ＳＴマイクロ、車載アプリケーション用に厳しい基準に適合認定した８ｂｉｔマイクロコントローラ製品を発表
ＳＴマイクロエレクトロニクスは、車載アプリケーション用に厳しい基準に適合認定した８ｂｉｔマイクロコントローラ製品を発表
車載アプリケーション用マイクロコントローラの世界的リーダーであるＳＴマイクロエレクトロニクス（ＮＹＳＥ：ＳＴＭ、以下ＳＴ）は、車載アプリケーション市場固有の厳しい要求事項を満たすオートモーティブ・グレードに適合したＳＴ７ＦＭＣマイクロコントローラ・ファミリを発表しました。８ｂｉｔコアとブラシレス直流モータ（ＢＬＤＣ）の駆動制御用の回路で構成された、このマイクロコントローラ・ファミリは、燃料ポンプ、ウォータ・ポンプ、冷却ファン、車内送風機などの車載用途に最適です。
ＳＴ７ＦＭＣファミリの特徴は、従来のマイクロプロセッサやデジタル・シグナル・プロセッサ（ＤＳＰ）に基づくアプローチと比較して、システム統合が強化されたことです。新しいマイクロコントローラにより、必要な外部コンポーネントは最小限度に抑えられ、プリント回路基板（ＰＣＢ）のスペースを削減することができるため、アプリケーション全体のコストが下がります。このファミリの特徴は、６相パルス幅変調（ＰＷＭ）制御、電圧または電流センス制御、および永久磁石ＢＬＤＣ（Ｂｒｕｓｈｌｅｓｓ ＤＣ）モータのセンサレス制御向けのＢａｃｋ Ｅｌｅｃｔｒｏｍｏｔｉｖｅ Ｆｏｒｃｅ（ＢＥＭＦ）センス可能なモータ制御セルを組込んでいることです。現在このファミリは、車載アプリケーションで要求される動作温度範囲である－４０℃～＋１２５℃で動作し、ストール検出に使用される電流検知、非同期緊急停止、ライトワンス・レジスタ、クロック・セキュリティ・システム（ＣＳＳ）などの安全機能を備えています。また、ＳＴが特許を取得しているアルゴリズムにより、モータ制御セルは、フェイル・フリーなモータ起動を行うことができます。
モータ制御セルの追加により、ＣＰＵの負荷が軽減されることとなり、ソフトウェアのコード・サイズが減少します。さらに、Ｌｏｃａｌ Ｉｎｔｅｒｃｏｎｎｅｃｔ Ｎｅｔｗｏｒｋ （ＬＩＮ） コミュニケーション・インタフェース、および標準化された周辺回路によって、さまざまなアプリケーションに対応します。
ファミリに含まれるデバイスはすべて、広範な開発ツールによりサポートされています。ユーザ独自のアプリケーションでデバイス性能を検証できるように、専用の車載製品評価・開発キットを用意しています。その上、ＳＴ７ＦＭＣファミリは、使いやすいソフトウェアと完全なモータ制御用Ｃライブラリを備えており、生産性向上と開発期間の短期化を実現します。
このデバイスは小型のＴＱＦＰ３２およびＴＱＦＰ４４パッケージで提供され、現在量産中です。価格はデバイスにより異なります。参考価格では、１万個購入時で１．６５ＵＳドルからとなります。
ＳＴのマイクロコントローラ製品の詳細情報は、以下のアドレスからご覧いただけます。
http://www.st-japan.co.jp/mcu/index.html
また、ＳＴ７ＦＭＣマイクロコントローラ・ファミリに関する詳細情報は、以下のアドレスからご覧いただけます。
http://www.st-japan.co.jp/data/press/p2092a.html
技術メモ
ＳＴは、ＡＥＣ （Ａｕｔｏｍｏｔｉｖｅ Ｅｌｅｃｔｒｏｎｉｃｓ Ｃｏｕｎｃｉｌ）ガイドラインに準拠する製品を供給し、適正に定義された設計、特性、認定、および製造プロセスに従うことを目的とした「オートモーティブ・グレード」を導入しました。「オートモーティブ・グレード」に適合したすべての製品には、サポート・ドキュメントと製品のパッキングに特定の識別表示が義務付けられます。ＳＴのオートモーティブ・グレードは、車載アプリケーションに使用することを目的とした製品を区別する目安になります。市場の要求が変化すれば、オートモーティブ・グレードの基準もそれを満たすために発展します。
ＳＴマイクロエレクトロニクスについて
ＳＴマイクロエレクトロニクスは、多種多様な電子機器向けに半導体製品やソリューションを開発・提供する世界的な総合半導体メーカーです。ＳＴは、他社の追随を許さない高度なシリコン技術とシステムノウハウを擁しており、幅広いＩＰ（Ｉｎｔｅｌｌｅｃｔｕａｌ Ｐｒｏｐｅｒｔｙ）ポートフォリオ、戦略的パートナーシップ、大規模な製造力との組合わせにより、ＳｏＣ（システム－オン－チップ）技術に関し世界的リーダーとしての地位を確立しています。またＳＴの半導体製品は、市場における技術やシステムのコンバージェンス化を促進するために重要な役目を果たしています。ＳＴは、ニューヨーク証券取引所（ＮＹＳＥ：ＳＴＭ）、パリ証券取引所（Ｅｕｒｏｎｅｘｔ Ｐａｒｉｓ）とミラノ証券取引所に上場されています。
２００５年の売上は８８．８億ドルで、純利益は２億６６００万ドルでした。
さらに詳しい情報はＳＴのホームページをご覧ください。
ＳＴ日本法人：http://www.st-japan.co.jp
ＳＴグループ（英語）：http://www.st.com
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