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2024'10.11.Fri
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2007'04.10.Tue

日立メディコ、広いワークスペースを実現した新型X線透視撮影装置を発売

日立独自の“オフセットオープン”方式により広いワークスペースを実現した新型X線透視撮影装置「CUREVISTA」を発売


 株式会社日立メディコ(本社所在地:東京都千代田区、執行役社長:稲員裕三、資本金138億8千4百万円)はこのほど、『最適な操作環境・安全な検査・IVR支援機能』をコンセプトに多目的検査に対応した新型X線透視撮影装置「CUREVISTA」を発売します。


1.開発の背景

 従来、X線透視撮影装置の使用目的は消化管検査がメインでしたが、近年は内視鏡装置や診断用超音波装置などを併用した検査が増加し、さらにはフラットパネル検出器(FPD)の広い視野を活かして、泌尿器検査や整形外科系の検査にも使用されています。オーバチューブ型透視撮影システムは一般に術者への被曝に注意が必要なものの、操作性がよいため臨床現場からは、これらの検査を1台の装置で柔軟に対応できる装置が欲しいとのご要望がございました(注1)。

 そこで、われわれは検査目的に応じて最適な検査環境を構築できるシステムを目指して装置を構成するすべてのユニットを根本的に見直しました。

 そして、当社は多目的検査装置に対する臨床現場の要求を根本的に見直し、個々の検査に高いレベルで対応できるようテーブル周囲に広いワークスペースを確保し、大視野FPDを搭載した新型X線透視撮影装置「CUREVISTA」を開発し、7月から発売します。

 「CUREVISTA」は『最適な操作環境・安全な検査・IVR支援機能』をコンセプトにユーザーニーズを考えたFPD搭載X線透視撮影装置です。

【注1】例えば、膵管や胆道の状態を確認し、必要であれば治療も同時に行うERCP(内視鏡的膵胆管造影)では、食道と気管支の位置関係から被検者はうつ伏せとなり、術者は被検者の右側からアプローチしなければなりません。この場合、従来の装置ではテーブル奥側のワークスペースが狭いため、術者がテーブル奥側に立って検査を行うことができません。したがって、被検者を頭足逆転してテーブルに寝かせ、術者はテーブル手前に立って検査を行っています。しかし、この場合、術者は操作室に背を向けることになり、操作者と良好なコミュニケーションを取ることができません。確実で効率よく検査を行うためには術者の動きに合わせた的確で迅速な操作が必要となります。このためには、操作室から術者の動きを見ることができ、アイコンタクトが取れることが重要です。このように透視撮影装置の使われ方が変化してきたにもかかわらず、そのスタイルは30年近くも同じままでした。臨床スタッフがツールである装置に合わせて検査を行っているのが現状です。


2.新製品の特長

 本装置は、マーゲンや注腸などの消化管検査のほか、ERCP(内視鏡的膵胆管造影)やPTCD(経皮経肝胆道ドレナージ)、整形外科系、泌尿器系、腹部や四肢を目的とした血管造影検査を主な検査対象としており、各検査で専用装置に匹敵する高いレベルの操作性を実現しました。

(1)多目的検査に対応した最適な操作環境の提供
 従来の装置ではテーブル奥の左側にワークスペースをとることができないため、ERCPにおいて術者は操作室とコミュニケーションを取りつつ円滑に検査を実施することができませんでした。他の検査においても、被検者の左右から関心部位にアプローチできないので効率性および安全性の面で不充分でした。これらの点を改善するため、今までにない新しいコンセプトである「オフセットオープン方式」を開発しました。

 これは、1)X線管装置を支える支柱を真後ろではなくオフセットした状態で支える支柱オフセット、2術者にとって最大の障害となるスタンド部が邪魔にならないようなテーブルオフセット、から構成されています。オフセットオープン方式により、天板奥側を含めた天板周囲に広いワークスペースを作り出すことに成功しました。そのため、術者が被検者の左右から検査できるとともに、内視鏡装置や診断用超音波装置などを術者の近くに置いた状態でも操作室側と円滑にコミュニケーションを図りながら効率よく安全に検査をすることができます。

 また、泌尿器系の検査では術者は天板端に位置し、目的部位にアプローチするため、テーブル端からできるだけ近い部位の画像を得ることが望まれます。本装置はX線管装置をテーブルの上端および下端から30cmまで近づけることができるため、端から10cmの位置から画像を表示できます。これにより、テーブルの端から至近距離で透視・撮影することが可能となり、術者は泌尿器検査で専用装置を使用しているような楽な体勢で検査をすることができます。

【従来型】 ERCP検査ポジション
 *添付資料をご参照ください。

【オフセットオープン】 ERCP検査ポジション
 *添付資料をご参照ください。

(2)安全かつ低被曝の検査を実現
 ERCPでは内視鏡装置、PTCDでは超音波装置を併用してX線透視下で検査を進めます。さらに、その他の検査でもステントやカテーテルなどを体内に挿入して治療したり造影したりします。このように、透視撮影装置を利用して行う各種検査では、被検者の体内にさまざまな器具を挿入して進めます。一方、従来装置では視野を移動するとき、テーブルを動かすことにより対応していました。テーブルが動くことは術者から見て被検者が動くことになります。このとき、被検者の体内に器具が挿入された状態で被検者が動くことは、器具が体内を傷つけるなどのリスクとなります。これを避けるため、通常は術者がテーブルの動きに合わせて移動しています。この場合、術者と操作者のコミュニケーションが必要となります。したがって、術者および操作者はたいへん気を使って視野の移動を行っています。これに対し、テーブルが完全に固定したままで視野移動が実現できれば臨床スタッフにとってたいへん安心できます。本システムでは、管球装置とFPDの動作のみで視野の移動が上下左右にできます。そのため、術者にとっては内視鏡やガイドワイヤなどを被検者の体内に挿入した状態でも安全に検査を遂行できるとともに、被検者にとってはテーブルの移動による振動などの不快感なく検査を受けることができます。

 また、FPDには高いX線検出効率のCsI方式(注2)を採用しています。透視撮影装置でのX線照射方式には、1)動画像を見るために弱いX線を連続的に照射する透視モード、2)細部まで明瞭に描出するために強いX線を照射する撮影モード、の2種類があります。多目的検査で実施するさまざまな検査ではステントやカテーテルなどを用いて検査や治療を行いますが、これらを目的とする位置まで正確かつ迅速に移動しなければなりません。このとき、術者が現在操作している状況をリアルタイムで表示するために透視モードで行います。透視は弱いX線を連続的に照射するため、X線検出器であるFPDにとっては厳しい条件になります。この場合、検出器に入る弱いX線を少しでも多く吸収して出力信号に反映できれば高画質化できます。CsIはこのX線検出効率が優れているためX線の利用効率が高く、体厚が厚い被検者でも高画質な透視像を表示できます。また、X線は被写体によって散乱するため、被検者だけでなく術者にも当りますが、元々照射されるX線が少しでも弱いと散乱するX線も低減し、被検者だけでなく術者にとっても被曝を抑制できます。さらに、オーバチューブ型透視撮影装置はX線管装置が術者に近いため、一般に術者の被曝に注意する必要があります。これに対し、本システムではX線管装置~FPD入射面距離を一般的な装置より10cm長くして被曝低減を図りました。

【注2】CsI方式:X線の強弱を電気信号の強弱に変換する場合、シンチレータとしてCsI(ヨウ化セシウム)を用いて光を介在させる方式。

(3)充実したIVR支援機能の搭載
 疾病によっては、X線だけで明瞭に見えるもの、CTでよく見えるもの、MRのある撮像シーケンスでよく描出されるものがあります。それらを、現在の検査中に各モダリティで撮影した画像を参照画像として観察できます。しかも、透視像を表示しているすぐ隣のモニタに表示できれば現状と比較しやすく、内視鏡やステント、カテーテルの位置決め操作が確実となります。

 本装置では、画像処理装置内に画像ネットワークとの接続機能を有しており、検査に必要とするさまざまな画像を画像サーバから取得できます。したがって、画像ネットワーク専用の画像ビュアーを別に準備する必要がないためコスト面でもメリットがあります。

 また、透視は弱い線量であるためX線に特有の量子ノイズが発生します。このノイズの影響を低減し透視像を高画質とするため、通常はFPD受像面の隣接する4画素を加算平均して表示画像の1データとしています。これによりノイズは低減できますが解像度が低下してしまいます。詳細透視機能はFPD受像面の1画素をそのまま表示モニタの1データとして扱うことができるため撮影像と同等の解像度を持った透視像を表示できます。これは、CsIが高いX線検出効率を持っていることとFPDハードウェアのノイズ低減化により実現できました。必要に応じて通常透視と詳細透視を随時切り換えて使用することにより、効率よく確実なIVRを実施できます。


4.製品名:「CUREVISTA」(キュアビスタ)


5.発売時期:2007年7月


6.販売予定価格:2億3,400万円(※システム構成により価格は異なります)


7.販売予定台数:20台/初年度


8.認証番号:第219ABBZX00109000
         販売名および型名:汎用X線透視診断装置 「CUREVISTA」


以 上

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