三菱電機、超硬材の金型加工に適した高精度ワイヤ放電加工機を発売
超硬材高精度金型加工の生産性を向上
三菱ワイヤ放電加工機「FA20PS-Advance(AquaSurface仕様)」発売のお知らせ
三菱電機株式会社(執行役社長:下村 節宏)は、放電加工機「DIAX」シリーズにおいて、超硬材の金型加工に適した高精度ワイヤ放電加工機「FA20PS-Advance(AquaSurface仕様)」を4月25日から発売します。
本製品は、「INTERMOLD 2007」(4月25日~28日、東京ビッグサイト)で展示、実演します。
【 発売の概要 】
製品名:ワイヤ放電加工機
型 名:FA20PS-Advance(AquaSurface仕様)
標準価格(税抜):2,560万円
発売日:4月25日
生産予定台数:月産5台
【 発売の狙い 】
高精度化と微細化が進む自動車部品や電子部品をはじめとして、金型の材料には、耐磨耗性に優れた炭化タングステンなどの超硬材が使用される割合が高まっています。超硬材はダイヤモンドに次ぐ硬度をもち、切削加工が困難なため、唯一可能な加工手段として放電加工が用いられますが、長時間加工すると加工液(水)の電気分解作用で表面が腐食し、硬度の低い微小な軟化層を生じます。この軟化層は金型の寿命に大きく影響するため、軟化層を取り除く仕上加工や磨き作業を加える必要がありました。
当社は、加工液のイオンバランスを制御して超硬材の表面を不活性化し、腐食を抑制する「高品位超硬加工システム」(A.S.C:Aqua Surface Control)を世界で初めて実用化し、昨年、加工精度2μm保証の超高精度ワイヤ放電加工機2機種※1に搭載しました。
「高品位超硬加工システム」の発売後ほぼ1年が経ち、超高精度機のみならず高精度機にも搭載を望む声が高いことから、今回、「高品位超硬加工システム」を昨年11月に発売した最新鋭の高精度ワイヤ放電加工機「FA20PS-Advance」にも搭載することとし、高精度化と微細化が進む金型加工への対応を強化します。
※1:PA05S(AquaSurface仕様)2006年4月発売。PA20(AquaSurface仕様)2006年11月発売
【 新製品の特長 】
1.「高品位超硬加工システム」の搭載により生産性と金型寿命が向上
「高品位超硬加工システム」により、加工液中のイオンバランスを制御し、超硬材などの焼結材料表面を不活性化します。長時間の加工でも、加工物表面の腐食を抑え、軟化層の発生に伴う磨き工程の削減や金型寿命の向上に貢献します。取り扱いや操作性は従来機と同等です。
2.次世代CNCの搭載により操作性、加工性能が向上
3次元CADデータ対応の次世代CNC(Advance制御装置)を標準搭載し、15インチの大画面とマウスで操作性が快適な操作を支援します。設計情報の3次元CADデータ(Parasolid形式)をそのまま読み込んでNCデータを自動生成し、チェック、段取りにとどまらず、段差や形状に応じて加工条件の適応制御まで行うので、加工性能も向上しています。加工精度は±3μmを保証※2しています。
※2:当社規定の加工条件による
3.多彩なオプションを用意
表面粗さRz 0.4μmを実現※3する「超微細仕上げ加工用電源Digital-FS」や、狭いスリット・微小インコーナーRの微細加工を可能にする「細線ワイヤ対応」など、多彩なオプションを用意しています。
※3:当社規定の加工条件による
*添付資料あり。
【 お客様からのお問い合わせ先/資料請求先 】
三菱電機株式会社 メカトロ事業推進部
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