ヤマハ発動機、コンパクト設計を実現した光学式卓上型基板検査装置を発売
基板検査精度の向上を図り、コンパクト設計を実現
ヤマハ光学式卓上型基板検査装置「YVi-DT」
新発売
ヤマハ発動機(株)の社内カンパニーである「IMカンパニー」(カンパニープレジデント:加藤敏純、所在地:静岡県浜松市中区)は、光学式卓上型基板検査装置「YVi-DT」を新たに開発し、2007年6月1日より発売する。
「YVi-DT」は、市場で好評を得ている既存モデル「YVi-Mini(2006年10月発売)」と「YVi-L(2007年1月発売)」の特徴を継承した製品で、光学式検査装置としての、最新の性能をベースに、データ作成の容易さや集中管理システムに対応する機能を持ちながら、卓上でのオフライン検査に適応する、低価格を実現した卓上型基板検査装置である。
また、設置や移動が容易なオールインワンのコンパクトな設計がなされ、リニアモータの採用による低騒音化やメンテナンスフリーも実現している。
なお、「YVi-DT」は、4月24日から27日まで中国上海にて開催される電子機器製造業界向けの展示会「NEPCON Shanghai 2007(日本名:ネプコン上海2007)」に出展する。
<名称> ヤマハ光学式卓上型基板検査装置「YVi-DT」
<発売予定日> 2007年6月1日
<価格> 4,800,000円(消費税含まず)
<初年度販売計画> 100台(国内外)
〈市場背景と製品の概要〉
近年、携帯電話やデジタルカメラに代表される小型電子機器は、複合化・高機能化の競争が著しい。同時にそれは、使用する電子部品の小型化や実装基板の高密度化の流れを加速し、高機能化は製品製造工程に於ける品質確保のニーズをさらに高めている。
実装工程においても、抜き取り検査から目視検査、そして今日では設備による全数検査が当然のように行われているが、検査装置は実装装置と異なり、直接的な生産性を持たないために、設備予算の制限を超えるのが大きな障壁でもあった。
卓上型検査装置市場は、人件費の面でメリットのある地域での低価格検査装置や、国内におけるセル生産などの市場において需要が大きく拡大している。特に大手メーカーから受託生産を行う場面では、検査装置の有無が受注の最低条件ともなっており、価格面でのニーズもこの傾向に拍車をかけている。「YVi-DT」は、光学式検査装置としての最新性能をベースとし、さらにデータ作成の容易さ、多数設置時の面積効率の高さ、判定の均一性確保を可能とする集中管理システムなどを低廉な価格で実現した検査装置である。
当社は、この「YVi-DT」に加え、光学式基板検査装置「YVi-Mini(2006年10月発売)」「YVi-L(2007年1月発売)」、光学式とX線を併用したハイブリッド基板検査装置「YVi-X2(2006年10月発売)」を揃え、実装検査装置のフルラインナップを完成し、基板検査装置事業に本格参入する。
〈製品の特徴〉
(1)完全オールインワン設計でコンパクトサイズを実現し、持ち運びが容易。
(2)XY軸にリニアモータドライブを採用し、静粛性とメンテナンスフリーを実現。
(3)複数台設置に有利な非対称デザイン「Asymmetric Design」を採用。
(4)熟練オペレーターによる集中判定も可能なシステム。
(5)基板装着を効率化する基板斜め装着メカ「スラントプレースメントメカ」を採用。
(6)データ作成を容易にする新検査アルゴリズム「VDMIC」を搭載。
(7)既存の光学式検査装置「YVi-Mini」、「YVi-L」と同等の検査性能。
(8)レーザー変位計をオプション装備することで、部品浮き、リード浮きなどのチェックが可能。
<仕様諸元>
外観:外形寸法 W575×D825×H561mm
質量 62kg
適用基板寸法 L330×W250mm(Max.)~L50×W30(Min.)
適用基板厚み 0.5~3.0mm
検査タクト 約0.5~0.7秒/視野(標準:L30.7×W23.0mm)
検査項目 部品欠品、位置ズレ、角度ズレ、誤搭載、極性間違い、
ブリッジ、文字認識(光学的に判読できる対象)