アドバンテスト、ダイナミック・テスト・ハンドラ「M6241」を販売
ダイナミック・テスト・ハンドラ「M6241」を販売開始
最大512個同測高スループット・ハンドラにより
DRAMのテスト・コスト低減を実現
株式会社アドバンテスト(本社:東京都千代田区社長:丸山利雄)は、DDR2/3-SDRAM等のメモリ・デバイスを、最大512個同時に20,000個/時間の高スループットで試験できる、ダイナミック・テスト・ハンドラ「M6241」を開発し、販売を開始しました。
PCや携帯電話、携帯情報端末機などのデジタル家電の市場は着実に拡大し、またそれぞれの機能の高度化も著しく進んでおります。PCに搭載されるDDR2-SDRAM等の汎用メモリ市場では、Windows Vista(TM)(注) の発売等により今後も高成長が予測されており、2008年にはDDR3-SDRAMの量産の本格化が予想されております。また、携帯電話やデジタルカメラなどに代表されるデジタル家電の分野においても、高機能化が進む汎用メモリの需要は確実に成長を続けております。このようにDRAM市場では需要の拡大に加え、製品の多機能化や低価格化が進む中、DRAMメーカー各社の量産現場からはテスト・コストの低減が強く求められております。
このたび発売した「M6241」は、ハンドラ各機構およびデバイス・インターフェースの高密度設計により、ハンドラ本体を大型化させることなく、同時測定個数最大512個という高効率なデバイス搬送を可能にしました。なお、当社DRAM向けメモリ・テスト・システム「T5588」と併せてお使いいただくことにより、従来機種(M6300)使用時とほぼ同等のフロアスペースながら従来比2倍の同時測定個数を実現しております。これによりDDR2/3-SDRAM等のDRAM量産現場における大幅なテスト・コスト低減に貢献いたします。
また、新構造となる温度印加方式を開発し、設定温度までの到達時間を従来比最大50%の短縮化を実現しました。この新構造の開発によって被測定デバイス(以下、DUT)間の温度差のばらつきを抑制し、温度精度は最大17%向上しております。時短による高効率なテストと歩留まりの向上を可能にしました。
近年、デバイス・インターフェースの設計仕様は、デバイス測定の重要な要素となっており、お客様個々の試験ノウハウにより最適化されるため、仕様がお客様ごとに異なってきております。
「M6241」では、お客様のデバイス・インターフェースの設計最適化に対応するため、測定レイアウト部を容易に交換できるようにキット化しました。従来、測定レイアウト部とハンドラ本体が一体となっていたため、お客様の求めるDUT 間ピッチに合わせてハンドラ本体からの新規設計が必要でしたが、測定レイアウト部のキット化により、お客様任意のDUT間ピッチに対してフレキシブルな対応が可能となりました。
さらに、「M6241」ではオペレーターにとっての操作性を向上させるため、日本語、英語のほか、韓国語、中国語と多言語に対応しておりますので、よりグローバルな環境でお使いいただけます。
(注) Windows Vista(TM)は、米国Microsoft Corporation の、米国、日本およびその他の国における商標です。
<定価>
M6241ダイナミック・テスト・ハンドラ
75百万円から(構成により異なる)
<販売目標>
初年度200台
<主な仕様>
M6241 ダイナミック・テスト・ハンドラ
対象パッケージ: BGA、CSP、TSOP1、TSOP2 他
同時測定数: 最大512個
スループット: 20,000個/時間
温度印加範囲: -40℃ ~ +125℃
-55℃ ~ +125℃(オプション)