サカタのタネ、トルコギキョウの新品種「マシュマロ ホワイト」の種子を発売
新品種
低温・短日でも栽培しやすい中生の中輪・八重咲きF1品種『マシュマロ』シリーズに待望のホワイトの花色が登場
トルコギキョウの新品種『マシュマロ ホワイト』の種子を発売
冠婚葬祭などで求められる高品質な切り花が品薄な12~3月に出荷可能な品質の高い八重咲ホワイト
サカタのタネでは、暖地の秋冬切り栽培に好適なトルコギキョウの中輪・八重咲き・F1品種の新シリーズ『マシュマロ』を開発し、今年3月に『同ピンク』を発売しました。その第二弾として花色がホワイトの新品種『マシュマロ ホワイト』の種子を5月15日から全国の種苗店を通し、生産者向けに販売を開始します。
トルコギキョウの八重咲き品種の中でも白色系品種は、ブライダルをはじめとする冠婚葬祭の定番色として特に需要が高く、根強い人気があります。『マシュマロ ホワイト』は、秋から冬の低温・短日期にブラスティング※1が起きにくいため、栽培がしやすく、草丈とボリュームがとれ、花弁も厚く花持ちに優れた高品質の切り花が出荷できる新品種です。新品種『マシュマロ ホワイト』の税込希望小売価格は、ペレット種子1袋3,000粒入9,450円で、初年度販売目標はシリーズ合計で1,000万円です。生花は、2007年10月から主要生花市場へ出荷開始、2007年11月から本格出荷の予定です。
※ブラスティング(Blasting):蕾(つぼみ)が成長を止め、開花することなく枯れてしまう現象。
もともと夏の花であるトルコギキョウにとって、秋から冬の低温・短日期は活動が低下する季節です。よって開花のために多くの養分やエネルギーを必要とする八重咲き品種は、養分やエネルギーが十分に得られず、蕾が成長できずに枯れてしまうブラスティングが起きやすくなります。このことから12月から3月にかけての低温・短日期に八重咲きのトルコギキョウを開花させることは難しく、同時期、市場では常に品薄、高値といった状況が続くので、生産者、市場関係者、小売店などから同時期でも容易に生産でき、安定供給できる品種の登場が待ち望まれていました。
今回、新品種『マシュマロ ホワイト』が追加された『マシュマロ』シリーズは、長年にわたる地道な品種育成により、低温・短日期でもブラスティングが発生しにくく、主に暖地における秋から冬にかけての生産で、よく咲き、栽培しやすい画期的な八重咲きのトルコギキョウです。 『マシュマロ』シリーズの花径は約7cmで、その名のとおりかわいらしい立体感のある花形が特長です。
さらに『マシュマロ』は、同時期の栽培で草丈とボリュームが十分にとれることから、既存品種と比較して暖房のための重油代など、冬場の栽培コストを低く抑えることができるシリーズともいえます。加えて産地のリレー出荷により、10月中旬から7月上旬までの約9か月間の出荷が可能です。
ところで、2005年の大田花き(大田市場内花き卸売会社)のデータによると、八重咲きトルコギキョウのうち白色系品種は約3割を占め、ブライダルをはじめとする冠婚葬祭の定番色として特に需要が高く、根強い人気があります。このように八重咲き白色系品種の多くが業務需要に使われることから、単に低温・短日期に栽培しやすいということだけではなく、草丈とボリュームがとれ、花弁も厚く花持ちに優れた高品質の切り花が求められています。新品種『マシュマロ ホワイト』は、高品質な切り花の生産を可能にした『マシュマロ』シリーズのホワイト品種として誕生いたしました。
『マシュマロ ホワイト』は、トルコギキョウの栽培が盛んな高知県や静岡県の産地における試作でも「トルコギキョウの栽培が難しい低温短日期にもかかわらず、花弁も厚く立体感のある花形で花持ちもよい」「秋から冬切りで大変作りやすい」「樹がやわらかくならず、しっかりしていて暴れない」といった非常に高い評価をいただいております。
今回、冠婚葬祭などの業務用切り花としてたいへん需要の高いホワイトの花色を持つ新品種『マシュマロ ホワイト』を発売することにより、当社はさらなるトルコギキョウの需要喚起を図っていきます。
*以下、『マシュマロ ホワイト』の作型など詳細は添付資料をご参照ください。
【 読者の方からのトルコギキョウ『マシュマロ』シリーズおよび『同ホワイト』に関するお問い合わせ先 】
株式会社サカタのタネ 花統括部 電話045-945-8804(直)