東芝松下ディスプレイテクノロジー、自販機など向けTFT液晶モジュール6品種を発売
多様な環境、用途に向けた産業用製品ラインアップ6品種を追加
東芝松下ディスプレイテクノロジー株式会社(社長:藤田勝治)は、自販機や券売機など屋外に設置される機器に向けて外光下での視認性を向上させた12.1型タイプや、ハンディターミナル等の機器用として精細な表示を可能にした3.5/5.7型タイプなど6品種を新たに開発し、産業用TFT液晶モジュールの製品ラインアップを拡充、量産を開始致しました。なお、これら6品種については、抵抗膜方式タッチパネルの取り付けをオプションにて実施することが可能です。
<外光下での視認性をアップした屋外設置機器向け12.1型タイプ>
POS・ATM・自販機・券売機など屋外に設置されることの多い機器に対して、野外視認性を高めた製品を開発致しました。
本製品は、外光の表面反射率を従来の約1/5(当社比)に抑えた部品を採用し、外光下での視認性を向上させました。また、放熱設計とバックライトの光利用効率設計を最適化することで製品の厚みを14mmとして、通常輝度製品の厚み(11mm)に対して+3mmの増加で1000cd/m2の超高輝度を実現致しました。
当社通常輝度品と取り付け位置や、電気的インターフェースを同一仕様とし、従来製品と超高輝度製品の置き換えや併用を容易にしており、既存のお客様資産の有効活用が図れます。
<視認性・判読性に優れた高画質表示が可能な計測器/ハンディターミナル等表示用3.5型/5.7型QVGA(320×240)タイプ>
今まで産業用3.5型/5.7型としては、STNタイプ液晶が一般的に採用されておりました。
一方、最近のコンテンツ多様化に伴いコントラスト、応答速度改善等の高画質化要求が増加しております。今回STNタイプと同一の画素数QVGAで、高画質であるTFTタイプの3.5型と5.7型を開発、量産を開始致しました。
3.5型と5.7型のQVGAは各種産業用表示機器・計測機・医療機器・ハンディターミナル機器など多岐にわたる用途で採用されております。今回は小型液晶の特徴を活かす為に高輝度LEDバックライトを採用し、結果としてインバータが不要となることで、システムの薄型化、電池駆動化、電磁ノイズ低減化に貢献いたします。また、当社独自の機構設計により多様な取り付け方法(サイドマウント、リアマウント、クリップマウント)に対応が可能な構造としました。(注)
これによりお客様側での機構デザインの幅が広がりました。また産業用途で要求される長期間のご使用を想定しLEDバックライトユニットが交換可能な構造を採用しております。
(注)3.5型はリアマウントには対応しておりません。
<SVGA(800×600)ラインナップに10.4型、及び薄型8.4型追加>
当社の12.1型、8.4型SVGAは産業用の多数のお客様にご愛用いただいており、現行のSVGAのシステムを活用し、さらに画面ラインナップを追加したいとのご要望が多数寄せられておりました。その声にお答えし、今回新たに10.4型SVGAを開発しました。今回の10.4型SVGA追加により、SVGA高輝度シリーズは8.4型、10.4型、12.1型と産業用でもっともご要求のあるサイズ群をカバーすることができました。
また、8.4型に関しては、ハンディターミナル(産業用機器のコントローラやリモコン、飲食用オーダー端末など)用途向けの増加に伴い増えてきた軽量・薄型要求に対応した製品を新規に開発しました。
本製品は、対振動、衝撃性に優れ、かつ長寿命といった弊社の産業用液晶の特徴は活かしたままさらなる軽量・薄型を実現致しました。
重さは従来比100g軽量の290g、厚みは従来比5mm薄くした6.5mmの製品です。
今回開発した8.4型/10.4型SVGAは当社のコアテクノロジーである低温ポリシリコン技術を採用したことにより、周辺回路のガラスの内部へ取り込み、ガラスと外部回路の接続点数も格段に軽減しており、機構的ストレスに強い構造を達成しております。
<ワイドタイプラインアップに7型追加>
マルチファンクションプリンター(MFP)、コピー機、ファックス等の事務機器から電子楽器、kiosk端末など、多くの情報を表示したいが縦方向に機構的制限があるアプリケーションの増加に伴い、ワイドタイプ液晶への市場ニーズが高まっております。当社は産業用に8.5型WVGA(800×480)を量産中ですが、このニーズに応えるため7.0型WVGAをラインナップに追加しました。
市場ニーズを考慮して、狭額縁構造をとり、また長寿命ランプ(5万時間)を採用しております。
本開発品は、5月16日から18日まで東京ビックサイトで開催される第十回組込みシステム開発技術展の東芝松下ディスプレイテクノロジー ブース、及び5月22日から24日まで米国ロングビーチで開催される SID 2007 International Symposium, Seminar and Exhibition にて展示を予定しています。
(※ 以下、詳細は添付資料を参照してください。)