富士通テン、車載ディスプレイの映像品質を高める画質補正LSIを開発
車載ディスプレイの映像品質を高める、新・画質補正LSI「Vivid View Processor」を開発
ECLIPSE 2007年夏新商品「AVN」に搭載
~くっきり・はっきり・あざやかに~
富士通テン(株)(本社:兵庫県神戸市 代表取締役社長:勝丸桂二郎 資本金:53億円)は、車のディスプレイに表示する映像の鮮鋭感や色合いを判断し、最適な補正をリアルタイムに実施して映像品質を高める、新・画質補正LSI(*1)「Vivid View Processor:ヴィヴィッド ビュー プロセッサ」を、富士通(株)(本社:東京都港区、代表取締役社長:黒川博昭)および(株)富士通研究所(本社:神奈川県川崎市、代表取締役社長:村野和雄)と共同開発しました。
本LSIは、2007年6月中旬に発売する、当社市販カーAV商品「ECLIPSE(イクリプス)」のAVN(*2)新商品のうち、ディスプレイ画素数がワイドVGA(*3)タイプの商品に搭載いたします。
DVDビデオや地上デジタルテレビの普及に伴い、車の中で映像を楽しむ時間が増しています。
今回開発したLSIは、従来の画質補正に加えて、映像のシーンごとに、輪郭特性や色合い、階調分布を分析して、最適な“輪郭”“コントラスト”“彩度”補正を行います。被写体の質感や艶の表現、表情の鮮鋭感が大幅に向上し、「くっきり・はっきり・あざやかに」映像を映し出します。ワイドVGAならではの高精細な映像を、さらにハイクオリティなレベルで楽しむことができます。
車載用ディスプレイに特化した回路の工夫により、車載に適した画質補正と、回路規模の縮小・小型パッケージならびに低消費電力化を実現し、AVNのディスプレイユニット内へのLSI搭載を可能にしました。
【 画質補正の内容 】
1.輪郭補正:
画像にメリハリをつけるために建物や物体の輪郭部分を強調。くっきりとしたエッジにより、奥行き感が高まる。
2.コントラスト補正:
各色のコントラストを適度な度合いにはっきり強調し、艶や黒の表現など、映像の繊細な階調感やダイナミック感を向上。
3.彩度補正:
映像全体から色合いを強調すべき部分を選んで、あざやかさと自然さを両立するように補正。空の青色、樹木の緑色、人間の肌の色などを、美しく印象的な色調で表現。
【 新・画質補正LSI「Vivid View Processor」の特長 】
■映像を、「くっきり・はっきり・あざやかに」表示
■タッチパネル機能を装備した車載用ディスプレイでも効果を発揮
■小型(QFP(*4)144ピンパッケージ、20mm×20mm)、低消費電力化により、AVNの前面ディスプレイユニットに搭載が可能
■ユーザの好みにより、くっきりレベル調整が可能
■各モード(地上デジタルテレビ、ワンセグ、DVD系、ナビゲーション系、フロントカメラなど外部映像入力系)毎に、きめ細かい個別の設定が可能
[用語解説]
(*1)LSI :Large Scale Integration
(*2)AVN:Audio Visual Navigation
(*3)VGA:Video Graphics Array(ワイドVGA:800×480)
(*4)QFP:Quad Flat Package(正方形のパッケージ四辺に端子配置するICパッケージ)