矢野経済研究所、自動車セキュリティー機器に関する調査結果を発表
自動車セキュリティ機器に関する調査結果
1.調査要綱
矢野経済研究所では、イモビライザー装着車種の拡大などによる自動車盗難件数の減少傾向に反して、低迷する検挙率の原因と今後の課題を検証。自動車セキュリティ機器市場について製品カテゴリーごとに市場参入企業の動向を分析、自動車セキュリティ機器市場の現状と今後の方向性を分析した。
1.調査対象先:自動車セキュリティ市場に関わる企業26社
(セキュリティ機器メーカー、警備保障会社、自動車メーカー、カー用品販売、業界団体)
2.調査期間:2007年1月~2007年3月
3.調査方法:弊社研究員による、面談調査、アンケート調査、電話調査、文献調査等
2.調査結果サマリー
(1)自動車セキュリティ機器市場2015年予測
2006年の自動車セキュリティ機器の市場規模は34,002百万円。市場全体はOEM製品の伸びにより拡大傾向にあるが、OEM製品の標準装着車種拡大の影響で市販市場は緩やかではあるが縮小傾向と予測した。
(2)OEMと市販それぞれの自動車セキュリティ機器市場2015年予測
OEMイモビライザーは、装着車種の増加に合わせ装着率は緩やかに上昇すると予測。OEMカーアラームは、軽自動車や高級車への標準装着が中心となり装着率は一定の水準に止まると予測。市販セキュリティ機器は、ユーザーが限定される高機能型の需要は横這い、簡易型はユーザー層の拡大によって数量増は見込めるものの、単価が低いことから金額ベースでは大きく拡大しないものと予測。
(3)減少傾向にある自動車盗難認知件数と低迷する検挙率
2004年以降減少傾向にある自動車盗難認知件数に対し、検挙率はそれに伴った回復傾向にない。1996年の検挙率57.1%に対し、2005年の検挙率は31.9%と低い水準に止まる(警察庁「平成18年版警察白書」より)。件数との関係を見ると、盗難認知件数に関わらず検挙件数は約11,000~19,000件の間で推移しており、先進諸国の平均と比較して少ない警察官の数などが影響しているものと見られる。
(4)今後の自動車セキュリティ機器の方向性
拡大基調にあるOEMセキュリティ機器と、縮小傾向にある市販セキュリティ機器であるが、今後は双方ともに、セキュリティサービスなどと連携した機器開発、あるいはテレマティクス機器との連携など、付加価値の提案によるユーザー層拡大の可能性がある。
3.資料体裁
資料名:「自動車用セキュリティ機器の普及動向と将来展望 2007年版」
2007年4月5日発刊 A4版127頁 定価:157,500円(本体:150,000円,消費税7,500円)
株式会社 矢野経済研究所
所在地:東京都中野区本町2-46-2 代表取締役社長:水越 孝
設 立:1958年3月 年間レポート発刊:約250タイトル URL:http://www.yano.co.jp/
*添付資料あり。