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ニュースリリースのリリースコンテナ第一倉庫

ニュースサイトなど宛てに広く配信された、ニュースリリース(プレスリリース)、 開示情報、IPO企業情報の備忘録。 大手サイトが順次削除するリリースバックナンバーも、蓄積・無料公開していきます。 ※リリース文中の固有名詞は、発表社等の商標、登録商標です。 ※リリース文はニュースサイト等マスコミ向けに広く公開されたものですが、著作権は発表社に帰属しています。

2024'11.25.Mon
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2007'06.04.Mon

富士通、テレビ朝日などと系列局間でのHD映像伝送システムを構築

業界初!H.264による系列局間HD映像伝送システムを構築
~ANN系列局間で高精細なニュース番組用映像素材をIPネットワークを介して低コストで伝送~


 当社はこのたび、株式会社テレビ朝日(社長:君和田正夫、所在地:東京都港区、以下テレビ朝日)様およびANN(注1)系列各社様と協働し系列局間でのHD映像(注2)伝送システムを構築いたしました。本システムは本日より本格的に稼動します。これにより、系列局間において、高精細な映像素材を、公衆回線を使用し簡単かつ低コストで伝送することが可能になります。

 地上デジタル放送の開始、一般家庭における大画面テレビの普及などに伴い、放送業界ではHD映像制作番組がますます増加しており、ニュースやスポーツ中継などに際して局間でHD映像素材の頻繁なやり取りへのニーズが高まっています。従来は専用回線などを使ったHD映像伝送が主流でしたが、映像圧縮技術の進化とインターネットのブロードバンド化および低価格化に伴い、IPネットワークを利用したHD映像伝送へと大きくシフトしつつあります。

 今回構築したシステムでは、従来のMPEG-2(注3)などの映像圧縮方式に比べ、画質を損なわず約2倍以上の圧縮効率を有する最新映像圧縮方式H.264(注4)を採用した当社映像伝送装置「IP-9500」(注5)を活用することで、各局で取材したニュース番組用のHD映像素材を、一般の公衆回線(光ファイバー)網をアクセス回線とする系列局間IPネットワークを利用して安価に伝送することを可能にしています。

 テレビ朝日様およびANN系列各社様は、昨年5月よりMPEG-2に対応した当社の映像伝送装置「IP-7000」(注6)を活用したSD映像(注7)伝送システムをすでに運用し、月700件を超える素材伝送件数実績と大幅な回線コスト削減効果を得られており、今回のシステムにおいても同様の効果を期待されています。

 当社では、急速にブロードバンド化・低価格化が進むインターネット上で、安定・高品質かつ低コストな映像伝送を可能とするブロードバンド映像ソリューション「Broadsight(ブロードサイト)」を2004年3月に発表し、お客様の多様なニーズに対応したシステムを構築してまいりました。今後も、放送業界のみならず、文教、通信キャリア、自治体など幅広い業界のお客様に本ソリューションの提供を積極的に推進してまいります。


■ 本システムの特長

1. H.264により、公衆ネットワーク回線での安価なHD映像素材IP伝送を実現
 従来は利用量に応じて課金される専用回線などを通じたHD映像素材の伝送が主流でしたが、映像伝送装置「IP-9500」が採用している最新映像圧縮方式H.264により、一般の公衆回線(光ファイバー)網をアクセス回線とする系列局間IPネットワークを介して、系列局間での高精細なHD映像素材の伝送を安価に行うことができます。

2. 強力なエラー訂正機能により、映像品質を維持
 公衆回線(光ファイバー)網を介した伝送を行う場合に比較的起こりやすい伝送途中のパケットの欠落が発生しても、映像伝送装置「IP-9500」が持つ強力なエラー訂正機能(FEC、ARQ)(注8)により自動復元し、映像を乱さずに伝送することが可能です。

3. 簡単操作で機器を制御し映像素材を伝送
 パソコン画面上で送り先をクリックするだけで、各局に配置した「IP-9500」を制御して映像素材を伝送でき、機器の細かい設定やITに関する専門知識がなくても簡単に操作できます。また、全系列局間の伝送状況がリアルタイムに一目でわかるモニター表示を実現しました。

4. シンプルなシステム構成で初期投資コストと運用負荷を低減
 「IP-9500」一台で、送信時に必要となるH.264への圧縮を行うエンコーダーと、受信時に必要となるH.264からの復元を行うデコーダーの両機能を備えているため、各局に最低限「IP-9500」とパソコン各1台のみの配備で映像の送受信が可能となり、初期投資にかかるコストを抑えるとともに、システム運用に関わる負荷を低減します。また、全系列局間での伝送ログはお客様のセンターサーバに自動送信され、システムの使用状況や回線状況の解析が可能です。


■ 商標について
 記載されている製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。


以上


■ 注釈

(注1) ANN:
 テレビ朝日様をキー局とするテレビ局のニュースネットワーク。All-nippon News Networkの略称。

(注2) HD映像:
 High Definition映像の略で、地上デジタル放送やBSデジタル放送で視聴できる高画質映像のこと。情報量が多く、伝送するには標準解像度のSD映像と比べて数倍の広帯域なネットワークを必要とする。

(注3) MPEG-2:
 ITU-T(国際電気通信連合・電気通信標準化部門)とISO/IEC(国際標準化機構/国際電気標準会議)が共同で策定した映像圧縮の国際標準規格。デジタル放送やDVDビデオなど、広く利用されている。

(注4) H.264:
 ITU-TとISO/IECが共同で策定した、最新の映像圧縮の国際標準規格。従来方式であるMPEG-2などの約2倍以上の圧縮効率を持ち、ワンセグ放送などの低ビットレートから、HDクラスの高ビットレートに至るまで幅広く利用されることを想定している。

(注5) 「IP-9500」:
 当社が2006年11月より販売している、H.264に対応したHD映像をリアルタイムに伝送できる装置。株式会社富士通研究所(社長:村野和雄、本社:神奈川県川崎市)が開発した独自のH.264圧縮アルゴリズム、および当社のH.264映像処理LSIの採用により、高画質化と処理量の削減を同時に実現し、19インチラック1Uサイズの小型化を実現した。IPネットワークへの出力の他に、DVB-ASIやHDMIインターフェースをサポートしている。

(注6) 「IP-7000」:
 当社が2004年3月より販売している、MPEG-2に対応したSD映像をリアルタイムに伝送できる装置。

(注7) SD映像:
 Standard Definition映像の略称で、地上アナログ放送などで用いられている標準解像度の映像の総称。HD映像の対になる用語として使われている。

(注8) エラー訂正機能(FEC、ARQ):
 欠落したパケットを自動復元し、受信映像を乱れさせない機能。Forward Error Correction、Automatic Repeat reQuestの略称。


■ 関連リンク
 「映像ソリューション ブロードバンド映像ソリューションBroadsight」紹介サイト
 http://fenics.fujitsu.com/products/broadsight/


■ 本件に関するお問い合わせ
 メディア・エネルギー事業本部 メディアシステム事業部
 電話: 03-6424-6214(直通)

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