IDC Japan、2007年第1四半期の国内携帯電話市場規模を発表
2007年第1四半期国内携帯電話市場規模を発表
・2007年第1四半期国内携帯電話出荷台数は1,439万台、四半期ベースでは過去5年間で最多に
・ベンダー別シェアは、シャープが4期連続で首位(シェア22.6%)
・ドコモ向け「らくらくホン」の好調により富士通が5位にランクイン
・ワンセグ(地デジTV)端末占有率が約30%に上昇
IT専門調査会社 IDC Japan株式会社(所在地:東京都千代田区九段北1-13-5 日本地所第一ビル3F、代表取締役:竹内正人、Tel代表:03-3556-4760)は、2007年第1四半期における国内携帯電話市場規模および今後の見通しを発表しました。
2007年第1四半期の国内出荷台数は、前年比3.0%増、四半期ベースでは過去5年間で最大規模となる1,439万台となりました。プラス成長の主な要因としては、1)年間の最大出荷数が見込める春休み商戦に対し、各通信事業者の新規端末ランナップがより充実化したことで、幅広いユーザー層の買い替え需要を喚起した、2)ヘビーユーザー以外の顧客層に対し、特に「薄型」「使いやすさ」を訴求要素とする新規端末を積極投入したことでさらなる需要拡大につながった、3)通話サービス面で、事業者側から新規の低料金サービス、期間限定無料サービス等が積極的に提供されたことで、サービス契約変更に伴う買い替え需要が市場全体を押し上げた、等が挙げられます。
同四半期における端末ベンダー別出荷台数シェアでは、シャープが22.6%のシェアを獲得し、4四半期連続で首位の座を確保しました。特に、強固なブランド力をベースに、地上波デジタル(以下、地デジ)機能搭載端末を含めたハイエンド市場での圧倒的な強みを誇示し、前期に引き続き、NTTドコモ向け、ソフトバンクモバイル向けでトップの売上高を達成しています。第2位には、auKDDI、ソフトバンクに対し、地デジやHSDPA機能を盛り込んだ上位機種と「簡単ケータイ」を含めた低価格3G端末をバランスよく出荷している東芝が、前期の5位から順位を上げました。一方、auKDDI、ソフトバンク向け出荷実績では健闘ぶりが目立つものの、ドコモ向けFOMAが伸び悩んでいるパナソニックモバイル社は、2位から一つ順位を下げ第3位となっています。ドコモ向けFOMAシリーズで販売がやや伸び悩んだNECは、前回から順位を落として第4位に、また、昨年後半から同FOMAシリーズの「らくらくホン」がライトユーザー層から高い評価を受けていることで、同端末の安定供給を続けている富士通がトップ5入りを果たしています。
2007年全体の見通しについて、「前半は、現在の安定した買い替え需要に支えられて順調にプラス成長を維持する可能性が高い。後半に関しては、従来までの薄型、デザイン特化型モデル、地デジ端末に加え、HSDPAを中心とした高速データ端末によるラインナップ展開で、いかにして買い替え需要を継続喚起させるかが大きな鍵を握るであろう」とIDC Japanコミュニケーションズ シニアマーケットアナリストである木村 融人は分析しています。
今回の発表はIDCが発行したレポート「国内携帯電話市場 2007年第1四半期の分析と2007年~2011年の予測」(J7050302)にその詳細が報告されています。本レポートでは、国内主要通信会社、端末供給ベンダー、主要関連部品供給ベンダー等へのインタビューなどへの調査結果を分析し、国内携帯電話市場の現状および問題点の提示、今後の見通し、戦略や方向性について明らかにしています。
<参考資料>
2007年第1四半期 国内携帯電話出荷台数ベンダー別シェア
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