ISID、Mac OS Xに対応したテレビ会議システム開発キットを発売
ISID、Mac OS Xに対応したテレビ会議システム開発キットを発売
株式会社電通国際情報サービス(本社:東京都港区、資本金:81億8,050万円、代表取締役社長:水野紘一、以下ISID)は、DV(Digital Video)による高画質多地点テレビ会議システムQualImage/Quatre(クオルイメージ/キャトル以下Quatre)の開発キット(SDK - SystemDevelopment Kit)にMac OS X対応版を追加し、2007年6月13日(水)より販売を開始します。
QualImageシリーズはISIDが開発した高画質映像伝送アプリケーションで、広帯域ネットワークを保有する大学、自治体、研究機関などに20本以上の納入実績を持っています。
Quatre SDKは、以下に示すQuatreの機能を自由に組み合わせ、Quatreの持つDV多地点テレビ会議機能を活用して、遠隔授業やテレビ会議システム等を開発するためのシステム開発キットです。
また、コマンドラインからの利用も可能なため、複雑なプログラムを作成しなくても、簡単なスクリプトを組み合わせるだけでテレビ会議システム等のアプリケーションとして使用できます。さらに、他のアプリケーションから利用することも可能です。
【Quatre の主な機能】
1.4地点以上のDV映像・音声を受信して、1画面に合成し各地点へ返送
2.画面合成時に各地点の映像を1/4もしくは1/16に縮小し、自由に配置可能
3.各地点の音声ボリューム調整が可能でマイナスワン音声に対応
4.返送映像は地点ごとにフレーム数の指定が可能
5.返送映像とは別に各地点へ特定地点の映像を送信可能
6.返送映像とは別に全地点映像のマルチキャスト映像送出が可能
7.IPv4、IPv6の両プロトコルに対応済み
今回発売するMacOS X版は、価格性能比の高い「Mac Pro」(デスクトップ)や「Mac Xserve」(サーバー)で利用できるようにしたものです。これにより、Linux版に比べて、安価なハードウェアで同等の機能を実現できます。最大対応地点数はサーバーの性能に依存しますが、例えば、MacPro2.6GHz Core2 x 2を使用すると、8地点程度のテレビ会議システムとして使用することが可能です。
また、今回新たに、QuatreのGUI部分のソースコードをSDKに付属させることとしました。これにより、システム構築にあたってはこのソースコードをサンプル・プログラムとして参照とすることで、開発作業のハードルが大幅に下がるとともに、開発工数を削減することが可能となります。
尚、クライアントには以下がご利用いただけます。
・ファットウェア株式会社( http://www.fatware.jp/index.html )製DVcommXP
・株式会社アクタスソフトウェア( http://www.acutus.co.jp/ )製AcutusView
・WIDEプロジェクトがフリーウェアとして配布しているDVTS
( http://www.sfc.wide.ad.jp/DVTS/ ) 等
価格:100~500万円(ライセンス形態による)
※ 別途Quatreのランタイムライセンスが必要
発売予定日:2007年6月13日
【QualImage/Quatreとは】
QualImage/Quatreは、受信した複数のDV映像を、アナログ信号に戻すことなくデジタルのままソフトウェアで合成し、DVストリームとして送り返す多地点テレビ会議システムで、多地点遠隔授業にもお使いいただいています。カメラで撮影した映像を伝送し、伝送後に合成したものを、再度PCのモニタへ伝送・表示するまでの遅延(カメラ内の遅延を含む)を約0.3秒まで削減することに成功しました。
これまでにも、多地点から受信した映像を一旦アナログに変換した後に、アナログレベルでのビデオ合成装置で画面を合成して、再度DVに変換・送信するという方式のシステムは存在していました。しかし、アナログに一旦変換する方式では、変換の回数が増えるために遅延が蓄積し、0.5秒以上と大きくなってしまい、遅延が0.5 秒を越えると、双方向の会話が成り立ちにくいといわれています。
また、デジタルでのDV映像合成には莫大なCPUパワーが必要となりますが、QualImage/Quatreでは、最新CPUの採用と計算アルゴリズムの改良により、これまでは困難と思われていた多量の計算処理を、1台のPCサーバーで実現することに成功しました。テレビ放送と同等の30フレーム/秒の映像を多地点から受信し、縮小したのちに1つの画面に合成し、その映像を同30フレーム/秒で多地点に返送します。ちらつきのないスムーズな映像伝送を行うため、サーバーでの転送レートは120Mビット/秒以上にも達します。同時に、音声の合成処理も行っています。
※ 本リリースに記載された会社名・商品名は、それぞれ各社の商標または登録商標です。