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ニュースリリースのリリースコンテナ第一倉庫

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2024'11.24.Sun
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2007'06.21.Thu

ファイザー、TEAM試験において「アロマシン」の早期乳がん術後補助療法における有用性を確認

ファイザー社の「アロマシン(R)」TEAM試験*で早期乳がん術後補助療法における有用性を示す
アロマターゼ阻害剤で唯一、子宮内膜に対する安全性を示唆

*TEAM(Tamoxifen, Exemestane, Adjuvant, Multicenter)試験 


 世界最大のがん学会であるASCO(米国臨床腫瘍学会)において、閉経後ホルモン感受性乳がんの比較試験であるTEAM試験のデータが発表されました。それによると、この試験の子宮内膜に関するサブスタディにおいて、ファイザー社のアロマシン(R)(一般名:エキセメスタン)が、閉経後ホルモン感受性乳がんの女性患者において、子宮内膜がんに進行する可能性のある子宮内膜肥厚を引き起こす確率は、最も一般的に処方されている乳がん治療薬のひとつであるタモキシフェンに比較して1/5であることが明らかになりました。
 子宮内膜肥厚は、膣出血を引き起こす可能性もあり、治療等が必要になるため、女性のQOLに著しい影響を及ぼします。

 TEAM(Tamoxifen, Exemestane, Adjuvant, Multicenter)試験は、閉経後ホルモン感受性早期乳がん患者9,487名を対象とした無作為化、多施設共同試験で、アロマシンによる5年間の補助療法と、タモキシフェンによる2~3年間の補助療法後にアロマシン治療を継続し、計5年間とする治療を比較しています。子宮内膜に関するサブスタディは、包括解析対象の母集団158名に基づいて行われ、そのうち65名はタモキシフェン群、78名がアロマシン群に割付されました。今回TEAM試験の子宮内膜に関するサブスタディの結果が初めてASCOで報告されましたが、今後発表されることになる主試験およびその他のサブスタディの結果も非常に期待されています。

 ドイツ・ヘリオス-クリニクム・アウエの産婦人科部長であり、TEAM試験の子宮内膜に関するサブスタディの主任研究者である、ダーク・キーバック教授は次のようにコメントしています。「子宮内膜の肥厚は早期の子宮内膜がんである恐れがあり、また出血など他の副次的な悪影響を引き起こす可能性があります。このことは女性が長期間にわたりタモキシフェンを服用する場合に懸念されることです。従ってアロマシンが子宮内膜肥厚を起こしにくいことを示した所見は極めて重要なもので、医師にアロマシンを取り入れた治療戦略を推奨するデータとなります」。

 TEAMの子宮内膜に関するサブスタディによるデータは、アロマシンの大規模試験であるIntergroup Exemestane Study(IES試験)の子宮内膜に関するサブスタディによるこれまでの所見を裏付けるものです。IES試験は、2~3年間のタモキシフェン投与後に、2~3年間のアロマシン投与に切り替えられた患者と5年間の治療期間にタモキシフェンを継続投与された患者を比較したもので、アロマシン投与群は、子宮内膜肥厚が有意に減少しました。これらのデータによって医師は、タモキシフェンによる早期の心臓および骨保護に加え、アロマシンの子宮内膜に対する安全性と治療効果を患者に提示することができるようになります。

 TEAMの子宮内膜に関するサブスタディにおける、アロマシンとタモキシフェンの子宮内膜に対する作用の比較は以下のとおりです。

●10mmを超える子宮内膜肥厚は、タモキシフェン群の11例に対し、アロマシン群ではなし(p=0.0001)
●5mmを超える子宮内膜肥厚は、タモキシフェン群の34例に対し、アロマシン群では11例(p<0.006)1
●合計で、子宮内膜肥厚は、タモキシフェン群の45例に対し、アロマシン群では11例(p=0.0001)
●子宮内膜肥厚発症までの時間は、アロマシン群で有意に長く(p<0.0001)、84%のリスク減少であった
●ベースラインから6ヶ月までの子宮内膜肥厚の進展は、タモキシフェン5.41mmに対し、アロマシン群では2.94mmで、ベースラインから12ヶ月まででは、それぞれ6.0mmに対し2.64mmであった(p<0.0006)

 またキーバック教授は以下のようにコメントしています。「アロマシンは、閉経後ホルモン感受性早期乳がん女性にとって非常に効果的な補助療法の薬剤であり、IES試験では生存率に対する有効性が証明されています。今回の発表は、アロマシンが子宮内膜に対する安全性を示し、重要な治療の選択肢であることを裏付けるものです」。

 このTEAMの子宮内膜サブスタディは、アロマシンの閉経後ホルモン感受性早期乳がん患者に対する有用性を裏付ける最新の調査結果です。

●IES試験では、アロマシンは生存率に対する有効性を証明しました。アロマシンは、大規模無作為化多国間二重盲検試験においてこれを証明した唯一のアロマターゼ阻害剤です。チャールズ・クームス教授らが執筆し、2007年2月にLancet誌に掲載された55.7ヶ月の試験完了データでは、2~3年のタモキシフェン治療後にアロマシン治療へ切り替えた患者は、5年の全治療期間を通してタモキシフェンを継続した女性と比較して、死亡リスクが17%減少しており、生存率に対するベネフィットが示されました。またこのデータは、治療をアロマシンへ切り替えた患者では、タモキシフェンを継続した患者に比較して、がんの再発リスクが25%低下したことも証明しました(p=0.0001)。

●B-33試験*では5年間のタモキシフェン治療後の延長補助療法における、アロマシンの有効性を証明しました。この試験の結果は、5年間のタモキシフェン治療後にアロマシンを投与された閉経後ホルモン感受性乳がんの患者は、プラセボを投与された患者と比較して、乳がんが再発する可能性が56%低かったことを示しています(p=0.004)。また30ヶ月(中央値)のフォローアップでは、無病生存期間が32%改善したことを示しました(p=0.07)。このエビデンスは、タモキシフェン投与患者を5年後にアロマシン投与へ切り替えることによる潜在的なベネフィットを裏付けるものです。

●IES試験のサブプロトコルでは、アロマシンへの切り替えは、QOLに悪影響は生じないこと、アロマシンは子宮内膜肥厚の減少においてタモキシフェンよりも優れていたこと、およびタモキフェンからアロマシンへ切り替えた患者の骨密度(BMD)に対する5年間の全体的な影響は、平均して、乳がんではない同等の女性群で予測される骨喪失と類似していたことを証明しました。タモキシフェンは閉経後の骨喪失を予防することで知られていますが、一方で非ステロイド系アロマターゼ阻害剤の使用はBMDを減少させる可能性があることから、この結果は重要です。しかし、アロマシンは唯一のステロイド系アロマターゼ阻害剤であり、一部の研究者はその特有の構造が骨に対するマイナスの作用を制限すると考えていますが、この分野においてはさらなる研究が必要です。

*ホルモン感受性乳がんで、手術でがんを取り除いた患者を対象とした無作為化プラセボ対照二重盲検試験


<乳がんについて>
 乳がんは女性において2番目に頻度の高いがんです。毎年、世界中で100万人以上の女性が乳がんと診断されています。エストロゲンは乳がんの進行に最も重要な因子の1つであり、乳がん症例の3分の2はエストロゲン依存性のホルモン感受性乳がんです。アロマシンのようなホルモン療法は、早期乳がんにおいて重要な治療の選択肢といえます。

<アロマシンについて>
 アロマシンは現在、閉経後ホルモン感受性乳がん患者に対して術後補助療法として使用され、これらの患者は2~3年間タモキシフェンを投与された後、アロマシンへ切り替えることによって計5年間の術後補助ホルモン療法を完了します。またアロマシンは、自然閉経あるいは閉経を誘発された、タモキシフェン治療後に病状が進行した進行乳がんの患者の治療にも使用されています。

 また、アロマシンは自然あるいは人工的に閉経状態になった進行期乳がん女性で、タモキシフェンによる治療後、病状が進行した場合の治療にも使用され、40カ国以上で早期乳がんの補助療法治療薬として承認されています。

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