日本鉄鋼連盟、8月の鉄鋼生産概況を発表
鉄鋼生産概況2006年8月
粗鋼生産961万トン、前月比2.5%減、前年同月比4.1%増
◎2006年8月の鉄鋼生産動向をみると、銑鉄、粗鋼、熱間圧延鋼材(普通鋼、特殊鋼の合計)のいずれも前月比では減少したが、前年同月比では増加した。
○銑鉄生産は721.9万トンと前月に比べ3.0万トン、0.4%減少、前年同月比2.4%増加となり、前年同月比では2カ月連続の増加となった。
なお、8月の高炉稼働基数は前月と同様35基中28基であった。
○粗鋼生産は961.1万トンと、前月比で24.8万トン、2.5%減少、前年同月比では4.1%増加、前年同月比で3カ月連続の増加となり、8月としては、1974年、1973年に次ぐ過去3番目の水準であった。
8月の炉別生産をみると、転炉鋼は733.0万トンと前月比0.4%減(前年同月比2.9%増)、電炉鋼は228.0万トンと同8.7%減/3カ月連続減(同8.1%増)となり、前年同月比でみると転炉鋼は3カ月連続の増加、電炉鋼は9カ月連続の増加となった。
8月の鋼種別生産では、普通鋼は752.3万トンと前月比3.1%減(前年同月比4.3%増)、特殊鋼は208.8万トンと同0.4%減(同3.4%増)となり、前年同月比では普通鋼は3カ月連続の増加、特殊鋼は8カ月連続の増加となった。
○熱間圧延鋼材(普通鋼、特殊鋼の合計)生産は879.8万トンと前月比7.5万トン、0.8%減/4カ月振り減(前年同月比6.9%増/3カ月連続増)となった。
○普通鋼熱間圧延鋼材(一般)の生産は695.7万トンと前月比15.8万トン、2.2%減/4カ月振り減(前年同月比5.2%増/3カ月連続増)となった。
8月の生産品種別では、条鋼類が191.7万トン、前月比7.3%減/3カ月連続減(前年同月比13.8%増)で、前年同月比では11カ月連続して増加し、一方、鋼板類は496.2万トン、前月比0.3%減/4カ月振り減(前年同月比2.2 %増)で、前年同月比では3カ月連続増となった。
8月の主要品種の生産内訳をみると、最大のウエイトを占める広幅帯鋼が382.4万トン(前月比1.4%減、前年同月比1.8%増)、厚板が105.0万トン(同6.1%増、同5.0%増)と、共に前年同月比3カ月連続で増加した。条鋼類では大形形鋼(11.8万トン、同5.9%減、同0.7%減)が前年同月比で9カ月振りに減少したが、小形棒鋼(93.5万トン、同8.0%減、同9.9%増)とH形鋼(37.5万トン、同2.6%減、同42.2%増)が前年同月比で11カ月連続増、中小形形鋼(12.1万トン、同3.8%減、同24.4%増)が前年同月比で9カ月連続増と条鋼類の主要品種では前年を上回る基調が続いている。
○特殊鋼熱間圧延鋼材の生産は、184.1万トンと前月比8.3トン、4.7%増(前年同月比13.6%増)となり、前月比、前年同月比共に3カ月連続の増加となった。