米アナログ・デバイセズ、レールtoレール入力・コンパレータ「ADCMP60x」を発売
業界で初めてLVDS出力を備えたレールtoレール入力・高速コンパレータ
「ADCMP60x」ファミリー
高速FPGAと接続可能で、2.5Vから5.5Vのフル・レールtoレール性能を提供
「ADCMP60x」ファミリーについて
アナログ・デバイセズの「ADCMP60x」レールtoレール入力・コンパレータ・ファミリーは、高速、低消費電力、レールtoレール入力・スイング、および高精度を必要とするアプリケーション向けに設計されています。このコンパレータ・ファミリーは、医療用計測機器、試験測定、RFや通信機器などのアプリケーションに必要となるLVDS(低電圧差動信号通信)、CML(電流モード・ロジック)、そしてTTL/CMOSというすべての主要デジタル出力段方式をサポートしています。ADCMP60xコンパレータは、このLVDS互換の出力段がどのような標準LVDS入力でも駆動するように設計されているので、高速入力を特長とするFPGA(フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ)やASSP(特定用途向け標準製品)と結合することができ、高速で迅速な信号の処理が可能となります。
ADCMP60xファミリーは、2.5ps rms(ピコ/秒rms)という小さなランダム・ジッタで、1ns(ナノ/秒)から35nsの範囲の伝搬遅延特性を提供します。さらにADCMP60xコンパレータは、2.5Vから5.5Vにわたり完全なレールtoレール性能を提供します。前世代の高速レールtoレール・コンパレータでは、2.7Vよりも低い動作電圧で動作できない領域を持っていたことに比べると、ADCMP60xファミリーのこの特性は、低電圧において特にメリットがあります。
入力側、出力側電源の分離
出力から入力への寄生カップリングがあると、オーバードライブ条件が低い場合に不安定性の原因となるので、入力用電源と出力用電源を別にすることが重要です。ADCMP60xファミリーのいくつかの製品は、この2つの電源を分けることにより広い入力信号範囲を提供するだけでなく、競合製品に比べて消費電力を50%も低減できます。高速のラッチおよびプログラマブル・ヒステリシス機能を、シングル・ピンによるコントロール・オプションで提供しているので、入力から出力までバランスのとれた遅延を提供することができ、発振などの問題を解決します。
ADCMP60xコンパレータは、プログラマブル高速低ジッタ・クロックを生成するアナログ・デバイセズのDDS(ダイレクト・デジタル・シンセシス)製品ファミリーと組み合わせて使うと、アプリケーションにおいて優れた動作性能を発揮します。また、このコンパレータは、ローレベルのRFバースト・パルスを増幅するために使われる「AD8318」などの高速ログアンプの補完用としても適しています。
供給と価格について
ADCMP60xコンパレータは、現在サンプル出荷中で、量産出荷は2006年9月に開始する予定です。単価は、1,000個受注時で0.58ドルから2.35ドルです。(米国における参考価格です)SC-70(スモール・アウトライン・トランジスタ・プラスチック・パッケージ)、SOT-23(スモール・アウトライン・トランジスタ・パッケージ)、MSOP(ミニ・スモール・アウトライン・プラスチック・パッケージ)、およびLFCSP(リード・フレーム・チップ・スケール・パッケージ)で供給しています。詳細情報に関しては、ウェブサイト www.analog.com/pr/ADCMP60x をご覧下さい。
<製品に関する読者からのお問い合わせ先>
アナログ・デバイセズ株式会社
techsupport.japan@analog.com