TDK、電源用の高性能ノイズ対策コイルを発売
新開発フェライト材料採用、電源用の高性能ノイズ対策コイルを発売。
従来品と同一特性で体積約38%小型化、同一サイズで特性約60%向上
TDK株式会社(社長:上釜 健宏)は、電源用のノイズ対策部品として、新開発フェライト材料を採用した高性能コモンモードチョークコイルを開発、発売を開始いたします。
電子機器の小型化・高機能化の急進とともに、そこに使われる電源にも小型化・高性能化の要求が高まっております。特に電源のノイズ対策のキー部品であるコモンモードチョークコイルは、電源のサイズを決める大きな要因の一つですが、高透磁率材を使用すれば小型化が可能になるものの、これまでの高透磁率材は100KHz以下で透磁率の落ち込みが始まり、ノイズ規制が始まる150KHz以上で高透磁率の性能を維持できないため、小型化・高性能化が進みにくい部品でした。
本製品は、こうした市場要求に対応すべく、チョークコイル向けに高透磁率(※1)で周波数特性を改善したフェライト材料を新たに開発・採用、形状も最適化を徹底的に追求し、インダクタンス特性と定格電流を大幅に向上させました。これにより弊社従来品比で、同一のインダクタンス特性では体積比、重量比で約38%の小型化・軽量化を実現、また同一サイズではインダクタンス特性約60%向上、または、定格電流約26%の向上が可能です。
用途はエアコンや照明機器、PC、液晶TVなど、様々な家電製品、情報産業機器に対応します。
特に大きな定格電流が求められる製品、また小型化が強く求められる製品などで優れた性能を発揮します。
本製品はRoHS指令対応、また、国内外の電気製品に対する安全規格に準拠(※2)しております。
【補足】
(※1) 透磁率:磁束が物質の中を通過する際の通りやすさを示し、チョークコイル等で用いられるフェライト材では高透磁率である(磁束を通しやすい)ほど、インダクタンス値が大きく、ノイズ低減の効果が大きくなります。
(※2) 各安全規格において、認証、登録されているという意味ではありません。
【主な特長】
1. 高インダクタンス特性。同一サイズの場合、従来品比で約60%向上
2. 小型化。同一インダクタンス特性の場合、従来品との体積比・重量比で約38%減
3. RoHS指令対応
4. 各国安全規格準拠:電気用品安全法、UL、CSA他に準拠※2
【主な用途】
CTV、PDP、LCD、エアコン(室内・室外機)、AV機器、インバーター照明、その他電気製品における電源接続機器のノイズ対策用。
【主な特性】
* 関連資料 参照
【生産・販売計画】
●サンプル価格:200円~500円
●生産拠点:中国
●生産能力:100万個/月
●生産開始:2006年8月より
以上