アナログ・デバイセズ、高性能32×32アナログ・クロスポイント・スイッチを発売
高解像度ビデオ信号をルーティングする高性能32 × 32アナログ・クロスポイント・スイッチ「AD8117/AD8118」
動作周波数500MHz超で、プロフェッショナル・ビデオ設計者に
卓越したレベルの高集積化と広帯域幅を提供
AD8117/AD8118について
「AD8117」および「AD8118」は、32 × 32アナログ・クロスポイント・スイッチで、高解像度が要求されるビデオ・アプリケーション向けに、これまでのデバイスでは実現できなかった高集積化とスピードの両方の組み合わせを提供します。この新しいスイッチ2種は、32 × 32アレイをもつ最も近い競合他社製品よりも65%高い、500MHzを超える帯域幅を達成しており、QXGA(Quantum Extended Graphics Array)ビデオ信号を、画質の劣化なくルーティングするための高速性能を実現した業界初のシングルチップ32 × 32アナログ・クロスポイント・スイッチです。QXGAは、高解像度の表示規格(2048 × 1536画素)で、LCDモニターにおいて極めて高精細なビデオ画像を可能にします。これまでプロ向けビデオ機器の設計者は、QXGA帯域幅で同等のレベルのビデオ・スイッチング性能を実現するためには、少なくとも8個のアナログ・クロスポイント・スイッチを用いなければなりませんでしたが、AD8117とAD8118を利用することで、ワンチップで実現することが可能になります。
独自のアーキテクチャによりこれまでにない高集積化と広帯域幅を可能に
AD8117とAD8118における帯域幅とアレイ・サイズのこれまでにない組み合わせは、業界初の完全差動アナログ・クロスポイント・コア・アーキテクチャを用いることによって、実現されています。この設計は、差動またはシングルエンド入力および出力のどのような組み合わせをも可能にキるため、設計においてこれまでにないフレキシビリティを提供します。500MHzの帯域幅、1800V/μsのスルーレート、100MHzにわたる0.1dBというゲイン平坦特性、および500MHzで-40dBというクロストーク性能によって、優れた画像忠実度が達成されます。
低消費電力
AD8117とAD8118の消費電力は、1ポイント当たりわずか2.5mWと、競合QXGA対応アナログ・クロスポイント・ソリューションよりも、50%も低くなっています。この低消費電力により、電源の要求仕様を軽減し、システム・コストを削減します。また、+5V単一電源または±2.5Vの二電源で動作し、外付けヒート・シンクが不要なだけでなく、待機時消費電流は200mA、静止電流は500mAとなっています。
高利便性
AD8117とAD8118では、どのクロスポイントを接続させるのかのプログラミングや再プログラミングが容易に実行できます。チャンネルの切り替えには2通りの方法があります。その一つは複数デバイス使用時のデイジーチェーン接続に対応可能なダブル・バッファ使用のシリアル・デジタル・コントロールを通して行う方法で、もう一つは、全アレイの再プログラミングなしに変更ポイントのみを更新することが可能なパラレル・コントロールを通して実行する方法です。AD8117とAD8118は出力ゲインが異なり、AD8117では1倍、AD8118では2倍となっています。両者とも、バック終端負荷アプリケーションにとって、利便性の高いデバイスになっています。
供給と価格について
AD8117およびAD8118アナログ・クロスポイント・スイッチは現在サンプル出荷中で、量産出荷は2006年第4四半期の予定です。両スイッチとも、304ピンの耐熱性強化BGA(ボール・グリッド・アレイ)パッケージで供給しており、単価は100個受注時で295ドルです。(米国における参考価格です)AD8117およびAD8118は、-40℃から+85℃の工業用温度範囲における完全仕様になっています。詳細情報については、ウェブサイト www.analog.com/pr/AD8117 または www.analog.com/pr/AD8118 をご覧下さい。
< 製品に関する読者からのお問い合わせ先 >
アナログ・デバイセズ株式会社
techsupport.japan@analog.com