ナショナルセミコンダクター、業務用放送ビデオ市場向けシリアル・デジタル・インタフェース(SDI)リクロッカを発表
ナショナル セミコンダクター
業務用放送ビデオ市場向けに、業界で最小かつ最も低消費電力の
シリアル・デジタル・インタフェース(SDI)リクロッカを発表
傑出したジッタ特性を持ち、4:1入力MUXを内蔵した高品位/標準品位SDIリクロッカ
ナショナル セミコンダクター ジャパン株式会社(本社:東京都江東区木場2丁目17番16号、代表取締役ユーゲン・ヘルト、資本金:42億750万円)は、SD/HD(標準品位/高品位)シリアル・デジタル・インタフェース(SDI)データ伝送をサポートするマルチレート・ビデオ・リクロッカを発売したと発表しました。新しいSDIリクロッカ製品LMH0056は、4:1入力マルチプレクサ(MUX)を内蔵した、業界で最小かつ最も低消費電力のマルチレート・リクロッカです。LMH0056は、ナショナルが先に発売したアダプティブ・ケーブル・イコライザLMH0044とケーブル・ドライバLMH0002を補完する製品で、これにより、ビデオ・ルータ、スイッチ、分配アンプ、ビデオ加工/編集/コンバージョン機器など、SMPTE-292MおよびSMPTE-259M規格対応のシリアル・ルーティング/配信アプリケーション向けの総合的なチップセット・ラインナップが整いました。LMH0056は、デジタルTV配信規格のDVB-ASIもデータレート270Mbpsでフルサポートしています。
LMH0056は、競合製品に比べて40パーセントもサイズを低減した小型の48ピンLLP(R)パッケージで提供され、SDI入力ストリームからのデータ/クロック信号を自動回復し、信号から高周波ジッタ成分を除去し、非常にクリーンなデータ/クロック出力を生成します。3.3V単一電源使用時の消費電力は350mW(代表値)で、競合製品に比べてほぼ半分です。
ナショナルは、9月8日から12日までアムステルダムで開催されるInternational Broadcasting Convention(IBC)コンファレンスのブース(ホール8、ブース番号8.121)で、LMH0056のデモを行います。
HD/SDリクロッカLMH0056の技術的特長
SDIリクロッカは通常、ビデオ・ルータ/スイッチャ・アプリケーションでデジタル・クロスポイント・スイッチからの出力を受け取り、同軸ケーブル上でシリアルなプロセッシングやドライビングを行う前に、信号からジッタを除去します。LMH0056は、入力信号のダイナミック・セレクション用の4:1入力MUXを内蔵しています。SDIチャネルごとに独立した専用のリクロッカが必要なシステムを設計する場合は、ナショナルの入力MUX非搭載HD/SDリクロッカLMH0046を使用できます。
LMH0056は、143Mbps、270Mbps、1.4835Gbpsおよび1.485Gbpsなど、標準品位/高品位のSDIシリアル・ルーティング/配信にとって極めて重要なデータレートをサポートしています。LMH0056は、選択されたデータレートで最大限の性能を発揮できるよう、サポートするデータレートの範囲を狭めることで、内部VCO(電圧制御オシレータ)のアーキテクチャの最適化を図っています。その結果、優れたジッタ特性と出力ジッタ低減を実現し、よりクリーンで低ノイズの信号出力を可能にします。
LMH0056は2つの差動出力を備えており、ナショナルのデュアルHD/SDケーブル・ドライバ、LMH0202の差動入力と容易にインタフェースすることができ、限られた基板面積の中で卓越したリターン・ロス特性を持つSDIマルチ出力が必要なアプリケーションに使用できます。
LMH0056は、0.6UI(ユニット・インターバル)のジッタを許容し、累積ジッタが原因で閉じたり壊れたりしたアイ・パターンの60パーセント以上に対して信号回復を行うことができ、なおかつ非常にクリーンで低ジッタのデータ/クロック出力を生成します。SDデータレート270Mbpsで0.02UI、HDデータレート1.485Gbpsで0.05UIというジッタ特性は、業界で最も低ジッタです。また、デュアル差動リクロック出力とオプションの低ジッタ・データレート・クロックが、設計のフレキシビリティを最大限に高めます。LMH0056は単一の27MHz基準周波数に対応しているため、広く出回っている27MHzシステム・クロックまたは低コストの27MHz外付けクリスタルのどちらかを設計時に選択できます。
このほか、ロック検出、マニュアル・レート選択、LVPECLシリアル入出力、オート/マニュアル・バイパス、データ/クロック用の出力ミュートなどの機能を備えています。
LMH0056の詳細情報およびサンプルや評価用ボードの注文については、
http://www.national.com/pf/LM/LMH0056.htmlをご覧ください。
ナショナルのインタフェース製品
LVDS(小振幅差動信号)技術のイノベータで、市場リーダーであるナショナルは、ワールドクラスのアナログ技術を用いて高速デジタル信号伝送を行う広範なインターコネクト・ソリューションを提供しています。これらのソリューションを使用することで、通信や産業用システムを含む様々な市場分野で高性能アプリケーションの開発が可能になります。ナショナルの通信用インタフェース製品は、高信頼性、低消費電力、低ノイズ、ケーブルやコネクタ関係の大幅なシステムコスト低減などを特長としています。Databean社の2005年アナログIC市場シェア調査レポートによると、ナショナルは高速LVDS製品の世界最大のサプライヤです。ナショナルのインタフェース製品に関する詳細情報は、
http://www.national.com/JPN/appinfo/interface/をご覧ください。
<供給>
LMH0056は2006年第4四半期にサンプル出荷開始の予定です。
このニュースリリース(製品画像付き)はナショナル セミコンダクター ジャパンのウェブサイトhttp://www.national.com/JPN/news/item/0,4140,623,00.htmlでもご覧いただけます。
高解像度の製品画像は米国本社のフォト・ギャラリ、
http://www.national.com/company/pressroom/gallery/network.htmlで入手できます。
<商標>
LLPおよびNational Semiconductorはナショナル セミコンダクター コーポレーションの登録商標です。その他のブランドおよび商標または登録商標は、各社の所有に属します。
ナショナル セミコンダクター コーポレーションは、付加価値の高いアナログ・デバイスやサブシステムを創造し、世界の市場をリードするアナログ企業です。ナショナルはパワーマネジメントIC、ディスプレイ・ドライバ、オーディオ・アンプ/オペアンプ、インタフェース製品およびデータ・コンバージョン・ソリューションを提供しています。主要アナログ市場はワイヤレス・ハンドセット、ディスプレイおよび医療、自動車、産業用、計測/測定向けアプリケーションなどの広範なエレクトロニクス機器です。本社はカリフォルニア州サンタクララで、2006年5月28日に終了した2006会計年度の売上高は21億6,000万ドルでした。
ナショナル セミコンダクター ジャパン株式会社(資本金 42億750万円)は、ナショナル セミコンダクター コーポレーションの全額出資の日本法人で、各種半導体、集積回路(IC)の輸入、販売を行っています。本社は東京で、大阪に支社を持っています。設立は1969年11月、従業員数は約130名です。
ウェブサイト・アドレス:
ナショナル セミコンダクター ジャパン株式会社: http://www.national.com/JPN/
米国本社:http://www.national.com/
その他からのお問い合わせ先
TEL: 03-5639-7300(大代表)
E-Mail: jpn.feedback@nsc.com