日本IBMなど、次世代のシステム構築を支援する「バリューネットセンター」を開設
「バリューネットセンター」を新設
-世界標準のRFIDを活用し、次世代SCM・CRMを実現する総合的なサービスを提供-
日本IBM(社長:大歳卓麻、NYSE:IBM)とIBMビジネス コンサルティングサービス(社長:椎木茂、以下IBCS)は、無線ICタグ(RFID=Radio Frequency Identification)とネットワーク技術を活用した次世代のシステム構築を支援する「バリューネットセンター」を新設します。世界標準に準拠したRFIDの利用により、企業や業界、国境を越えた製品の精度の高いトレーサビリティー、在庫管理、販売、アフターサービス、そしてリサイクルに至る企業活動全般のイノベーションの実現を支援していきます。「バリューネットセンター」は、日本IBMおよびIBCSの各事業部門やパートナー企業と連携して、コンサルティングからシステム導入まで多様な局面での総合的なサービスを提供します。
2003年11月に発足した非営利団体 EPCglobal Inc. (以下EPCグローバル) はRFIDの世界標準を推進しており、本年7月にはEPCグローバルが策定したUHF(極超短波)Gen2 無線インターフェースプロトコルが、ISO のRFID標準規格(ISO/IEC 18000-6 Type C) として採用されました。日本でも総務省がUHF帯ICタグの周波数帯の割り当て認可を行い使用可能となったことにより、世界標準としてのEPCグローバルへの対応が急速に進むと予測されます。。また、技術・運用面においても、UHF帯の特性であるRFIDの読み取り距離の延長 (3~10m) とともに、EPCglobalネットワークシステムにより企業をまたがった商品関連情報の即時取得が可能となるなど、RFIDの本格的普及に向けて環境が整いつつあります。RFIDの市場は2007年から立ち上がり始め、2010年には経済波及効果が17兆円に達すると試算されています(注)。これは、これまでタグや周辺機器などのハードウェアが中心であった市場から、業務アプリケーション構築を支援するサービスまで市場が拡大していく傾向にあるためです。
このような状況を踏まえ「バリューネットセンター」では、RFIDとネットワークの戦略的かつ広範な活用によりもたらされる新しい情報基盤を「バリューネット」と定義し、世界標準のRFID技術とネットワーク技術を組み合わせて、企業の枠を超えた次世代のSCM(サプライチェーン・マネジメント)とCRM(カストマー・リレーションシップ・マネジメント)の構築、ERP(統合業務パッケージ)との連携等を支援します。これにより、モノの生まれ(製造)から育ち(物流・販売・修理)、そして廃棄までのライフサイクル全般にわたったトレーサビリティーによる企業活動の効率化、お客様満足度の向上の実現を目指します。
「バリューネットセンター」が提供する主要サービスは次のとおりです。
・RFIDスターターパックサービス
RFIDシステムに必要なミドルウェア、RFIDリーダーやプリンターなどの関連機器、業務共通ソリューションとサービスをパッケージにしてご提供します。より手軽に世界標準のRFIDシステムの運用を開始できるとともに、ソフトウェア資産を将来に継承できる拡張性、上位システムとの接続や機能追加に対応した柔軟性をご提供します。
・RFID導入支援・技術検証サービス
日本IBMの大和研究所内に2004年5月に設立したRFID & Wirelessソリューションセンター( www.ibm.com/jp/ibm/apto/rfid/ )を含む、世界各国のセンターと連携して、グローバルにお客様のRFIDシステム構築の支援を行います。最先端事例のデモを行うほか、システム設計・実装サービス、開発支援サービスなどをご提供します。お客様は当センターで電磁波解析などの様々なシミュレーション・テストやRFIDの適用分析を行うこともできます。
・バリューネット構築支援サービス
EPCグローバル標準に準拠したミドルウェアによる次世代ネットワークアーキテクチャーをベースに、企業や業界を超えたグローバルなトレーサビリティーシステムの構築を支援します。
以 上
注:総務省 ユビキタスネットワーク時代における電子タグの高度利活用に関する調査研究会 最終報告より
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