STマイクロ、中国のTVメーカーとクリスマス商戦向け統合デジタルTVの量産開始
KonkaとSTマイクロエレクトロニクスは、新型LCDiDTVを共同開発
中国の代表的TVメーカーが新型iDTV製品にSTのSTD2000統合型デコーダ/ビデオ・プロセッサを含む世界標準DTV100プラットフォームを採用
STマイクロエレクトロニクス(NYSE:STM、以下ST)と、世界最大のTVメーカーの1社である中国のKonka Group Co. Ltd.(康佳集団股分有限公司、以下Konka)は、クリスマス商戦向けにST製DTV100プラットフォームをベースとするLCDiDTV(統合デジタルTV)の量産を、10月より開始すると発表しました。 同ソリューションは世界標準規格に対応しており、STのSTD2000統合型デコーダ/ビデオ・プロセッサを中心にして構築されています。必要なソフトウェアとハードウェアを統合化することによって、設計に必要な作業を最小限とし、メーカーにとってタイム・ツー・マーケットの大幅な時間短縮を実現しています。
DTV100は完全なハードウェアおよびソフトウェアiDTVソリューションであり、またKonkaが独自でデジタルTVの設計・開発を行うことが可能な独立したソフトウェア開発ツールもサポートしています。ソフトウェア・アプリケーションの最上層(ユーザ・インタフェース・モジュール)を開発するために、両社は緊密な共同作業を行ってきました。今回の新製品によって、急速に成長しているアジアとアメリカのATSC(Advanced Television Systems Committee)方式の市場に最適な、高画質を誇るデジタルTVがKonka のラインアップに加わることになります。またDTV100プラットフォームは、世界的なTVの規格に合わせて構成を変更することが可能です。
STD2000シングルチップHD(高精細)プロセッサは90nm CMOSテクノロジーで製造され、デジタルTV市場で最高のコスト・パフォーマンスとクオリティを提供します。さらに、セット・トップ・ボックス(STB)の機能と強力な画像処理機能とがシングルチップ上に組み合わされています。STD2000は、隣接チャネル・ノイズとマルチパス妨害を除去した、アナログ/デジタル両放送のデコードと表示が可能であり、2つのSD(標準精細)信号を同時にデコードすることができるとともに、フラット・パネルTV向けに、スケーリング処理、ビデオ処理(デインタレーサ、画質改善)、および表示を実現します。
FCCの要求によって、2007年3月以降に米国で販売されるすべてのTVは、デジタル・チューナを内蔵する必要があります。DTV100のリファレンス設計とその開発サポートによって、メーカー各社は最小の設計作業と低い部品点数および低コストでこの法令に準拠した製品を製造することができます。それと同時に、STD2000のビデオ・プロセッサはST独自のContour-Sensitive De-interlacing(TM)(CSDi(TM))システムおよび3Dデジタル輝度/クロマ動作適応型ノイズ・リダクションによって優れた画像品質を提供し、視聴およびエンタテイメント・エクスペリエンスの向上を実現します。このプラットフォームは、最高1080pまでのすべてのマトリックス・ディスプレイ(LCD、PDP、リアプロジェクションTV)をサポートしています。
その他の先進的機能として、Perfect PAP(TM)(高精細ピクチャー・アンド・ピクチャー)およびPIP(ピクチャー・イン・ピクチャー)があり、1つのTV画面上に2組の高精細ビデオ・ソースを並べて表示、または重ねて表示することが可能です。このチップは、MPEG-2 A/V、HDビデオ・プロセッサ、そして旧来のアナログ放送を完全にサポートするデュアル・デジタル・クロマ・デコーダ(PAL、SECAMおよびNTSC)と3D/2D櫛形フィルタを、1つのデバイス上に集積化したものです。さらに、米国のOpenCable(TM)仕様向けの内蔵 CableCARD(TM)インタフェースと、ヨーロッパのDVB-T仕様に対応するデュアルDVB-CIインタフェースもサポートしています。
STの上級副社長兼グレーター・チャイナ地区CEOであるRobert Krysiakは、「急速に成長しているDTV市場においてKonkaは、非常に重要な役割を果たしています。世界を代表するTVメーカーの1つとして、市場での差別化が重要になっている中で、当社のDTVソリューションによって、Konkaが高品質なTV製品を提供し、市場での差別化を実現できることを嬉しく思います。」と、コメントしています。
Konkaの上級副社長であるChen Yue Hua氏は次のようにコメントしています。「STのDTV100ソリューションは、幅広いラインアップを持つ当社のフラット・パネルTVに最適であり、競争力のある価格で高い品質を提供できます。」
STD2000は、ATSC規格のサポートに加えて、中国のデジタル地上波規格にも準拠しています。
【 STマイクロエレクトロニクスについて 】
STマイクロエレクトロニクスは、多種多様な電子機器向けに半導体製品やソリューションを開発・提供する世界的な総合半導体メーカーです。STは、他社の追随を許さない高度なシリコン技術とシステムノウハウを擁しており、幅広いIP(Intellectual Property)ポートフォリオ、戦略的パートナーシップ、大規模な製造力との組合わせにより、SoC(システム-オン-チップ)技術に関し世界的リーダーとしての地位を確立しています。またSTの半導体製品は、市場における技術やシステムのコンバージェンス化を促進するために重要な役目を果たしています。STは、ニューヨーク証券取引所(NYSE:STM)、パリ証券取引所(Euronext Paris)とミラノ証券取引所に上場されています。2005年の売上は88.8億ドルで、純利益は2億6600万ドルでした。さらに詳しい情報はSTのホームページをご覧ください。
【 Konka Group Co. Ltd.(康佳集団股分有限公司)について 】
Konkaグループは、中国におけるマルチメディア、ワイヤレス・コミュニケーション、ネットワーク関連機器を製造するリーディング・カンパニーです。1999年以来、中国ベスト100企業にランクされており、株式A&B(SZ000016)は、1992年より上海証券取引所に上場しています。20社以上のステーク・ホルダーを中国国内、および海外に持っており、5つの主要生産拠点(牡丹江、陝西、東莞、安徽、重慶)があります。その中でもKonka東莞工場は、中国沿岸部における、オーディオ/ビデオ機器製造の最大の生産工場です。
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