富士通、印刷物とWebサイトとのスムーズな連携を可能にする「FPcodeサービス」を提供
印刷物と電子情報をつなぐ「FPcodeサービス」の提供開始
~携帯電話で簡単に使える「電子すかし」を実用化~
当社は、カラー印刷画像に情報コードを埋め込んだ「FPcode(エフピーコード)」(詳細後述)により、印刷物とWebサイトとのスムーズな連携を可能にする「FPcodeサービス」の提供を本日より開始します。
本サービスは、株式会社富士通研究所(注1)が開発した「FPcode」技術を実用化したものです。Webサイトへ簡単かつスピーディーに連携するインフラサービスを提供するとともに、導入時の検証・支援作業を行います。印刷物のデザインを損なわず、カメラ付き携帯電話などを使ってさまざまなデジタルコンテンツへのアクセスが可能となり、文字のほか動画や音声による情報提供、紙面と連動した効果的な商品販売、情報付与された画像による物流管理などを実現します。
なお、岐阜県岐阜市で9月15日から行われる「ITを活用したまちづくり実証実験」において、本サービスを使った新しい観光情報提供ツールが実験的に導入されます。また、山口県宇部市においても、「産学官連携による新規産業創出」の取組みの一環として、利用を検討しています。
今後、当社は自治体、小売・流通業界、広告・出版・印刷業界、観光・エンターテイメント業界などさまざまな分野への普及を図り、利用拡大を推進してまいります。
近年、QRコード(注2)やバーコード(注3)などを、カメラ付き携帯電話で読み取り、Webサイトにアクセスすることが一般化しています。しかしながら、これらのコードは複雑で幾何学的な模様であり、紙面のデザインを損なうという問題があります。
「FPcodeサービス」は、印刷物のデザインを損なわず印刷画像に関連情報を付加する「FPcode」を活用して、Webサイトとの連携を実現するとともに、アクセスログの収集などを可能にします(特許出願済)。
これにより、具体的に以下の応用が可能になります。
●紙媒体と連動し、Web・動画・音声でキャンペーン情報などを提供
フリーペーパーや雑誌、まちの案内ポスターなどの紙媒体から、携帯電話を介して動画や音声コンテンツを提供し、マルチメディアによる情報伝達を可能にします。同時にアクセスログを分析し、プロモーションの効果測定を行うことができます。
●Webによる受注、メールやクーポン配信などのモバイルマーケティングをスマートに実現
チラシやカタログ上の写真とWebサイトを正確・確実に連携させることができるため、携帯電話からの注文、メールやクーポンの配信など、物品・サービスの販売や効果的な販促活動が可能になります。
●印刷画像による物流管理
「見えないバーコード」として、シールやラベル、パッケージの外観に影響を与えることなく、商品情報などを印刷することで物流管理への応用も可能です。
■「FPcode」技術とは
株式会社富士通研究所が、色や大きさによって人間の目の感度が違うという視覚特性を利用して開発した、印刷画像に情報コードを埋め込む符号化技術と埋め込んだデータを高速・確実に読み取る復号化技術です。人間の目に見えにくい形で印刷画像に埋め込んだデータは、専用アプリケーションを搭載したカメラ付き携帯電話やスキャナで撮影することで、高速・確実に読み取ることができます。
■本製品の特長
1.デザインを損ねない情報コードの埋め込み
独自の方式により、画質の劣化を最小限におさえ、印刷画像の美しさはそのままに情報コードを埋め込むことが可能です(特許登録済)。また、同じ画像でも印刷物ごとに異なる情報コードを付与することができるため、連携する情報を変えることができます。
2.情報コードの一元管理
情報コードが重複しないように当社が「FPcode」を一元管理します。そのため、正確・確実にお客様の情報に連携させることができます。
3.コンテンツの変換やアクセスログの提供
情報コードからURLへの変換は、サーバを介する仕組みです。このため、アクセス時期やイベント、参照者の属性に応じたタイムリーで柔軟なコンテンツ配信・アクセス制限が可能です。また、アクセスログの解析により有用なマーケティングデータを入手することができます。
4.短期間で容易なシステム導入・拡張
本サービスはASP形態で提供され、短期間で容易なシステム導入が可能です。会員管理・コンテンツ管理などの機能拡張や、既存のCRMシステムとの連携などにもスムーズに対応できます。
添付資料::システムイメージ図
■岐阜市における「ITを活用したまちづくり実証実験」の概要
期 間:2006年9月15日(金曜日)より11月15日(水曜日)まで
主 催:ITを活用したまちづくり実証実験実行委員会
(国土交通省、岐阜県、岐阜市、(財)都市計画協会、(財)岐阜市にぎわいまち公社)
実験エリア:岐阜市内 (岐阜公園周辺から加納地域)
内 容:地域住民や観光客のまちの再発見やまちなか回遊の促進による中心市街地の活性化および観光振興を図るため、携帯電話を活用した観光情報の提供を行う。具体的には、実験エリア内の歩行者系サインや観光施設案内板などに「FPcode」を埋め込んだ画像などを掲示し、これをカメラ付き携帯電話で読み取ることで、岐阜市携帯サイト「ぎふ・いざナビ」にアクセスし、手軽に観光情報や市民生活情報を入手しながら、まちなか歩きを楽しむことができる。
■宇部市における取組みの概要
宇部市では重点戦略プロジェクトとして「産学官連携による新規産業の創出」に向けた取組みを行っており、地域企業の新技術・新商品開発、新規事業展開を積極的に支援している。こうした中、地元企業が宇部市とタイアップし、「FPcode」を題材にした新規事業の開発に取組んでいる。今後、「FPcode」が埋め込まれた画像入り名刺を活用した地域産業宣伝などの実証実験を通して宇部市での活用を検討していく。
■販売価格および提供時期
*添付資料をご参照ください。
■販売目標
今後3年間で100団体への導入を目標にします。
■商標について
記載されている製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。
以 上
■注 釈
注1 株式会社富士通研究所:代表取締役社長 村野和雄、本社 神奈川県川崎市。
注2 QRコード:JIS(JIS-X-0510)として規格化され、縦・横方向の模様で英数字・文字列(漢字・カナ)などを表現している二次元コード。株式会社デンソーウェーブの登録商標。インターネットのURLなど面倒なデータを簡単に入力できる手段として普及している。
注3 バーコード:JIS(JIS-X-0501)として規格化。商品に流通しているほとんどの商品につけられているJANコードが広く知られている。
■関連リンク
「FPcodeサービス」紹介サイト
http://jp.fujitsu.com/solutions/fpcode
プレスリリースに記載された製品の価格、仕様、サービス内容、お問い合わせ先などは、発表日現在のものです。その後予告なしに変更されることがあります。あらかじめご了承ください。