BCN、「CPU」の販売動向集計結果を発表
■自作PC市場、急回復へ
■インテルの新CPU「Core 2」がけん引、相乗効果でマザーボードも2ケタの伸び
株式会社BCN(本社:東京都文京区、代表取締役社長 奥田喜久男)は、BCNランキングデータをもとに「CPU」の販売動向を集計(12社データ使用)。この結果、インテルの最新CPU「Core 2」が爆発的に立ち上がり、マザーボード需要も一気に好転する相乗効果が現れていることが分かった。停滞気味で推移してきた自作PC市場は、「Core 2」が推進力となって一気に加熱しはじめている。
図表1 CPUの伸び率と単価
図表2 CPUメーカー別台数シェアと単価
※添付資料参照
●「Core 2 Duo」(7製品)とフラッグシップの「Core 2 Extreme X6800」を加えた「Core 2」シリーズの販売が本格化した8月、CPU市場は一気に活気づいた。前年同月比で台数、金額とも2ケタ増へと急回復、平均単価も2.6万円と上昇した(図表1)。
メーカー別の単価をみると、インテルの全CPUの平均が8月は2.8万円と上昇、一方のAMDは2.0万円と下げており、差は開いた。インテルの単価アップは「Core 2」によるものだが、立ち上げ初期だけに供給不足が指摘されている。品薄解消がすすめば、市場を席巻する可能性は高い(図表2)。
図表3 CPU主力アイテムの台数シェア
図表4 CPU主力アイテムの単価
※添付資料参照
●本格販売が始まった「Core 2」の売れ行きはすさまじい。7月のアイテム別台数シェアはわずか2.5%であったが、8月は一気に上昇し40%に迫る展開となった(図表3)。
7月の「Core 2」の平均単価は6.0万円、8月は単価が12万円を超える最上位の「Core 2 Extreme X6800」の弾
不足で3.9万円と下げたが、廉価なPC本体にほぼ匹敵する価格帯にもかかわらず、パワーユーザーからの引き合いは強い(図表4)。
図表5 マザーボードの伸び率と単価
図表6 マザーボードメーカー別台数シェア
※添付資料参照
●CPUの需要増と連動して、マザーボードの売れ行きも一気に増大した。年明け以降、前年同月を下回る厳しい状況にあったが、8月は劇的に好転し台数、金額とも2ケタ増となった。単価も上昇し、「Core 2」効果がマザーボードにも現れている(図表5)。
メーカー別では8月にASUSTekがシェアを小幅高めたが、インテルのシェアに変化はない。「Core 2」とサードパーティ製マザーの組み合わせが主流となっている(図表6)。