アンリツ、HSUPA方式プロトコルコンフォーマンステストケースを実証
業界初
HSUPA方式プロトコルコンフォーマンステストケースを実証
HSUPA端末商用化に大きな一歩
アンリツ株式会社(社長 戸田 博道)は、業界で初めてHSUPA※1方式第3.5世代携帯電話システムのプロトコルコンフォーマンステストケースの実証に成功したことを発表します。
携帯電話システムの高速・大容量化が進展する中、W-CDMA方式第3世代携帯電話では下り(基地局から端末)通信速度を高速化したHSDPAを用いた高速パケットデータ通信の商用サービスが各国で開始されていますが、上り(端末から基地局)通信速度の高速化を可能とするHSUPAも商用化に向けた研究開発が本格化しています。このHSUPA方式携帯電話端末が商用化される際には、プロトコルコンフォーマンステストケースで端末検証を実施し、認証を得ることが必要です。
アンリツは、こうした中、世界で初めてHSUPA方式携帯電話端末のプロトコルコンフォーマンステストケースの実証に成功しました。
今回実証したテストケースは、3GPP Release6※2の仕様の一部であるTS34.123テストケース8.2.6.50であり、W-CDMAシグナリングテスタMD8480C、プロトコルテストシステムMX785201Aを組み合わせて試験し、9月初旬に3GPP RAN-5ワーキンググループに提出し、承認を求めています。
HSUPAサービス商用化に向けた携帯電話端末の開発および検証が活発化する中、アンリツは今後も3Gサービスの発展に貢献すべく、新しいシステムの開発にいち早く取り組んでまいります。
プロトコルコンフォーマンステストケース
携帯電話端末の動作が規格に合致しているかを確認するためのテストプログラム。
W-CDMAシグナリングテスタMD8480C
HSPA(HSUPA/HSDPA)、W-CDMA、GSM/GPRS/EGPRSシステムに対応した基地局シミュレータ。
プロトコルテストシステムMX785201A
HSPA(HSUPA/HSDPA)、W-CDMA、GSM/GPRS/EGPRS方式携帯電話端末のプロトコル試験を可能とするソフトウエア。
[用語解説]
※1 HSUPA:High Speed Uplink Packet Access
W-CDMA第3世代携帯電話システムのパケット通信速度を高速化した方式。3GPP規格Release 6で規格化された。下り(基地局から端末)最大14.4Mbpsの高速データ通信が可能なHSDPA(High Speed Downlink Packet Access)に対して、上り(端末から基地局)最大5.76Mbpsの高速データ通信が可能。
※2 3GPP規格Release 6:3rd Generation Partnership Project 規格Release 6
3GPPは、第3世代(3G)携帯電話システムの国際的な標準化プロジェクト。
規格策定時期によりRelease 99、Release 4、Release 5などがある。Release 6では、W-CDMA方式第3世代携帯電話システムの上り通信速度を高速化したHSUPAが規定された。