INAX、底部が広い形状のPC工法専用タイル「ウェッジタイル」を発売
PC工法の安全性をさらに高める、高性能の専用タイル
『ウェッジタイル』を10月1日新発売
INAXは、PC工法(*1)に用いるPC板(*2)の専用タイルとして、タイル表面よりも底部が広い形状(テーパー型)をした『ウェッジタイル』(特別注文品)を10月1日に新発売します。
タイルは、適切な工法選択と正しい施工をすれば剥離しにくい仕上材です。PC工法は、後張り工法に比べ、より信頼性の高い工法として開発され、高層建築を中心に採用されています。このたび、タイルPC工法の安全性をさらに高めるべく、PC工法専用として発売するのが『ウェッジタイル』。
PC板に施工された『ウェッジタイル』は、目地の断面がクサビ状になるため、万一、タイルが何らかの理由で剥離した場合でもタイルの剥落を防止します。さらに、タイルの厚さを厚く(*3)裏面形状を広く深くすることで、コンクリートの充填性を向上させ接着性を高めました。
また、充填性に優れた中流動コンクリート(*4)・高流動コンクリート(*5)を用いたPC工法「ウェッジタイルシステム」を、株式会社日本設計(本社:東京都新宿区、社長:六鹿正治)、鹿島建設株式会社(本社:東京都港区、社長:中村満義)、東海コンクリート工業株式会社(本社:三重県いなべ市、社長:森島稔)の協力を得て開発しました。充填性に優れたコンクリートを併用することで、高品質なPC板が製造できることが特長です。
(*1)(*2)あらかじめ工場のラインで製造された鉄筋コンクリート部材の総称がプレキャストコンクリート(PC)、鉄骨造建物の外壁材となる板状のPC製品がPC板、PC板を現場で鉄骨に留め付けるのがPC工法。PCには、現場打ちのコンクリートに比べ品質が一定し工期が短いなどのメリットがあります。
(*3)例えば、実寸95×45mm(目地供100×50mm)の外装モザイクタイルの場合、一般品は厚さ7mm程度、ウェッジタイルは厚さ9mm程度。ウェッジタイルは特別注文品のため、商品により形状・厚さが異なる場合があります。
(*4)(*5)まだ固まらないコンクリートの流動性を表す指標がスランプおよびスランプフローで、数値が大きいほど柔らかくなります。一般的なコンクリートの指標には流動した高さの変化量で表すスランプを用い、流動性の高いコンクリートには流動し広がったコンクリート直径で表すスランプフローを用います。一般に使用されているコンクリートのスランプフローは25~28cm程度(スランプ8~12cm程度)で、中流動コンクリートは40~50cm程度、50cmを超えるものが高流動コンクリートと呼ばれます。