出光テクノファイン、372種類の菌を抑制する「コーキンマスター」ナノパウダーの分散化技術を確立
372種類の菌を抑制する抗菌・防カビ・防藻剤
「コーキンマスター(R)」ナノパウダーの分散化技術を確立
~ 紳士肌着、入浴介護エプロン、靴、化学畳、ペット施設用スプレーへの採用が決定 ~
当社(本社:東京都千代田区、社長:天坊昭彦)の子会社である出光テクノファイン株式会社(本社:東京都墨田区、社長:市原博雄)は、同社のパウダー化技術を応用し、372種類の菌を抑制できる抗菌・防カビ・防藻剤「コーキンマスター(R)」ナノパウダーの分散加工技術(注)を確立しました。
これにより利用用途が拡大し、衣料品をはじめ各種メーカーから「コーキンマスター(R)」を採用した商品が販売されます。
「コーキンマスター(R)」は、2005年7月に介護施設やスポーツセンター、ホテル、病院など、ビル清掃用の「コーキンマスターワックス」「コーキンマスターカーペットシャンプー」に配合し、商品化しました。これまでの抗菌・防カビ剤は、効力のある菌が限られていましたが、「コーキンマスター(R)」は有機・無機系の抗菌・防カビ剤を複数組み合わせることにより372菌以上の菌・カビ・藻に効果を発揮します。さらに、ダイオキシン発生の恐れがあるハロゲン化合物を一切使用していないため、安全性に優れています。また、安全性と抗菌の有効性を測る両基準に合格し、社団法人繊維評価技術協議会によるSEKマーク、抗菌製品技術協議会のSIAA規格の安全性合格基準をクリアーしています。
このたび、出光テクノファイン(株)は、従来から有する独自のパウダー化技術を応用し、「コーキンマスター(R)」ナノパウダーの分散加工技術の確立に成功しました。これにより利用用途が拡大し、各種商品への採用が決定しました。
これら商品への採用によって、出光テクノファイン(株)では「コーキンマスター(R)」の売上高を初年度1億円、車両内装・建材・住設・環境対応土木分野への用途開発を進めることで3年後の2009年度には10億円を目指します。
採用が決定した商品は以下の通りです。
(1)綿100%紳士肌着
・シャツメーカーの株式会社ロイネより2007年春・夏向けに販売が決定しました。
・菌やカビ等の繁殖に起因する汗臭等の発生を抑えます。臭いの気になる成人男性をターゲットにしています。
・9月20日~22日の(株)ロイネ展示会((株)ロイネ内ショールーム:東京都品川区西五反田TOCビル)に同商品を出展します。
(2)入浴介護エプロン
・介護用品メーカーのフットマーク株式会社より入浴介護時に介助者が利用するエプロンが11月に販売されます。
・介護用品ではカビの発生が問題になっており、多くの菌・カビを抑制できる「コーキンマスター(R)」が採用になりました。
・9月27日~29日の国際福祉機器展(東京ビッグサイト)に初めて出展されます。
(3)靴
・シューズメーカーの株式会社アサヒコーポレーションより学童向け上履きが2007年1月に販売されます。
・こまめに洗うことができなかった小・中学校生徒の上履き向けに、抗菌・防カビ性能と高い安全性が評価されました。
・9月6日~7日の「2007年SSアサヒコーポレーション展示会」に出展されました。
(4)畳
・山中産業株式会社よりハイブリット畳表(ポリプロピレン樹脂製)が12月に販売される予定です。
・菌・カビの発生が起こりやすく畳の使用が敬遠されていた不特定多数の人が利用する宿泊施設や脱衣所等の畳をターゲットとします。
(5)ペット施設用スプレー
・本間獣医科医院を展開している株式会社ジーアンドエイチよりペット施設用スプレーが、販売されています。
・屋内でペットと暮らす人が増えてきており、ペットが使用するカーペット等の抗菌・防カビに対するニーズが急増しています。モニター評価により細菌やカビに起因する臭いの低減も確認されています。
出光テクノファイン(株)は、微粉化技術を用い従来から天然シルクを主原料としたプロテインパウダーを各種プラスチックに配合し、自動車座席シート用レザー(プロテインレザー(R))・衣料用テキスタイル(プロテインTEX(R))・プラスチック用塗料・インキ(インクジェット受理性インキ)・繊維処理剤等の機能性差別化商品を開発・販売し、市場で好評を得て参りました。
また、肌活性化効果がある卵殻膜プロテイン配合マテリアル「アミノファイン(R)」や独自の架橋技術を用いたサラサラ感と浸透性を併せ持つユニークなジェル状化粧品素材の架橋ポリグルタミン酸「ジェルプロテイン(R)」も開発・販売し、環境にやさしい機能性新素材を常に市場に提供しています。
(注)分散加工技術とは
パウダーが凝集しないように液体のなかに均一に配合させる技術です。
粒子が小さいほど、分子間力が働いて粒子同士がくっついて離れにくくなるため、液中や樹脂中でダマになったり、均一に分散配合ができなくなったりします。当技術によって、外観不良や物性低下を抑えることができます。