三菱電機、「VoIP対応無線LANシステム」を発売
優れた音声品質と高い信頼性を実現
三菱「VoIP対応無線LANシステム」 発売のお知らせ
三菱電機株式会社(執行役社長:下村 節宏)は、音声通話とデータ通信を統合するVoIP※1対応無線LANシステムとして、優れた音声品質と万が一の障害発生時の通話を確保した「無線LAN基地局」と「Cプレーンワイヤレスコントロ-ラ」を11月1日から発売します。
本製品は東京電力株式会社との共同開発成果を用いたもので、「CEATEC JAPAN 2006」(10月3日~7日、於幕張メッセ)に出展します。
※1:Voice over Internet Protocol:音声をIP(インターネットプロトコル)のネットワークでリアルタイム伝送する技術
発売の概要
※添付資料参照
発売の狙い
近年、構内PHSシステムなどにより社内電話網を構築している企業では、通信費用削減のため、音声通話とデータ通信の無線LANシステムへの統合が求められています。
しかし、無線LANシステムは、同一周波数による電波干渉を回避するための基地局設定作業の煩わしさや、端末数の増加に伴う音声品質の劣化などの問題がありました。
当社は今回、様々な無線システムの開発と製品化を通して培った技術により、隣接基地局相互の電波干渉問題を解決し、音声品質と信頼性を向上させた「VoIP対応無線LANシステム」の新製品を発売します。
新製品の特長
1.音声端末とデータ端末の同時利用でも、優れた音声品質を実現
これまでの基地局では1つの通信エリア内で音声端末とデータ端末を同時に使用すると、端末数の増加に伴って音声品質が劣化しました。今回、音声通話を優先させる標準のQoS※2制御に、音声通話の増加に応じてデータ通信の通信量をさらに抑制する機能を加え、同時通話する端末の数を制御する機能も実装することで、優れた音声品質を実現しました。
※2:Quality of Service ネットワーク上で、アプリケーションに一定の通信速度を保証する技術
音声や動画など、通信の遅延や停止が許されないサービスにとって重要な回線制御技術
2.電波干渉の回避により、同一周波数群の基地局を隣接設置可能
無線を利用したシステムでは、同一周波数による電波干渉を避けるため、隣接する基地局それぞれに異なる周波数を割り当てる必要がありました。今回、隣接する基地局が送信している電波の周波数を監視し、同一周波数の電波干渉が発生しにくい無線制御方式を採用しました。同一周波数群の基地局を隣接して設置できるので施工性が向上しました。
3.信頼性の向上と設備コスト削減に貢献
従来、各基地局の通信制御はコントローラがすべて実行していたため、コントローラに障害が発生した場合、すべての通信に影響が及びました。今回、基地局に通信処理の一部を負担させることにより、コントローラ障害時の通信が基地局単独で可能になったので、システムの信頼性が向上しました。またコントローラの負荷を軽減したことにより、コントローラ1台に最大180台の基地局を収容できます。一般的なコントローラに比べ5~8倍程度の基地局を収容できるので、設備コストの低減に貢献します。
※以下、添付資料参照
システムの構成例
主な仕様
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三菱電機株式会社 通信事業部 通信第二部
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