米IBM、メインフレームの使いやすさ向上へ向けた5年計画を発表
IBM(R)がメインフレームの使いやすさ向上へ向けた5年計画を発表
新たな市場や業界、新しいお客様へのメインフレームの導入という現在のIBMの取り組みにおける次のステップ
[米国ニューヨーク州アーモンク 2006年10月4日(現地時間)発]
IBM(本社:米国ニューヨーク州アーモンク、会長:サミュエル・J・パルミサーノ、NYSE:IBM)は4日(現地時間)、世界最高性能のビジネス・コンピューターであるメインフレーム「IBM System z(TM)」を、より多くのコンピューター・プロフェッショナルにとって使いやすいものにするため、2011年まで全社的な取り組みを進めていくことを発表しました。約1億ドルの投資を含むこの5年計画は、システム管理者やコンピューター・プログラマーが、メインフレーム・システムのプログラミング、管理、運用をより容易に行えるようにするとともに、メインフレーム環境におけるアプリケーションの開発と導入の自動化をさらに推進することを目標としています。この取り組みにはハードウェアおよびソフトウェアの専門家チームが参画し、IBMの自動化およびシステム管理における専門知識を活用します。
今回のIBMのメインフレーム開発戦略の重点分野には、以下の内容が盛り込まれています。
1.構成の自動チェック - システム管理者やコンピューター・プログラマーが技術的問題を予測、回避することを容易にします。
2.メインフレームのユーザー・インタフェースの改良 - システム管理などの経験者から若手までを考慮してよりわかりやすく設計された、ネットワーク構成、システム管理、データ・センターのハードウェア構成などを含みます。
3.ソフトウェア資産管理テクノロジーの改善 - ユーザーによるソフトウェア・コストの管理を容易にし、同時にソフトウェアのダウンロードサービスをより単純化、自動化します。
4.メインフレームの開発環境にビジュアルなツール群を導入し、初心者でも容易にメインフレームにおけるプログラミングを習得できるようにします。
System zに搭載される新しいz/OS(R) V1R8(現在すでに利用可能)は、メインフレームの単純化を支える下記のようなプログラム、機能、ツールを備えています。
●z/OS向けIBM Health Checker:このz/OSの「パーソナル・トレーナー」というべき機能はz/OSシステムを能動的に監視し、システムの回復力、セキュリティー、パフォーマンスを向上させる構成へのチューンアップを提案します。
●Tivoli(R)のIBM OMEGAMON(R) z/OS管理コンソール:OMEGAMON z/OS管理コンソールは、z/OS管理のための先進的なグラフィカル・ユーザー・インタフェースを提供します。IBM Health Checkerから提供される情報をリアルタイムに配信することにより、z/OS管理タスクの多くを容易に自動化、排除、単純化します。IBMでは、管理コンソールの役割を長期的に拡張し、z/OSの管理および運用を引き続き先進的なものにしていく予定です。
●HCM(Hardware Configuration Manager):z/OS V1.8においてHCMは、System zのハードウェア構成の簡素化という点を飛躍させました。強化された項目には、新しい構成ウィザード、I/O定義ファイルのインポートおよびエクスポート機能、パフォーマンスのボトルネックの検知および解決を迅速化するRMF(TM) Monitor IIIレポートへの統合されたアクセスなどがあります。
●z/OSコミュニケーション・サーバー向けIBM Configuration Assistant:このツールは、V1.7でz/OS Network Security Configuration Assistantとして導入されたものです。V1.8で強化されたIBM Configuration Assistantは、z/OSの最新ネットワーク機能のセットアップを通じてネットワーク管理者の案内役を果たし、コストのかかる構成エラーの回避に役立つように設計されています。
●アプリケーション開発の簡素化:WebSphereRおよびRationalRは、新規および基幹のz/OSビジネス・アプリケーションの開発、保守、改革を簡素化する強力なソリューションを引き続き提供していきます。これらのソリューションには、z/OSのアプリケーションの開発、変換、テスト、導入を行う先進的なデスクトップ・ツールが含まれます。
●オープン・スタンダード:IBMがサポートするプラットフォーム横断的なオープン・スタンダードやSystem zにおけるプログラミング・モデルには、サービス指向アーキテクチャー(SOA:Service Oriented Architectures)における最新のイノベーションが搭載されています。
●情報の簡素化:z/OSベーシック・スキル・インフォメーション・センターは、メインフレームとz/OSに初めて触れるITプロフェッショナルのために構築された新しいWebリソースです。またV1.8は、新しいハウツー・マニュアル「z/OS Problem Management」を備えており、z/OSの問題を特定、分析、報告するための作業を通じてお客様の案内役を果たします。z/OSの情報に関しては、この他さまざまな充実を図っていきます。
IBM System z担当ゼネラル・マネジャーであるジム・ストーリングス(Jim Stallings)は、次のように述べています。「新しいz/OSでは、管理作業のいっそうの自動化と情報配信の合理化とを組み合わせることで、z/OSの初心者もエキスパートも等しく作業を簡単に進められるようになりました。戦略的な観点からいうと、メインフレームの導入・管理作業の簡素化に重点を置くことは、より幅広いITプロフェッショナルの方々に対してこのプラットフォームの魅力を増大させるとともに、今後もお客様に地球上で最も高性能なビジネス・コンピューターを、提供し続けていくことを意味します。」
z/OSは、暗号化キーの集中管理や単一の中央セキュリティー・データベース、ディレクトリー・サービス経由のより作業性に優れた管理により、セキュリティー管理においても業界をリードしています。またz/OS上のデータ管理は全面的な自動化が可能で、マルチレベルのストレージ管理およびバックアップが、マルチレベルの回復機能とともに提供されます。優れた実績を誇るデータベース能力、セキュリティーや法令順守への懸念を緩和するためのセキュリティー機能の強化、さらに簡素化したネットワーク構成と自動化されたネットワーク管理が、まさにエンタープライズ・コンピューティングの揺るぎない基盤を形成します。
IBMの将来の方針および意向に関する記載事項は、目標および目的を示す狙いのみで提供されており、事前の通知なく変更または取り消される場合があります。
詳細は、 http://www.ibm.com/servers/eserver/zseries/zos/ をご覧ください。
以上
*IBM、System z、z/OS、Tivoli、OMEGAMON、RMF、WebSphere、RationalはIBM Corporationの商標または登録商標。
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