資源機構と海技研、海洋石油天然ガス開発分野で包括的連携
石油天然ガス・金属鉱物資源機構と海上技術安全研究所が海洋石油天然ガス開発分野における包括的連携
推進のための基本協定を締結
石油天然ガス・金属鉱物資源機構(掛札 勲 理事長。以下「資源機構」という。)と海上技術安全研究所(中西 堯二 理事長。以下「海技研」という。)は、海洋石油天然ガス開発分野の研究における協力関係に関する基本協定(以下「本協定」という。)を本日締結しました。
現在、新・国家エネルギー戦略(平成18年5月31日)においてエネルギー技術戦略として化石燃料の安定供給確保のための技術開発が求められており、また、第3期科学技術基本計画(平成18年3月28日)分野別推進戦略において「外洋上プラットフォーム技術」※1が「戦略重点科学技術」に、「大水深域における石油・天然ガス等資源の調査・開発」※2が「重要な研究開発課題」に位置付けられています。
これらの研究、技術開発を担う我が国の中核的機関である両独立行政法人が、本協定のもと包括的に連携、協力することにより、海洋石油天然ガス開発に必要な分野における研究を推進し、技術の革新を図ります。
■基本協定の概要
1.名 称
海洋石油天然ガス開発分野における研究に関する包括的連携について
2.連携・協力内容
海洋石油天然ガス開発に必要な分野における技術の革新を目的とし、必要な情報・データ交換、人材の交流、施設利用等について包括的に連携、協力して、研究、技術開発を推進します。
3.期待される効果
資源機構は、油ガス田開発プロジェクトへの参加、ならびに海洋石油天然ガス開発分野での技術開発動向の調査・分析を通して、石油天然ガス開発のための海洋構造物の選定技術を有すると共に、それらの技術課題(ニーズ)及び、今後期待される技術コンセプトに関する知見を有しています。
一方、海技研は、船舶・海洋構造物の実験、解析技術及び、安全性評価等に関する国内有数の実験施設、研究者及び研究実績を有しています。
両機関は、本協定による強固な協力関係のもと、組織的交流、研究資源の有効利用、成果の相互活用等を行い、海洋における石油天然ガス開発に必要な船舶・海洋構造物に関して研究を推進し、世界トップレベルの技術革新を実現することを目指しています。
4.当面のテーマ
海洋石油天然ガス開発に資するための浮体システム技術
大水深海域における石油天然ガスを効率的かつ経済的に開発・生産するため、掘削・生産・貯蔵・積出等の各サブシステムの改善を含め、海洋石油生産用プラットフォームの揺れを小さくする技術や大浮力化する技術等の開発を計画しています。
<補足説明>
※1 「外洋上プラットフォーム技術」
第3期科学技術基本計画期間中に重点投資する対象である「戦略重点科学技術」として位置付けられたものであり、海洋に賦存する膨大な未活用の空間及び自然エネルギーの利活用を長期的に推進するための基盤となる浮体の要素技術の開発を行うものです。
※2 「大水深域における石油・天然ガス等資源の調査・開発」
第3期科学技術基本計画期間中に実施する重要な研究開発課題として選定されたものであり、我が国周辺海域の大水深域における鉱物資源のポテンシャル評価、探査技術及び浮体式生産システムの安全性評価技術等の基盤技術の開発を行うものです。
以 上