ローム、低オン抵抗素子を搭載した小型ハイパワーパッケージ「MPT6」を開発
小型・ハイパワーパッケージ「MPT6」(4540サイズ)開発
4540サイズで、SOP8(5060サイズ、2.0W)の性能を実現した2素子入りMOSFETシリーズを開発
半導体メーカのローム株式会社(本社:京都市)はこのほど、カーナビゲーション、ポータブルDVDプレーヤ、ノートPC、ゲーム機器など、小型・薄型が求められる機器のパワースイッチやモータドライバ用途向けに、独自の小型ハイパワーパッケージに、新開発の低オン抵抗素子を搭載した「MPT6デュアル(2素子)」シリーズを開発いたしました。
この製品は2007年4月より順次サンプル出荷を開始し、2007年8月から月産300万個体制で量産開始する予定です。
前工程の生産は、ロームつくば株式会社(茨城県)、後工程はROHM INTEGRATED SYSTEMS(THAILAND)CO., LTD.(タイ)で行う予定です。
カーナビゲーションやポータブルDVDプレーヤなどで使用される基板は、ますます小型化が進んでおります。その中でMOSFETは、より小型、大電流化が要求されています。今回ロームが開発したMPT6 デュアル(2素子)シリーズは、2素子入りの製品を、従来のSOP8パッケージ(5060サイズ:5.0×6.0×1.75mm)と同じパッケージパワー(2.0W)で、MPT6パッケージ(4540サイズ:4.5×4.0×1.0mm)で実現いたしました。SOP8に比べ実装面積を約40%削減、高さも1.0mmと約40%低減しているので、実装基板の小型化や実装レイアウトの自由度を広げることが可能になります。
更に新開発の低オン抵抗素子を採用することにより、小型パッケージながら現状SOP8 デュアル製品と同等のオン抵抗を実現いたしました。ラインアップとして、2素子入り(Nch+Nch およびNch+Pch)の製品を順次量産します。
添付資料:ラインアップ
< MPT6 Dualシリーズの主な特長 >
1)小型・ハイパワー「MPT6」パッケージ(4540サイズ:4.5×4.0×1.0mm/2W)
SOP8パッケージ(5060サイズ:5.0×6.0×1.75mm)と同等のパッケージパワーを4540サイズで実現(実装面積約40%削減、高さ約40%低減)
2)新開発の低オン抵抗素子搭載により、大きな電流定格ID=6A Max. (MP6K62)を実現
ロームではトランジスタ分野において、先端の素子微細加工技術と得意のパッケージ技術によって、顧客ニーズ合った製品開発を今後も進めてまいります。
1.語句説明
・パッケージパワーPD(全許容損失)
消費できる最大許容電力値を意味する。 Ta(周囲温度)、 Tc(ケース表面の温度)に依存する。
・ドレイン・ソース間電圧VDSS
ドレイン・ソース間に印加できる最大許容電圧値を意味する。
・ドレイン電流ID
ドレインに流せる最大許容電流値を意味する。
・ドレイン・ソース間オン抵抗 RDS(on)
オン時のドレイン・ソース間抵抗値を意味する。
2.製品写真
添付資料をご参照ください。