富士通、カーナビなど向けにグラフィックスコントローラー内蔵のLSIを発売
カーナビ、デジタルダッシュボード向けLSI新発売
~1チップで次世代の車載端末システムを実現~
当社は、次世代のカーナビゲーションやデジタルダッシュボードなどの車載端末向けに、ARM(TM)コア、2D・3Dグラフィックス、車載通信機能、各種メディアインターフェースなど、必要な機能を1チップに集積したシステムLSI「MB86R01」を開発し、本日より販売開始します。
本製品は、累計1200万個を超える出荷実績を持つ当社の車載向けグラフィックスディスプレイコントローラーを内蔵しており、既存のソフト資産を継承しつつ、高精細グラフィックスを用いた車載端末システムを省スペースかつ低コストで実現することができます。
近年、カーナビゲーションを中心に車載端末の市場は世界的に拡大しております。今後、更なる普及に向けては高い表示品質と同時に高いコストパフォーマンスが要求されています。
一方、ダッシュボードでは、安全運転支援の観点からさまざまな情報をタイムリーに収集しドライバーにわかりやすく伝達するために、パネルのデジタル化・高機能化が進んでおります。
本製品は、ARM社製CPUコア「ARM926EJ-S(TM) (注1)」に、多くの出荷実績を持つ当社の車載向けグラフィックスディスプレイコントローラーを搭載するとともに、マルチメディア系、車載ネットワーク、ハードディスク接続など各種メディアに対応したインターフェースや、プログラム保護機能を搭載するなど、次世代の車載端末に要求される多彩な機能をバランスよく1チップに集積しました(90ナノメートルCMOSプロセス)。
本製品を利用することで、高いシステム性能を維持したまま、グラフィックス志向の車載端末システムを省スペースかつ低コストで実現することができます。
【 サンプル販売価格、および出荷時期 】
製品名:MB86R01
販売価格(税別)3,000円
出荷時期:即日
【 販売目標 】
月産50万個
【 本製品の特長 】
1.ARM社製CPUコア「ARM926EJ-S」を搭載
マルチメディアアプリケーションに最適なARM社製CPU コア「ARM926EJ-S」を車載環境でもご利用になれます。また同社製CPUコアの採用により、グローバルスタンダードに基づいたソフト開発環境をご利用いただけます。
2.当社の高性能グラフィックスディスプレイコントローラー搭載
カーナビゲーションなど車載機器向けに、累計1200万個以上の出荷実績のある当社グラフィックスディスプレイコントローラーをベースに2画面同時表示、2系統のビデオキャプチャ機能に対応しました。これにより高精細かつスムーズな2D・3D表現に加え、車内エンターテイメント環境を簡単に構築することが可能です。
3.各種周辺インターフェース搭載
車載通信系インターフェースとしてCAN、Media-LB(注2)、マルチメディア系インターフェースとしてUSB、ハードディスクインターフェースとしてIDE66(Parallel-ATA/ATAPI-4)、オーディオインターフェースとしてI2Sなど豊富な周辺I/Oを搭載しています。また、DDR2に対応した高速メモリアクセスが可能です。
4.プログラム保護機能に対応
暗号化したプログラムコードを処理できます。車載端末システムにおいて、不正な読み出しや改ざんへの対策が可能です。
【 商標について 】
ARM/ARM926EJ-Sは、ARM Limitedの商標です。
製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。
【 添付資料 】
PDF 「MB86R01」の主な仕様
以 上
注 釈
注1 ARM926EJ-S(TM):ARM社製32ビットCPUコアの製品名。
注2 Media-LB:マルチメディア向け車載LANインターフェース規格。