ローコスト食品工場「フーイック」を開発
~HACCP/ISO22000対応の食品工場を、従来比15%のコストダウンで建設~
株式会社フジタ(本社:東京都渋谷区、社長:網本勝彌)は、食品分野の工場建設で豊富な実績を有する株式会社芦田工務店(本社:京都市西京区、代表取締役:蘆田恭正)と共同で、坪(3.3m2)当たり55万円(標準モデルの首都圏価格、消費税別途)のローコスト食品工場モデル(商品名:フーイック「FOOICK」)を開発しました。標準モデルは、法定床面積1,060坪(3,507m2)、一部2階建てで、HACCP※1やISO22000※2取得レベル対応の内部仕様(基本的な冷凍庫、冷蔵庫設備)や杭10m、排水処理、外構工事一式も含んでおり、従来の同種工場と比較して約10~15%の低コスト化を実現しています。
昨今、食の安全に対する社会の関心がますます高まる中、中小の食品メーカーでも積極的にHACCPやISO22000といった食品安全マネジメントシステムの認証取得を検討する動きが広がってきました。しかし、認証取得には衛生面でハイレベルな施設整備が不可欠となっており、その割高な建設コストが課題となっていました。
そこで当社らは、フジタが合理的構造方式を追求して開発した「超ローコストファクトリー(FLF※3)」の技術をベースに、芦田工務店の衛生管理ノウハウを活用して、ローコスト食品工場モデル「フーイック」を共同開発しました。
「フーイック」は、食品分野全般への対応が可能ですが、当面は特に中食分野(弁当・惣菜・菓子・パン)を中心に営業展開していくとともに、今後両社は、工場適地の選定から設計・施工、HACCP/ISO22000などの認証取得支援、竣工後の従業員衛生教育など、ハード・ソフト両面からの食品工場づくりを提供していきます。
<フーイックの特長>
・実績あるFLF工法の特長を生かしローコスト化を実現
・短工期:標準モデルでは従来工法より約1.5ケ月(約20%)工期を短縮
・梁間方向の無柱化大スパンによりフレキシビリティのある計画を実現
・HACCP/ISO22000認証取得が可能な施設仕様
・適切なゾーニング計画、人・物のワンウエイ動線等、衛生面での基本機能を整備
なお、「フーイック」紹介サイト(http://fooick.com/)を芦田工務店と共同で開設し、公開しています。
※1 HACCP:Hazard Analysis Critical Control Point 1960年代に米国で開発された食品品質管理手法。あらかじめ予想される危害を防止するための重要管理点を集中的に管理することによって、食品の安全を確保するシステム。
※2 ISO22000:食品に関連する企業の持続的発展に寄与する、リスクマネジメントやコンプライアンスといった要素を組み込んだ、世界的に統一された食品安全確保のためのマネジメントシステム。
※3 FLF:Fujita Low Cost Factory合理的設計思想に基づいて、徹底した標準化をと単純化した架構方式により、コストダウンと工期短縮を図ったシステム建築。生産施設だけでなく倉庫、店舗などに多くの実績を有する。
【芦田工務店株式会社の概要】
所在地:京都市西京区御陵谷町3-2
代表者:蘆田 恭正
設 立:1984年8月1日
資本金:1,000万円
業務内容:工場施設の設計・施工
URL:http://www.e-ashida.jp/
「フーイック」標準モデルの外観図
※添付資料参照