名大と伊藤忠商事、相互情報交換による連携強化で産学連携協定を締結
名古屋大学と伊藤忠商事が、産学連携協定を締結
1.趣旨
名古屋大学(以下 名大)と伊藤忠商事株式会社とは、名大の研究成果の情報を発信し、相互情報交換により産業界との連携を強化させる為「産学連携に関する協定書」を締結しました。名古屋大学における研究成果を広く社会へ還元する為に伊藤忠の国内外の幅広いネットワーク、開発企画力、提携研究機関、関係取引先企業、情報収集力等を活用する事が名大の産学官連携推進の政策に合致し、また、伊藤忠の自治体・大学等機関との共同取組推進施策に合致する事から合意に至ったものです。
2.連携の目的と意義
名大は、赤崎 勇特別教授(青色発光ダイオードの開発)を代表とする産学官の連携を進めてまいりました。「名古屋大学学術憲章」に基づくミッションとして「世界の産業に貢献する」「地域の発展に貢献する」ことなどを掲げ、産学官連携を大学の社会的責任の一つとしてとらえております。
今回の伊藤忠との協定により、大学と企業双方が組織として積極的に交流の場を提供し、連携を企画するという形で産学連携を目指すものであり、大学の複数の研究者や研究組織が関わることになると考えます。これにより、今まで以上に高いレベルの共同研究や学際的・複合的領域の研究が可能となると考えます。
一方、伊藤忠は本社に先端技術戦略室を置き、ナノテクノロジー・バイオテクノロジー及び新検査方法や新加工法などの開発に力を入れており、産業技術総合研究所・理化学研究所他研究機関と提携をしてきました。また伊藤忠は自治体との提携も積極的に推進し、中小企業支援にも力を入れてきました。これらの提携関係を活用し研究機関と中小企業の技術移転仲介、共同開発も行なってきました。
さらに伊藤忠は中部においてユニーと包括提携、名鉄と協力、名古屋銀行と業務協力提携、岐阜県と包括提携、三重県と中小企業支援提携関係にあり、名大・伊藤忠の産学連携によりさらなる産官学の連携へと波及させる事を意図しております。中部ものづくり企業・名大と連携し新しい研究開発を行なう事による地域への貢献、医学部との共同研究による地域医療への貢献を目指しております。
3.具体的な研究開発
名大は、国内の大学の中でも特に医工連携に力をいれており、メディカルデバイスの開発やナノバイオに関する研究における共同研究等を実施し、医療分野での貢献を図っていきます。
その他にも機能性食品・化粧品素材開発、先端医療・健康ビジネスに関する開発、エネルギー・環境ビジネスにおける開発、生物系新素材開発、医工連携のバイオデバイス開発、名大発ベンチャー企業との協力、中小企業における新技術との融合などの可能性があります。
以 上
