アジレント、フル3次元電磁界解析シミュレーションを提供する「EMDS」を出荷開始
アジレントが、すべての高周波回路設計がフル3次元電磁界解析シミュレーションを提供するElectromagnetic Design Systemの出荷を開始
アジレント・テクノロジー株式会社(社長:海老原 稔、本社:東京都八王子市高倉町9番1号)は、高周波RF・マイクロ波回路設計者向けに「Agilent Electromagnetic Design System(EMDS)」の提供を開始したことを発表します。
EMDSは一般的な回路シミュレータと同等の価格で、フル3D電磁界解析シミュレーションをあらゆる高周波設計者が使えるようにします。
アジレントのEEsof EDAディビジョンのマーケティング&サービスマネージャのNeil Martinは次のように語っています。
「EMDSにより、当社は電磁界解析を、すべての高速、高周波回路設計者が使えるようにします。電磁界シミュレーションは、もはや電磁界解析ソフトウェア専門家だけの高価なぜいたく品ではありません。当社の戦略は、電磁界シミュレーションを、回路シミュレーション同様、一般的で使いやすいものにし、現状の価格の数分の一の価格で提供するということです。」
高周波設計の爆発的増加にともない、設計にパッシブ構造を含む場合、回路設計者は今まで以上に、3次元電磁界の影響を把握することの重要性を理解しています。しかし、市場に出回っているハイエンドの3次元電磁界解析シミュレータは一般的な回路シミュレータと比べて非常に高価であるため、RFやマイクロ波のエンジニアは電磁界解析を行なわずに、回路パフォーマンスの3次元電磁界の影響については、勘に頼ってきました。
アジレントの全般にわたる電磁界解析戦略は、増大しつつありかつ変わりゆく今日の回路設計者のニーズを考慮したものです。この結果として登場したEMDSは、部品レベル、ボンディングワイヤ、コネクタ、パッケージ、機械部品、アンテナなど、高周波RF回路設計のパフォーマンスにかかわる電磁界の影響を解析し、可視化するものです。設計者はEMDSを使うことで、十分な情報をもとに、物理的なプロトタイプを作り始める前に設計上の問題点を把握し、変更を加えたりすることができます。これにより、コストのかかる設計の繰り返しを減らしたり、数ヶ月にもおよぶ製品設計のサイクルを短縮したりすることができます。
EMDSの最初のリリースでは、Agilent Advanced Design System(ADS)との設計フロー統合機能を提供します。これにより、ユーザはADSで作成したレイアウトデザインをEMDSのフル3D解析で利用することができます。アジレントでは、ADSやGENESYS環境とのさらなる統合を進めていく予定です。
Agilent ADSは、フロントエンドからバックエンドにおよぶシミュレーション兼レイアウトツールであり、統合されたフローでのRFおよびマイクロ波IC設計用の計測器リンクを提供します。旧Eagleware-Elanix製品だったGENESYSは、RFおよびマイクロ波アプリケーション向けの単一で統合されたEDA環境を提供します。
EMDSの評価版(無料)は以下のウェブサイトから請求できます。
http://www.agilent.com/find/eesof-emds-demo-software-request
Agilent EMDSについての詳細は、以下のウェブサイトでご覧いただけます。
http://www.agilent.com/find/eesof
■販売方針
*目標市場:すべての周波RF・マイクロ波回路設計者向け
*販売価格(発表日時点での参考価格です):約215万円から
*販売・出荷開始日:本日
【 お客様からのお問い合わせ先 】
計測お客様窓口 電話:0120-421-345
【 アジレント・テクノロジーについて 】
アジレント・テクノロジー(NYSE:A)は、コミュニケーション、エレクトロニクス、ライフサイエンス、化学分析市場における世界のプレミア・メジャメント・カンパニーであり、またテクノロジー・リーダーでもあります。20000名の従業員を擁し、110カ国以上でビジネスを展開しています。アジレントは、2005年度、51億ドルの売上高を達成しました。アジレント・テクノロジーの情報は、以下のウェブサイトでご覧ください。
http://www.agilent.co.jp
