サン、AMD Opteronプロセッサ搭載のサーバ新製品群を発売
サン、AMD Opteronプロセッサを搭載した
新しいカテゴリのサーバ新製品群を発売
- 大容量ストレージを融合させた新型サーバ、新世代のブレード型サーバを含む新しい製品群 -
サン・マイクロシステムズ株式会社(本社:東京都世田谷区、代表取締役社長:末次朝彦、以下サン)は、AMD Opteron(TM)プロセッサを搭載した新世代のサーバ製品群を本日発売し、本製品群を中核としたx64(*)サーバ事業を強化します。
(*) x86アーキテクチャの64ビット対応
新製品は、最大16ウェイのマルチプロセッシングが可能なラックマウント型サーバ「Sun Fire(TM) X4600サーバ」、サーバと大容量ストレージを融合させたラックマウント型サーバ「Sun Fire X4500サーバ」およびブレード型サーバ「Sun Blade(TM) 8000モジューラ・システム」です。製品の出荷については、本年9月上旬より順次開始する予定です。
新サーバ3種は、2005年9月に発表した「Sun Fire X4100サーバ」および「Sun Fire X4200サーバ」の製品ラインを大きく拡大するもので、それらと同様に、創業者の一人で現在も米国サン・マイクロシステムズ社システムズ部門でチーフアーキテクトを務めるアンディ・ベクトルシャイム率いるチームで開発・設計されたものです。
■ 「Sun Fire X4600サーバ」
「Sun Fire X4600サーバ」は、高さ4Uのコンパクトな筐体ながらデュアルコアAMD Opteronプロセッサにより最大16ウェイSMPの演算能力を提供可能なエンタープライズ x64サーバです。筐体内には4または8個のシングルコアまたはデュアルコアAMD Opteronプロセッサを搭載可能です。メモリーは最大64GBとなります。
将来は、容量4GBのメモリー・モジュール(DIMM)を採用し128GBまで搭載可能とする予定です。オペレーティングシステムは、「Solaris(TM) 10オペレーティングシステム」、「Red Hat Enterprise Linux」、「SUSE LINUX Enterprise Server」、「Microsoft Windows Server 2003」から選択可能です。
「Sun Fire X4600サーバ」は、スケールアップによる強力な演算性能が求められるハイパフォーマンス・コンピューティング(HPC)やデータベース管理システムなどの単一アプリケーションでの利用だけでなく、SolarisコンテナやVMwareといった仮想化技術を使用してのサーバ・コンソリデーション(サーバ統合)のプラットフォームとしても最適です。既存の複数台のx86サーバを1台の「Sun Fire X4600サーバ」に統合することで、ハードウェア管理が簡素化されるだけでなく、設置スペースや消費電力、空調コストなどの総合的なコスト削減を期待できます。
■ 「Sun Fire X4500サーバ」
「Sun Fire X4500サーバ」は、4ウェイサーバと、48台のディスクドライブを高さ4Uのラックマウント型筐体に凝縮した、まったく新しいカテゴリのサーバです。サーバ部は「Sun Fire X4100サーバ」と同等で、2個のデュアルコアAMD Opteronプロセッサと16GBメモリー、2つのPCI-X拡張スロット、4本のGigabit Ethernetポートで構成されています。
最大の特徴は48台のディスクドライブです。500GBのドライブを使用した場合、合計24TB(24,000GB)のディスク容量を、わずか4Uのラック・スペースに実装できます。これらのディスクドライブはサーバのI/Oバスに直接接続されているため、2GB/秒(ディスクからメモリーへの読み出しの場合)という非常に高速なI/Oスループットが期待できます。「Sun Fire X4500サーバ」では、1GBあたり500円を下回るコストで、サーバと高スループットを備えたディスク・スペースを入手可能です。
「Sun Fire X4500サーバ」は、「Solaris 10 6/06オペレーティングシステム」が提供する最新のファイルシステム「Solaris ZFS」での利用が最適です。
「Solaris ZFS」を使用することで、48台のドライブを個別に管理するのではなく、プールという概念でまとめて取り扱えるようになります。そのため運用管理が大幅に簡素化されるだけでなく、最高レベルのデータ保全性とデータセキュリティ機能も同時に期待できます。
「Sun Fire X4500サーバ」は、HPCにおけるパラレルファイルシステム、ビデオ・ストリーミング、ライブ映像記録、ニアライン・ストレージなど、高速、大容量、低コストの記憶領域を備えたサーバとして、従来のサーバとストレージ装置を補完する製品として位置づけられます。
「Sun Fire X4600サーバ」と「Sun Fire X4500サーバ」は、スーパーコンピュータとして国内並びにアジアで最高速の計算能力を持ち、世界第7位にランクされている(2006年6月現在、 http://www.top500.org/ )東京工業大学の「TSUBAME」システムの中核として採用されています。
■ 「Sun Blade 8000モジューラ・システム」
「Sun Blade 8000モジューラ・システム」は19Uのラックスペースに10台の8ウェイ・サーバを集約可能なブレード型サーバです。サーバの構成要素を、演算/メモリー、ディスクドライブ、I/O、冷却装置、電源装置といった「モジュール」として定義し直すことで、設置効率、運用・管理面で優れているとされるブレード型サーバの特性と、演算性能、I/Oの帯域幅・拡張性・柔軟性で優れているとされるラックマウント型サーバの特性を両立させた新世代のブレード型サーバです。
サーバ部は「Sun Blade X8400サーバ・モジュール」と呼ばれ、4個のデュアルコアAMD Opteronプロセッサと最大64GBメモリーを搭載します。また運用中に追加・交換が可能なディスクドライブを最大2台搭載可能です。I/Oとしてサーバあたり6本のPCI Expressバスにより、サーバモジュールあたり192Gbps、シャーシあたりで1.92Tbpsの合計帯域幅を備えています。これによりGigabit EthernetやFibre Channelといった現在の標準I/Oだけでなく、Infinibandや10Gigabit Ethernetなどの次世代I/O技術にも余裕を持って対応可能で、演算性能、メモリー容量、I/Oなど、あらゆる面でバランスのとれた設計がなされています。
■ 「Sun Fire x64エンタープライズ・サーバ」共通の特徴
新しい3種類のサーバ製品は、昨年発表した「Sun Fire X4100/X4200サーバ」と同様に、コストパフォーマンスに優れた業界標準のコンポーネントを使用しながら、エンタープライズクラスのRAS(信頼性、可用性、保守性)および管理性を実現することを目標に設計されました。筐体、給電系統、冷却ファンは、将来のAMD Opteronプロセッサの進化を見据えた余裕を持った設計がなされており、高い信頼性と安定性、可用性を実現します。電源装置および内部冷却ファンは冗長化され、システムの稼働中であっても特別な用具を使用することなく容易に交換できます。また、筐体内部はケーブルによる配線を最小限にすることで信頼性を高めると同時に、交換が可能な部品には個別にLEDを配備し、万が一の障害発生時には交換対象の部品が容易に視認できるようになっています。
充実したリモート管理機能も代表的な特徴の一つです。電源とネットワークの配線作業終了後は、障害が発生した部品の交換時を除き、完全に遠隔から制御、操作、管理、運用が行えるよう設計されています。サーバの設置場所と管理者の常駐場所が離れているデータセンターなどの環境において、効率の良い運用を可能にします。
●Sun、Sun Microsystems、サンのロゴマーク、Sun Fire、Sun Blade、Solarisは、米国Sun Microsystems, Inc.の米国およびその他の国における商標または登録商標です。●AMD、AMD Arrowロゴ、AMD Opteron、ならびにその組み合わせはAdvanced Micro Devices, Inc.の商標です。
■本件に関する一般のお客様からのお問い合わせ先:
サン・マイクロシステムズ株式会社
カスタマー・ネットワーキング・センター(CNC)
TEL: (03) 5717-5033