IPA、7月のコンピューターウイルス・不正アクセス届出状況を発表
コンピュータウイルス・不正アクセスの届出状況[7月分]について
独立行政法人 情報処理推進機構(略称 IPA、理事長:藤原 武平太)は、2006年7月のコンピュータウイルス・不正アクセスの届出状況をまとめました。
今月の呼びかけ:
「 おかしいと思ったらすぐ引き返そう!! 」
― 怪しいサイトに近づかない、怪しいと思ったら先に進まないように ―
2006年7月も、依然としてワンクリック不正請求やセキュリティ対策ソフトの押し売り行為に関する相談が多数寄せられています。
■ 相談件数の推移(2006年4月~7月)
4月 5月 6月 7月
ワンクリック不正請求 161件 210件 211件 159件
セキュリティ対策ソフトの押し売り行為 40件 41件 24件 43件
相談総件数 904件 846件 773件 767件
これらでは、
◆ 主にアダルトサイトで、画像や動画が無料で閲覧できますといった文句で惑わせて、悪意あるプログラムをダウンロードさせて、パソコンに請求書を表示させる。(下図参照)
◆ バナー広告(*1)に「ウイルスに感染している」といった表示(下図参照)をして、セキュリティ対策ソフトの購入を迫る。(相談事例参照)
など、利用者を騙すための巧妙な手口が使われています。
また、相談事例をみると、このような問題のあるサイトへアクセスさせるため、以下のような方法で利用者を導くことが確認されています。
■ 問題のある怪しいサイトへ導く方法(相談事例より)
● スパム(*2)メールによる手口
広告メールなど、迷惑メールの本文に記載されているリンクをクリックして、怪しいサイトへ飛ばされるケース。
● ブログのトラックバック(*3)による手口
ブログにトラックバックにより掲載されているリンクが、ブログの記事と関係ないもので、クリックして怪しいサイトへ飛ばされるケース。
上記いずれも、記載されているリンクをクリックしなければ被害に遭うことはありませんので、安易にクリックしないようにすることが肝要です。うっかりクリックして、意図しない妙なサイトにアクセスしてしまった場合には、すぐに引き返す(ページを閉じる)ことが有効な対策となります。
自ら意識してアクセスしているページであっても、怪しげなサイトでは、画像を表示するように見せかけて、悪意あるプログラムをダウンロードさせるような仕組みが設けられていることもありますので、ご注意ください。
【悪意あるプログラムをダウンロードさせるケース】
* 関連資料 参照
【セキュリティ対策ソフトの押し売り行為のケース】
* 関連資料 参照
ワンクリック不正請求やセキュリティ対策ソフトの押し売り行為は、金銭を詐取することを目的としています。利用者を騙すために、利用者の心理を逆手に取った、巧妙な手口が使われています。そのため、正規のセキュリティ対策ソフトの導入やセキュリティホールを解消するといった技術的対策だけでは対処できないことがあります。
技術的対策に加え、怪しいサイトに近づかない、安易にプログラムをダウンロード・実行しないなど、普段からの心構えが重要になります。
※ 以下、詳細は関連資料「オリジナルリリース」を参照してください。