ヤマハ発動機、高効率・超高速など実現したモジュール型チップシューターを開発
業界最高のスループット10万5千CPHを実現する、超量産志向の表面実装機
モジュール型超高速チップシューター ヤマハ「YG300」 新発売
ヤマハ発動機株式会社の社内カンパニーである「IMカンパニー」(所在地:静岡県浜松市、プレジデント:戸上常司)は、比較的低占有床面積でありながら、高効率・超高速・高精度・高信頼を実現したモジュール型チップシューター(*1)「YG300」を開発し、2007年3月より発売する。
「YG300」は、近年生産規模が拡大している携帯電話やモバイル機器に組み込まれる、小型チップ部品を大量に搭載する基板、あるいは集合基板を主な対象とする表面実装機である。大量の小型チップ部品を、業界最高(*2)のスループット10万5千CPH(*3)(0.034sec/chip相当;ヤマハ最適条件)で搭載することができ、顧客の量産志向に応える戦略モデルである。
「YG300」は、独立したXYモジュール4組を千鳥状に向き合わせて配置する水平対向4ステージレイアウトを採用。このレイアウトにより、
(1)動作空域が干渉しない4組の独立ステージが、それぞれ最適条件・最高効率で搭載動作可能な事。
(2)4組のステージを強固に連結支持する竜骨状ビームに懸架したサーボ駆動の基板搬送システムが、高速一括同時搬送を可能とした事。
などを実現し、業界最高のスループットとなる10万5千CPH(ヤマハ最適条件)を達成した。
あわせて、外向き配置でアクセスし易いヘッドユニットの採用により、メンテナンスにおける作業性を高め、マシンのメンテナンス休止期間短縮により実効稼働率の向上も図っている。
なお、「YG300」は、2006年10月4日~6日に幕張メッセ(千葉県千葉市)で開催される「JISSO PROTEC(2006実装プロセステクノロジー展)」に出展を予定している。
(*1) チップシューター:小型チップ部品搭載に専念し高速性・量産性を追及するカテゴリーのマウンター
(*2) 平成18年9月25日現在、ヤマハ調べ
(*3) CPH(Chip Per Hour):一時間当たりで実行可能な搭載部品の総数。各種条件での処理能力を表す
名称 モジュール型超高速チップシューター ヤマハ「YG300」
発売予定日 2007年3月
価格 45,000,000円 (消費税含まず)
初年度販売計画 100台(国内外)
市場背景と製品の概要
当社は、これまで中型機と呼ばれる、汎用性・融通性・広範囲の部品対応力を重視した、中速クラス(2~3万CPH程度以下)のXYモジュール型プリント基板表面実装機を中心に製品開発・販売を重ねてきた。しかし、昨今の携帯電話、モバイル情報機器、デジタル家電といった電子・電気製品市場の量的拡大・質的進化は、プリント基板に搭載する各種部品の搭載数増加・小型化・高密度化・高機能化を加速度的に進めることとなった。「YG300」は、こうした市場の要望に応え、10万5千CPHという圧倒的な搭載能力に加え、部品搭載精度を±50ミクロンに常時維持できる当社独自の「MACS(マックス:多重精度補正システム)」や、「サイドビューカメラ」、「ブローステーション」、「24連フィーダープレート&24連一括交換台車」などを装備し、速度、精度、信頼性、メンテナンス性の全てに充実を図った当社初の大型機として開発した。
製品の特徴
* 関連資料 参照
基本仕様
* 関連資料 参照