スカパー、「スカイパーフェクTV!」の来夏のハイビジョン放送に向け検討開始
スカイパーフェクTV!(124/128サービス)におけるハイビジョン放送の開始について
株式会社スカイパーフェクト・コミュニケーションズ(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:仁藤 雅夫、以下スカパー!)は、現在2機の通信衛星(CS)を利用して提供している「スカイパーフェクTV!(124/128サービス)」におけるハイビジョン(HD)放送を、2008年夏の開始に向けて具体的な検討に入ることを決定しました。
2003年12月から、関東・近畿・中京の三大広域圏で開始された地上デジタル放送は、2006年末までに全国へと広がり、また、地上アナログ放送が停波を予定している2011年に向けて、HD放送に対応したデジタルテレビの普及が加速しています。スカパー!は、1996年10月に「パーフェクTV!」の名称で、日本で初めて多チャンネルデジタル放送を開始しました。メディア環境の変化やデジタル技術の進歩に伴い、HD放送は一般的な広がりを見せており、約290チャンネルの多彩な番組を提供している「スカイパーフェクTV!」をデジタルテレビで視聴する環境は、一層拡大する見込みです。
スカパー!は、約290チャンネルを提供している「スカイパーフェクTV!」を、今後も主力サービスとして位置づけており、様々なメディアとの差別化が図れるよう、この度、2008年夏をめどにHDのチャンネルを複数追加し、HDコンテンツの充実による更なる加入者の拡大と放送サービスの向上を図ります。
「スカイパーフェクTV!」のHD化にあたっては、世界的に普及の見込まれる新しい伝送方式「DVB-S.2※」と圧縮方式「H.264 | MPEG-4 AVC※」を採用する予定です。これにより、効率がアップし、従来の方式に比べ大幅に少ない伝送帯域でHD画質の放送が可能になります。
スカパー!は、2008年夏をめどに、JSAT株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:磯崎 澄)が所有する通信衛星JCSAT-4A(東経124度)を利用して、約10チャンネルのHD放送の開始を想定しています。さらに、2009年秋には20チャンネル程度のHD放送を追加し、合計30チャンネル程度のHD体制を目指します。
また、HD放送に対応した新機能受信機を開発し、その供給体制の構築に向けた具体的な検討も開始する予定です。この新機能受信機は、JSATと協同した衛星による地上デジタル放送の同時再送信を視野に入れており、地上デジタル放送に対応したチューナーになる予定です。
なお、具体的なHDチャンネルや新HDベーシックパック、料金等については、現段階では未定です。決まり次第、改めて発表する予定です。
※DVB-S.2・・・現在、世界の衛星事業者がテレビ放送やデータ送信に使用している伝送方式「DVB-S規格」は、ヨーロッパの標準化団体DVB(Digital Video Broadcasting)が規格を定めているが、2005年3 月には、衛星回線の利用効率がチャネル・コーディングや変調の進歩により約30%向上した次世代衛星伝送規格「DVB-S.2」 が批准された。
※H.264 | MPEG-4 AVC・・・MPEG-4をベースにした次世代の動画圧縮方式。ITU-TとMPEGの共同組織である「JVT」が2003年12月に標準仕様を固めた。現在BSデジタルやCSデジタル放送、地上デジタル放送で使用されているMPEG-2方式に比べて圧縮率が高く、少ない帯域でHD映像の配信が可能。H.264を利用したサービスは、海外では、DIRECTV(米)やECHOSTAR(米)、PREMIER(独)、BSkyB(英)で、2005年末から2006年にかけて相次いで登場している。