大日本印刷、MBJと共同で電子書籍の制作・流通ライセンス事業に本格参入
大日本印刷 電子書籍の制作・流通ライセンス事業に本格参入
大日本印刷株式会社(本社:東京 社長:北島義俊 資本金:1,144億円 以下:DNP)は、電子書籍の配信サービスを行っている株式会社モバイルブック・ジェーピー(本社:東京 社長:野村虎之進 以下:MBJ)と共同で、書籍コンテンツの収集やデジタル化および電子書籍販売サイトへのライセンス販売を行う、電子書籍流通ライセンス事業を本格的に開始します。
DNPはMBJへの出資比率を本年7月に34.7%に引き上げ、筆頭株主になるとともに、10月からは、人員を派遣するなど、より協力関係を強化し、電子書籍事業を本格的に推進していきます。
【背景】
ブロードバンドの普及や携帯端末の機能向上にともない、電子書籍の市場規模は2002年度の約10億円から2005年度には約94億円へと急速に成長しており、今後も市場の拡大が見込まれています。(出典 株式会社インプレス「電子書籍ビジネス調査報告書2006」)
しかしながら、書籍コンテンツの著作権管理を行う出版社と電子書籍販売サイトは、作品ごとに課金方法やデジタル化について個別に交渉・契約する必要があるのが現状です。また、携帯電話や電子ブックなど各種の表示端末にあわせてさまざまなファイルフォーマットに対応したデジタルデータを用意する必要があることから、幅広く電子書籍を流通させることは困難でした。
MBJは、2005年1月に多くの出版社の出資を得て設立され、電子書籍の流通支援事業を展開しています。今回DNPは、これまで培ってきたデジタルコンテンツ制作のノウハウと、出版社との密接な窓口機能を活用し、出版社が保有する書籍コンテンツの収集やデジタル化作業、販売サイトの拡大のための販促活動などをMBJと共同で推進することとしました。
【共同で進める電子書籍ビジネスの内容】
・流通ライセンス
電子書籍販売サイト、出版社間のコンテンツ販売に関わる営業並びに関連付随の事務処理の負荷軽減のため、電子書籍販売サイトへのライセンス販売および販売実績の集計などの事務を代行します。
・書店サイト構築のためのASPサービス
電子書籍を販売するWebサイトまたはモバイルサイトを新規に構築したいという企業、あるいは、新たに書籍コンテンツを取り扱いたいという企業向けに、さまざまなファイルフォーマットに対応したシステム構築とサイト運営のASPサービスを提供します。
・デジタルコンテンツの制作
(アナログ書籍のデジタル化)
現在MBJがライセンスを受けている文芸作品にコミック、オーディオブックなどを追加し、ラインナップの拡充をはかります。また、携帯電話、パソコン、専用端末などに向け、様々なフォーマットに対応したデータを提供します。
【今後の取り組み】
2007年9月期(2006年10月~2007年9月)に、出版社100社以上、電子書籍サイト100店舗以上との契約を予定しており、20億円、2万タイトルの販売を見込んでいます。
■大日本印刷WEBサイト(DNP.CO.JP)■
http://www.dnp.co.jp/