NTTコム、ロシアTransTeleCom社と国際データ通信分野で協業
NTT ComとTransTeleComの国際データ通信分野での包括的協業の合意について
-NTT Com、ロシア向けサービス本格提供開始-
NTTコミュニケーションズ(略称:NTT Com)とロシア新規通信事業者最大手のClosed Joint Stock Company TransTeleCom(略称:TransTeleCom)は、国際データ通信サービスに関して包括的に協業することで本日合意しました。これにより、BRICsの一つであるロシアへ進出する日系企業をはじめ、多国籍企業からのさまざまな要望に応えていきます。
< 包括的協業について >
来年初頭を目途に、国際データ通信サービスに関して以下の通り協業します。
1.国際専用線の提供力強化
今回初めてシベリア鉄道沿いの最短ルートのケーブルを活用して日本-ロシア間を直接接続します。これにより、欧州・ロシア-日本間の通信遅延が大幅に改善された高品質の国際専用線を、迅速かつ安価に提供することが可能となります。
2.IP-VPN(MPLS)相互接続の実現
需要の多いIP-VPN(MPLS)について、日系キャリアで初めて日本-ロシア間で相互接続します。これによりNTT Comはロシア内900都市以上へIP-VPN(MPLS)の提供可能範囲が拡大します。同様に、TransTelecomはアジア・欧米諸都市へ提供範囲が広がります。またNTT Comにとっては、従来のアメリカ回り、中東を経由した海回り以外にもロシア回りのルートができることにより欧州-日本間のIP通信遅延も改善し、グローバル展開が進む企業のニーズに一層応えます。
3.IPトランジットによるロシアのインターネット環境向上
ロシア発着のIPトラフィックの増加に伴い、ロシアにおける高品質のIPトランジットへの要望が高まっています。グローバルTier1キャリアであるNTT ComのIPトランジットを提供することにより、ロシア発着における効率的なインターネット通信を実現していきます。
< 協業の意義 >
NTT Comは、企業向けデータ通信でロシア国内最大手のTransTelecomと協業することにより、ロシア国内の提供地域を一気に拡大するとともに、最短のケーブルルートを確保することによって欧州・ロシア-日本間のデータ通信の品質向上を図り、欧州・ロシアへの進出が増加する日系企業の要望に応えていきます。
TransTeleComは、アジア太平洋地域でネットワーク設備やサポート体制を豊富に有するNTT Comをパートナーとして選択し、アジアを中心とした海外におけるサービス提供能力を強化します。
* MPLS(Multi Protocol Label Switching):IPパケットにラベルを付加して高速伝送する技術。転送先の決定にIPアドレスではなく付与したラベルを用いることにより、複数のお客さまのIPアドレス体系を区別して取扱うことができ、IP-VPNを実現する事が可能となります。
●TransTeleComについて
TransTeleComはロシア国有鉄道100%出資の子会社で、欧州、ロシア、中国に総延長50,000kmにわたるバックボーンケーブルを保有し、高品質な国際通信サービスを提供するロシア新規通信事業者の中で最大手の会社です。同社の光ファイバー網を利用して、ロシアならびに欧州、中国での音声通信、IP、データ通信を提供しています。TransTeleComについてより詳しい内容については、 http://www.transtk.ru/www/nsf/esite.nsf/ をご覧ください。