アプリックス、ネイティブアプリケーションを安全に実行するためのユーザー空間仮想化技術を開発
アプリックス、ネイティブアプリケーションを安全に実行するためのユーザー空間仮想化技術を発表
~全てのプラットフォームへの共通したセキュリティ機能と次世代情報家電のためのマルチタスク環境におけるリソース管理システムを提供~
株式会社アプリックス(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:関野正明)は、ネイティブアプリケーションを安全に実行するためのユーザー空間仮想化技術を開発したことを発表致します。この技術は、情報家電におけるアプリケーションの実行時に動的に仮想的な実行空間を生成し、その空間上でアプリケーションを動作させるための技術です。
近年において、インターネットを通じて、携帯電話のソフトウェアプラットフォームにおいてもウィルスソフトウェアやスパイウェアなどが氾濫しており、それらからシステムを守るために、各プラットフォームごとに、様々なセキュリティ機能が提供されています。アプリックスが提供するユーザー空間仮想化技術は、それらの技術と比べて、以下のような特徴を持っています。
・ネイティブアプリケーション用の仮想的な実行空間を自動的に生成アプリケーションが検証なしにシステムリソースにアクセスするのを防ぐことで、安全なアプリケーション実行環境を提供
・Java[TM]実行環境同等の安全性を兼ね備える一方で、軽量かつ既存アプリケーションとの高い親和性を実現
・OS非依存である
OSに依存しないため、Linux, Windows Mobile, Symbian, BREWなどさまざまなOSに対応することが可能
・柔軟なセキュリティポリシーの設定が可能
アプリケーション単位やシステムリソース単位といった粒度でのアクセス制御の設定が可能
・ユーザーモードで動作
アプリケーションレベルでの導入が可能となり、セキュリティーポリシーのメンテナンスが容易
・既存アプリケーションの変更は不要
アプリケーションのプログラムにおいて、セキュリティーチェックを追加することや事前の検証処理を必要としない
携帯電話などのプラットフォームでは、アプリケーションの配信・運営をキャリアが主導で行う場合、各アプリケーションに対するシステムアクセスの権限やルールは、ある程度の共通性が求められます。アプリックスは、そのようなニーズに応えるべく、プラットフォーム非依存型のセキュリティ・コンポーネントとして、ユーザー空間仮想化技術のリファレンス実装を提供していく予定です。
アプリックスが提供するユーザー空間仮想化技術は、user space virtual machine、state machine、 security managerで構成されます。user space virtual machineは、アプリケーションのバイナリファイルを読み込み、セキュリティセンシティブなコードを検出します。疑わしいコードが見つかった場合、実際にシステムリソースへのアクセスを許可して良いかどうかを、Security Managerに問い合わせするためのセーフ・アセンブラコードを、動的コンパイル技術を用いてアプリケーション実行時に生成します。
アプリックスが提供するリファレンス実装及びアーキテクチャは、様々なCPUアーキテクチャに対応することが可能であり、且つ、Java実行環境やBREW、Linux、Symbian Platform Securityなどの技術を補完することが可能です。
アプリックスは今後、この技術をアプリックスが提供するプラットフォームソリューションの一部として取り込んでいくのはもとより、幅広い分野への技術ライセンスの供給をしていきます。
アプリックスの代表取締役会長の郡山龍は、「次世代の情報家電プラットフォームにおいて安全性をいかに保証するかといった点は、非常に重要な課題であり、我々が提供する画期的なアプリケーション実行のためのセキュリティ技術により、解決される事を期待しています。我々が提供するユーザー空間仮想化技術は、現在存在するほとんどの情報家電プラットフォームに搭載が可能であり、より安全なアプリケーション実行環境を構築するための大きな付加価値となるでしょう。」と述べています。
■株式会社アプリックスについて
アプリックスは、携帯電話をはじめデジタル機器用のJavaテクノロジーにおいて世界的なリーディングカンパニーです。世界に先駆けて携帯電話向けJavaサービスが始まった日本において、その創成期から株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ、ソフトバンクモバイル株式会社(旧社名:ボーダフォン株式会社)およびKDDI株式会社、3社全ての仕様に対応したJavaテクノロジーを供給してまいりました。また海外においても、韓国サムスン社をはじめ北米モトローラ社、TCL&アルカテル モバイルフォンズ社、台湾BenQ社へ、世界の通信事業者の仕様に対応したJavaテクノロジーを供給しています。主力製品であるJBlendは、国内外の企業50社以上にライセンス提供を行い、その搭載製品の累計出荷台数は2006年6月末時点で2億3300万台を超えております。なお、2004年8月24日、アプリックスは台湾のiaSolutionと企業統合をいたしました。
1986年 設立
1996年 Javaのライセンス取得
2003年 東証マザーズ上場
本社:東京/拠点:横須賀、サンフランシスコ、ミュンヘン、台湾、上海、北京、城南市(韓国)、ソウル
■JBlendについて
JBlendは、携帯電話やデジタル家電において、Javaアプリケーションを動作させるプラットフォームです。JBlendには、Javaの基本仕様に準拠するとともにほとんどの拡張仕様に対応する小型・高性能ヴァーチャルマシンと、テストツールおよびサンプルJavaアプリケーション群が含まれています。JBlendは、すべてのOSおよびCPUに対応します。
■この製品に関するお問い合わせ先
株式会社アプリックス S&M本部
03-3207-6575
※JavaおよびJavaに関連する商標は、米国およびその他の国における米国Sun Microsystems,Inc.の商標または登録商標です。
※JBlendおよびこれらに関連する商標は、日本およびその他の国における株式会社アプリックスの商標または登録商標です。
※その他の社名、製品名は、それぞれ各社の登録商標または商標です。