住友電工ハードメタル、小物部品加工用精密級ポジティブチップ「FC型ブレーカ」を開発・発売
小物部品加工用精密級ポジティブチップ「FC型ブレーカ」を開発・発売
住友電工ハードメタル株式会社(社長:倉阪 克秀、本社:兵庫県伊丹市昆陽北1-1-1)は、小物部品の旋削仕上げ加工において、切れ味と切りくず処理性に優れた精密級ポジティブチップ「FC型ブレーカ」を開発し、11月上旬より発売します。
従来、小物部品の旋削仕上げ加工では、面粗さや寸法精度への要求が厳しいため、切れ味の良い研磨タイプのブレーカが多く使われてきました。しかし、研磨ブレーカでは右・左勝手があるために1つの工具で倣い加工ができずツーリング上制約があることや、切りくず処理性能が不十分でワークやホルダに巻きつきやすいといった問題点がありました。そこで、勝手がなく、切りくず処理が向上できて切れ味が良いブレーカのニーズが高まっていました。
当社はこのような要望に応えるべく、精密級チップで3次元ブレーカ形状の「FC型ブレーカ」を開発し、11月上旬より発売します。
本製品の特長は以下の通りです。
(1)美しい仕上げ面と優れた切りくず処理性を両立
「FC型ブレーカ」は、切れ味重視の大きなすくい角をもつ刃先設計と外周研磨により、刃立ち性を維持し、従来の研磨ブレーカ並みの切れ味を発揮し、光沢のある仕上げ面が得られます。また、幅広のブレーカ突起と大きなすくい角との組み合わせにより、切りくずを確実にブレーカ底に誘導してカール・分断に導きます。特に送り0.1mm/rev.以下の低送り加工で優れた切りくず処理性を発揮します。
(2)高精度加工用材種「ACZ150」との組み合わせで安定長寿命
「ACZ150」は、平滑性に優れかつ膜強度も向上させた高硬度PVD膜を適用した高精度加工用材質です。「FC型ブレーカ」との組み合わせにより、切れ味と刃先強度の両立が可能となるため、加工面品位や加工寸法が安定し、工具が安定長寿命化します。
(3)豊富な精密級チップブレーカシリーズで高精度加工を幅広くカバー
仕上げ用「FC型ブレーカ」と、既にご好評頂いている中切削用「SC型ブレーカ」による精密級ブレーカシステムにより、仕上げ切削から中切削まで幅広い領域をカバーします。
【アイテム】
材種は、上記のACZ150に加え、強靭サーメット材種「T1200A」もラインアップし、15型番30アイテムを在庫化、さまざまなユーザニーズに対応します。
【販売計画】
初年度:1億円、3年後:3億円
【価格】
従来品と同値を予定。代表例としてDCGT11T302N-FC ACZ150・・・2170円(税込2278円)
以 上