IRジャパン、安定な電流をLED(発光ダイオード)に供給できる駆動ICをサンプル出荷
インターナショナル・レクティファイアー
定格200Vと600VのLED駆動ICをサンプル出荷
~ バンドギャップ基準電圧を使って負荷電流を安定化 ~
パワー・マネジメント(電源管理)技術で世界をリードするインターナショナル・レクティファイアー・ジャパン(IRジャパン)株式会社(本社:東京都豊島区、江坂文秀代表取締役社長)は25日、安定な電流をLED(発光ダイオード)に供給できる駆動ICのサンプル出荷を開始しました。用途は、屋内外の標識、建築、エンターテインメント、デザイン、装飾などのLEDを使う照明装置向けです。
定格200VのIRS2540と定格600VのIRS2541の2品種があります。いずれも、ハーフブリッジの駆動回路、ウィッチドッグ・タイマ、バンドギャップ基準電圧源などを集積しています。LEDに直接接続した抵抗の電圧とバンドギャップ基準電圧とを比較して、5%以下の偏差で負荷への平均電流を制御できます。外付けのハイサイド・ブートストラップ回路を使って、最高500kHzで外付けのスイッチング素子を駆動できます。
始動電流は500μs以下、デッドタイム(*1)は140nsで、ローサイドの電源には15.6Vのクランプ・ダイオードを内蔵しています。このほか、自動再起動、短絡保護などの機能も備えています。このICは、IR社の最新の高耐圧IC技術を使って製造されています。パッケージは8ピンのDIPまたはSOP(SO-8)。テープ・アンド・リールの形態で出荷できます。
サンプル価格は、耐圧200VのDIP品(IRS2540PbF)とSOP品(IRS2540SPbF)が220円、テープ・アンド・リールのIRS2540STRPbFが225円、耐圧600VのDIP品(IRS2541PbF)とSOP品(IRS2541SPbF)が240円、テープ・アンド・リールのIRS2541STRPbFが245円(いずれも税込み)の予定です。欧州の規制RoHS(特定物質の使用規制)に準拠しています。データシートと画像データはIRジャパンのホームページ( www.irf-japan.com )から入手できます。
< 用語説明 >
*1)デッドタイム:ハイサイドMOSFETとローサイドMOSFETを同時にオフする期間のことです。ハイサイドMOSFETとローサイドMOSFETが同時にオンすると貫通電流が流れてしまうため、これを防止するために同時にオフする期間を作ります。出力回路を2つのMOSFETで構成した場合、上側のMOSFET(電流を供給する役割)をハイサイドMOSFET、下側のMOSFET(電流を吸い込む役割)をローサイドMOSFETと呼びます。
< インターナショナル・レクティファイアー(IR(R))社について >
IR社はパワー・マネジメント(電源管理)技術のリーダーです。IR社のアナログIC、アナログ/デジタル混在IC、最先端デバイス、電源回路やモーター制御回路の部品やシステムは、コンピュータ、インバータ・モーター搭載の白物家電製品、照明器具、車載用電子機器、宇宙航空用電子機器など幅広い分野において、機器の小型化、省エネ化、高機能化に貢献しています。本社は米国カリフォルニア州エルセグンド。IR社のホームページは www.irf.com 。
注:IR(R)はInternational Rectifier Corporationの登録商標です。当資料に記載されるその他の製品名の商標はそれぞれの所有者に帰属します。