セイコーエプソン、表示用バッファメモリなど搭載のデジタルビデオエンコードLSIを開発
携帯端末に最適
表示バッファを内蔵したデジタルビデオエンコードLSI『S1D13771』を開発
2007年1月から量産出荷を開始
セイコーエプソン株式会社(社長:花岡清二)は、組み込み機器市場から要求のあるTV出力機能に対し、容易にシステムへアドオン可能な高機能デジタルビデオエンコードLSI『S1D13771』を開発しました。「S1D13771」は、TV出力に必要な表示用バッファメモリや高性能ビデオDAC、Bi-Cubic補正付スケーリング機能、複合TVフィルター機能を搭載し、安価で高品質なTV出力システムを構築することができます。
2007年1月から量産出荷対応可能で、サンプル価格は600円です。
高性能スケーリングアルゴリズムにより、入力画像を縮小し格納することで表示バッファメモリを最小限に減らすとともに、Wafer Level CSP(WCSP)を採用することで4.46mm x 4.46mm(ボールピッチ:0.5mm)の小型1chipソリューションを実現しました。
従来のビデオエンコードLSIは、ITU-R BT656やITU-R BT601といったフォーマットに準拠したデジタル画像データを入力しなければなりませんが、本ビデオエンコードLSI『S1D13771』はシステムバスに直結できるため、様々なシステムへアドオンして比較的容易にTV出力機能を実現できます。
セイコーエプソン株式会社は、本製品で狙う"組み込み市場"を重要ターゲット市場と位置付けており、今後更に製品のラインアップを拡充し、お客様のニーズに応えてまいります。
以 上
【 製品概要 】
1)表示バッファメモリ
エンベデッドSRAM
2)CPUインタフェース
8bit 汎用CPUインタフェース(Intel 80系)
インタフェース電圧変更可能(3.3V~1.8V、typ.)
3)入力データフォーマット
RGB 8:8:8、6:6:6、5:6:5
YUV 4:2:2
4)TV出力インタフェース
Composite PAL/NTSC方式
5)表示機能
Bi-Cubic補正付スケーリング機能
自動センター/ボーダー補正機能
15段階のプログラマブル色差/輝度フィルター
挿抜検出機能
6)その他
システムクロック:18M~27MHz typ.(内蔵PLL付)
電源電圧(typ.):Core電圧1.5V、I/O電圧1.8V~3.3V、DAC電圧3.0V
パッケージ:W-CSP(4.46x4.46mm,高さ0.83mm)、ボールピッチ0.5mm
動作温度:-40~85℃
【 用語解説 】
・バッファメモリ
一時的にデータを蓄えておくメモリ。
・Bi-Cubic
画像の補間方式3次補間法と呼ばれている。情報の損失がもっとも少なく、自然な画像が得られる。
・YUV
「ワイ・ユー・ブイ」と読む。輝度(Y)信号と青の色差(U、Cb)と赤の色差(V、Cr)の2つの色度で色を表現する色空間の管理方法。
・ITU
国際電気通信連合(ITU)は、世界の電気通信に関する各国政府間の国際組織。ITU-R BT.601/656はこの団体がまとめた規定。