ナショナルセミコンダクター、ケーブル診断機能など搭載のデュアル・ポート・トランシーバを発売
ナショナル セミコンダクター
フレキシブル・ポート・スイッチング技術と先進的なケーブル診断機能を搭載した、業界初のデュアル・ポート・トランシーバを発売
新しいクラスの高速インダストリアル・コネクティビティ・デバイスを実現するユニークな機能を提供
ナショナル セミコンダクター ジャパン株式会社(本社:東京都江東区木場2丁目17番16号、代表取締役ユーゲン・ヘルト、資本金:42億750万円)は、ユニークなフレキシブル・ポート・スイッチング技術と先進的なケーブル診断機能を搭載した、インダストリアル対応可能なデュアル・ポート物理層(PHY)トランシーバを発売したと発表しました。高速インタフェース・デバイスのリーディング・サプライヤであるナショナルが発売したコマーシャル用および工業用のトランシーバDP83849 PHYTERファミリの4製品は、インダストリアルで要求される高速コネクティビティに加えて、デュアル・ポート機能を必要とする冗長性付与やシステム管理のための製品開発の要求に応える製品です。
Freescale社のコンシューマ・アンド・インダストリアル・マイクロコントローラ担当のグローバル・マーケティング・マネージャ、Jeff Bock氏は、「ナショナル セミコンダクターは、組み込みネットワーキング・アプリケーションに求められる要件を理解しており、フレキシブル・ポート・スイッチング機能など、業界のユニークなイノベーションを採用した製品を投入し、種々の課題を克服しています。」と述べ、さらに「ナショナルのPHYTERデュアル・ファミリは、傑出した信頼性とインターオペラビリティを持っており、その採用で、Freescaleは自社のColdFire 68KマイクロコントローラやPowerQUICC評価ボードおよびリファレンス・デザインに対して堅牢な高性能コネクテッド・ソリューションの導入が可能になります。」と語りました。
新製品の高集積デュアル・ポート・トランシーバDP83849C、DP83849ID、DP83849IおよびDP83849IFは、タイム・ドメイン・リフレクトメトリ(TDR)や、信号対ノイズ比(SNR)評価を含むダイナミック・リンク・クオリティ・モニタなど、強力なケーブル診断機能を内蔵しています。TDRは機材インストール時の不具合を検出し、デバッグ作業の手間を大幅に省きます。加えて、革新的なケーブル診断機能として、リンク・クオリティのリアルタイム連続ダイナミック・モニタリングも提供します。例えばSNR評価は、リンク状態の変化や劣化を検出し、プロアクティブに修正して、システムダウン時間の短縮と復旧コスト節減のメリットを提供します。
さらに、DP83849IとDP83849IFについては、特許出願中のユニークなフレキシブル・ポート・スイッチング機能を搭載したのが特長です。この機能は、2つのポートを内部接続することで、伝送距離の延長、光ファイバから銅ケーブルへのメディア変換およびハードウェア・ベースのフェイルオーバーなどを実現します。また、ユニークなポート・モニタリングやネットワーク接続トポロジーを実現する、他のポート・マッピング・オプションも容易に構成可能です。
これらのデュアル・ポート・トランシーバは、IEEE 802.3u仕様への準拠を確認するため、出荷する製品すべてをテストしています。
ナショナルは、11月14日から17日までドイツのミュンヘンで開催される展示会、ElectronicaにDP83849トランシーバを出品します(ホールA、ブース番号:506)。
○デュアルPHYTERファミリDP83849の技術的特長
DP83849 PHYTERファミリは、長さ137mのケーブル上でエラーフリーな動作を実現し、ケーブル長100mについて規定したイーサネット標準のIEEE 802.3u仕様を確実にクリアします。ツイストペア・メディアや外付けトランシーバを介して光ファイバにインタフェースします。さらに、製造を容易にするためのJTAG(Joint Test Action Group)IEEE 1149.1テスト標準をフル・サポートしています。また、IEEE 802.3u対応のMIIやRMIIインタフェースを介して、MAC(メディア・アクセス・コントロール)デバイスに直接インタフェースします。MII、RMII両インタフェースへのサポートによって、さまざまなマイクロコントローラとインタフェース可能なフレキシビリティを提供します。エンドユーザーがストレート・ケーブルのみを使用し、すべての接続機器と通信可能なAuto-MDIX機能も搭載しています。
DP83849Cトランシーバは、コマーシャル用温度環境のアプリケーションでの機器ネットワーキングのための組み込み設計の品質、信頼性およびコストの要件に応えます。DP83849Cは、エンハンスト・ケーブル診断機能やIEEE 802.3u仕様対応などの主要機能に加えて、MAC用の個別の発信器を不要にしてスペースとコストの低減を実現する25MHzクロック・アウトを内蔵しています。これにより、ポートあたりのシステムコストを75セント低減可能です。DP83849Cの詳細情報およびサンプルや評価用ボードの注文については、 http://www.national.com/pf/DP/DP83849C.html をご覧ください。
DP83849IDトランシーバは、光ファイバ・メディアのサポートが必要な苛酷な工場環境に非常に適しています。-40℃から+85℃までの工業用温度範囲で動作し、デュアル・エンハンスト・ケーブル診断をサポートしています。DP83849IDの詳細情報およびサンプルや評価用ボードの注文については、 http://www.national.com/pf/DP/DP83849ID.htmlを ご覧ください。
DP83849Iトランシーバは、フレキシブル・ポート・スイッチング技術を採用しているのが特長です。これによって2ポート構成が可能になり、伝送距離の延長ないしリピータ・モード、光ファイバから銅ケーブルへのメディア変換やハードウェア・ベースのフェイルオーバーなどを実現し、ネットワークの動作中断防止とポート・モニタリングを保証します。DP83849Iは、エンハンスト・ケーブル診断、工業用温度範囲対応および業界最高の4000V耐量のESD(静電気放電)保護機能を搭載しており、工場フロアやBA(ビルディング・オートメーション)アプリケーションなどに最適です。DP83849Iの詳細情報およびサンプルや評価用ボードの注文については、 http://www.national.com/pf/DP/DP83849I.html をご覧ください。
DP83849IFトランシーバは、光ファイバのサポート、フレキシブル・ポート・スイッチング、エンハンスト・ケーブル診断機能などを搭載しており、システムの信頼性向上のためのインテリジェントなパワーマネジメント用エネルギー検出回路も内蔵しています。DP83849IFの詳細情報およびサンプルや評価用ボードの注文については、 http://www.national.com/pf/DP/DP83849IF.html をご覧ください。
ナショナルはまた、システム・サポートやデバッグおよびシステム設計作業のための卓越したアクセスを提供する、PHYTERイーサネット・インテグリティ・ソフトウェア・ユーティリティも提供しています。このユーティリティは、現行および将来のナショナルの製品をサポートするために開発されたものです。 http://www.national.com/appinfo/networks/ethernet_utility.html から無料でダウンロードすることができ、リンクやステータス、デバイス構成およびネットワーク・ステータス・モニタリングのための総合的なアクセスを提供します。
○ナショナルのインタフェース製品
LVDS(小振幅差動信号)技術のイノベータで、市場リーダーであるナショナルは、ワールドクラスのアナログ技術を用いて高速かつ長距離のデジタル信号伝送のインターコネクト・ソリューションを提供しています。これらのソリューションを使用することで、通信や産業用システムを含む様々な市場分野で高性能アプリケーションの開発が容易になります。ナショナルの通信用インタフェース製品は、高信頼性、低消費電力、低ノイズ、ケーブルやコネクタの大幅なコスト低減などを特長としています。Databean社の2005年アナログIC市場シェア調査レポートによると、ナショナルは高速LVDS製品の世界最大のサプライヤです。ナショナルのインタフェース製品に関する詳細情報は、 http://www.national.com/JPN/appinfo/interface/ をご覧ください。
< 供給 >
4つの新製品は、いずれも鉛フリーの80ピンTQFPパッケージで出荷が開始されています。
ナショナルのイーサネット製品の詳細情報に関しては、 http://www.national.com/JPN/appinfo/networks/ をご覧ください。
高解像度の製品画像は米国本社のフォト・ギャラリ、 http://www.national.com/company/pressroom/gallery/network.html で入手できます。
< 商標 >
National Semiconductorはナショナル セミコンダクター コーポレーションの登録商標です。その他のブランドおよび商標または登録商標は、各社の所有に属します。
ナショナル セミコンダクター コーポレーションは、付加価値の高いアナログ・デバイスやサブシステムを創造し、世界の市場をリードするアナログ企業です。ナショナルはパワーマネジメントIC、ディスプレイ・ドライバ、オーディオ・アンプ/オペアンプ、インタフェース製品およびデータ・コンバージョン・ソリューションを提供しています。主要アナログ市場はワイヤレス・ハンドセット、ディスプレイおよび医療、自動車、産業用、計測/測定向けアプリケーションなどの広範なエレクトロニクス機器です。本社はカリフォルニア州サンタクララで、2006年5月28日に終了した2006会計年度の売上高は21億6,000万ドルでした。
ナショナル セミコンダクター ジャパン株式会社(資本金 42億750万円)は、ナショナル セミコンダクター コーポレーションの全額出資の日本法人で、各種半導体、集積回路(IC)の輸入、販売を行っています。本社は東京で、大阪に支社を持っています。設立は1969年11月、従業員数は約130名です。
ウェブサイト・アドレス:
ナショナル セミコンダクター ジャパン株式会社: http://www.national.com/JPN/
米国本社: http://www.national.com/
< お問い合わせ先 >
TEL:03-5639-7300(大代表)
E-Mail:jpn.feedback@nsc.com