アンリツ、データクオリティアナライザー「MD1230B」の機能を強化
データクオリティアナライザMD1230B機能強化
大容量・多ポート伝送装置のQoS検証を実現
10/100/1000Mイーサネットモジュール MU120131A
ギガビットイーサネットモジュール MU120132A
アンリツ株式会社(社長:戸田 博道)は、データクオリティアナライザMD1230Bの機能を強化。新たなギガビット対応インタフェースとして、電気インタフェースに対応した10/100/1000Mイーサネットモジュール MU120131A および、光インタフェースに対応したギガビットイーサネットモジュール MU120132Aを開発。
MU120131A、MU120132AをMD1230Bに実装することで、大容量・多ポート化が進んでいる伝送装置のQoS(Quality of Service:サービス品質)検証、パフォーマンス試験、さまざまなネットワークサービスのモニタ・解析が1台のMD1230Bで可能。測定効率とコストパフォーマンスの向上に貢献いたします。
[ 開発の背景 ]
現在、ネットワーク接続形態は、LANだけではなく、FTTH、ADSL、CATV、RAN(Radio Area Network)、WLAN、モバイル等、多岐にわたっています。これに伴い、データ通信と音声通信(VoIP)の融合をはじめ、映像配信(IP-TV)まで含んだTriple Play、更にはモバイルでのデータ通信・音声通信まで含んだQuadruple Playが登場するなどネットワークサービスが多様化し、ネットワークの大容量化、伝送装置の多ポート・高密度化が進み、利用者に快適な通信環境を提供するために、伝送装置のQoS向上が大きな課題となっています。
そこで、アンリツはデータクオリティアナライザMD1230Bの機能を強化。新たに10/100/1000Mイーサネットモジュール MU120131A、およびギガビットイーサネットモジュール MU120132Aを開発いたしました。MD1230Bに各モジュールを実装することにより、大容量・多ポート伝送装置のQoS検証が、1台のMD1230Bで行えます。
[ 製品概要 ]
電気インタフェースに対応した10/100/1000Mイーサネットモジュール MU120131Aと光インタフェースに対応したギガビットイーサネットモジュール MU120132Aは、データクオリティアナライザMD1230B用のインタフェースモジュールです。これらのインタフェースモジュールを利用することで、大容量・多ポート化が進んでいる伝送装置のQoS検証、パフォーマンス試験、さまざまなネットワークサービスのモニタ・解析が1台のMD1230Bで可能となります。
●データクオリティアナライザMD1230B
10Mbit/s~10Gbit/sまでのビットレートに対応したEthernet/IP用測定器。伝送装置やシステムの開発・製造・保守の測定ソリューションを提供します。
[ 主な性能・機能 ]
□多ポート/大容量測定に対応
MU120131Aは10/100/1000M(RJ-45)を12ポート、MU120132Aは1000BASE-X(SFP)を8ポート装備。MU120131Aモジュール(10/100/1000M)は、最大60ポートを1台のMD1230Bに搭載でき、48ポート搭載の高密度スイッチ、32分岐のPON※1システムなどの大容量アプリケーションにも1台のMD1230Bで対応できます。
□マルチサービスのQoS(品質)測定が可能
マルチフローカウンタ機能を有しており、複数のサービスが混在したネットワークにおいて、それぞれのサービス毎にパフォーマンス、品質を測定可能。優先制御などの機能を有したシステムの機能検証が行えます。
最大256種類のサービス品質を同時に測定でき、マルチサービスが展開されているネットワークの品質確認に最適です。
□FTTH(PON)ネットワークの検証が可能
MU120131A/MU120132Aを利用することで、1台のMD1230Bで、32分岐FTTH(PON)ネットワークの全クライアント信号のパフォーマンスをEnd to Endで同時に測定でます。また、MU120132Aモジュールは、PONシステムのコントロール信号をモニタリングでき、システム内部の動作検証も可能です。
□レイヤ1(物理層)品質測定に最適
レイヤ1(物理層)の品質測定に有効なLink Test機能、クロック測定機能、BER測定機能を搭載しており、ネットワーク自体の伝送品質の向上が図れます。
・Link Test
強制的にLink On/Off繰り返しを行え、Link Flap※2時のリンク状況のモニタリングや接続装置のリンクエラーの検出が可能です。
・クロック測定
受信信号の周波数をモニタし、各機器が規格内のクロックで送信しているかを確認できます。
・BER測定
PRBSパターンをEthernetのData fieldに挿入することで、BER測定が行えます。
[ 対象市場・用途 ]
□Ethernet、IP伝送装置の開発・製造(L2/L3スイッチベンダ)
□Ethernet、IP伝送システムの建設・保守(システムインテグレータ、通信事業者、工事会社)
□FTTH(PON)システムの開発・製造(通信事業者)
□インターネットサービスの構築・保守(インターネットサービスプロバイダ)
[ 営業情報 ]
□予定販売台数:国内/海外計 各500セット(初年度1年間)
[ 用語解説 ]
※1 PON:Passive Optical Network
光スプリッタ(光カプラ)と呼ばれる光受動素子で1本の光ケーブルを分岐させて、複数のユーザで共有するネットワーク。
※2 Link Flap
Linkに関する障害のひとつ。Linkが断続的にOn/Offを繰り返し、通信が出来ない状態を表す。