住友スリーエム、ATM向け隠しカメラ対策機能付き視野角調整フィルムを発売
ATM用に、隠しカメラ対策機能付き視野角調整フィルム
高齢者・車いす利用者には、さらに見やすく
住友スリーエム(株)では、金融機関に設置されているATM(現金自動預け払い機)の液晶表示装置用の視野角調整フィルムに、新たに隠しカメラ対策機能を追加した<ビキュイティ>DLCF II Plus(ディーエルシーエフ ツー プラス)を国内開発し、全国の金融機関向け及びATMメーカー向けの本格販売をこのほど開始しました。
現金の預け払い機能が中心だったATMは、各種資料の請求や住所変更など多くの機能を兼ね備えるようになり、その設置場所についても金融機関の支店・営業所等に加えコンビニエンスストア内や駅構内など広範囲にわたっています。
一方では、カードの盗難や暗証番号の盗み見等の悪質な犯罪は後を絶ちません。最近ではATM液晶表示装置を上部壁面に設置した隠しカメラで盗撮するなど手法は巧妙化しており、被害防止対策の推進について警察庁が関係団体へ要請を行うなど、より一層の対策が期待されています。
住友スリーエムではATMの液晶表示装置に装着する<ビキュイティ>DLCFを2004年から全国の金融機関及びATMメーカー向けに販売しており、多くのATMで採用されています。フィルム内部の2つのルーバー層をATM利用者の視野に適した角度で設けることによって視野角を制御し、ATM利用者の左右後方からののぞき見対策に効果を発揮しています。
新製品<ビキュイティ>DLCF II Plusでは、フィルム内の2つのルーバー層の改善により全周囲からの視野を制御することで、液晶表示装置の上部壁面に隠しカメラが設置された場合にも表示内容の確認を困難にし、ATM液晶表示装置におけるセキュリティ対策機能を向上させました。また、可視範囲を中央手前側に合わせることによって、高齢者や車いすの利用者など視点が低い利用者の視野でも輝度を確保し、バリアフリー対応の改善も図りました。
材質はポリエステルで厚さは約1mmです。新たに設置されるATMの液晶表示装置に組み込まれるほか、既設のATMにも点検時などに組み込むこともできます。
価格は、設置条件や液晶表示部の大きさなどにより異なります。
※画像は、<ビキュイティ>DLCF II Plusの構造図です。
※<ビキュイティ>は3M社の商標です。