新日鉄、タイに冷間圧造用鋼線の製造・販売会社を設立
タイにおける冷間圧造用鋼線の製造・販売会社の設立について
新日本製鐵株式会社(以下、新日鉄)は、本年8月に設立した海外における特殊鋼棒線二次加工に関する事業企画会社「株式会社NBC」で検討を行い、今般、松菱金属工業株式会社、宮崎精鋼株式会社、株式会社サンユウ、豊田通商株式会社、株式会社メタルワン、鈴豊精鋼株式会社と合弁で、タイに冷間圧造用鋼線の製造・販売会社(以下、タイ事業会社)を設立することについて合意致しました。
新日鉄はこれまで、タイの自動車向け重要保安部品のボルト・ナット類(ファスナー)の材料である冷間圧造用鋼線を、T.S.K. Forging Co., Ltd.と合弁で設立したT.S.K. Wire Company Limited(以下T.S.K. Wire、新日鉄出資比率14.85%、生産能力12千トン/年)を通じて製造・販売しておりましたが、タイにおいては今後一層の需要増が見込まれることから、タイ事業会社を設立し冷間圧造用鋼線の生産能力の拡大を図ることとなりました。あわせて、今後益々高度化する鋼線の要求品質やきめこまかなデリバリーのニーズにも応えていきます。
尚、T.S.K. Wireのファスナー用冷間圧造用鋼線はタイ事業会社に移管する予定です。
タイには早くから日系部品メーカーが数多く進出しており、ファスナーの現地生産比率が世界で最も高い地域となっております。日系自動車メーカー各社は、今後ともタイでの生産を拡大していくことから、品質・デリバリー等のあらゆる点で日本と同等レベルの冷間圧造用鋼線の供給ニーズが増していくものと思われます。新日鉄としては、日本のみならずタイにおいてもこれらの高度化・多様化する需要家ニーズに対応していきたいと考えております。
タイ事業会社は、2006年12月に設立し2007年7月頃より稼動する予定です。
また、本年9月に設立した中国の冷間圧造用鋼線の製造・販売会社については、建設は順調に進行しており来月12月から操業を開始する予定です。
【 タイ事業会社概要 】
名 称:Nippon Steel Bar & CH Wire(Thailand)Company Limited
所在地:Rayong県Eastern Seaboard Industrial Estate内
株主(出資比率):新日鉄(28%)、松菱金属(14%)、宮崎精鋼(14%)、サンユウ(14%)、豊田通商(12%)、メタルワン(10%)、鈴豊精鋼(8%)
資本金:2億3000万バーツ(約7億円)
設備投資額:約18.5億円
設立時期:2006年12月(目途)
生産能力:約40千トン/年
以 上