独BASF、魚臭のないDHA8%含有乳化製剤「DHAエマルジョン8」を発売
BASF、「ナノエマルジョン技術」でDHAの低魚臭化に成功
魚臭のないDHA8%含有乳化製剤を新発売!
BASF(本社:ドイツ ルートヴィッヒスハーフェン)はこのほど、日本市場を対象に、魚臭がほとんど無いDHA8%含有乳化製剤「DHAエマルジョン8」を発売致します。DHAは従来より魚臭い、また、飲料・食品中の安定性が悪い等の問題点があるため、飲料・食品への応用が困難でした。「DHAエマルジョン8」はこれらの問題点を解決し、使い易いのが特徴です。今後、飲料・各種食品を製造するメーカーを対象に11月より販売してまいります。
【 「ナノエマルジョン技術」で臭気の低下と優れた安定性を実現 】
BASFは、ナノエマルジョン技術を活用し、DHA含有魚油を平均粒径350nmのナノサイズに乳化することに成功しました(イラスト参照)。乳化剤が臭いのもとになる魚油を包み込み、安定したナノエマルジョンを形成することで、従来のDHA含有魚油の問題点であった魚臭と安定性、特に耐熱性と耐酸性の問題を改善しています。
従来のDHA含有魚油は、室温で保存すると1カ月経たないうちに著しい魚臭が発生しますが、「DHAエマルジョン8」は37℃で1カ月保存後も魚臭は発生しません。また、冷蔵で長期間保存しても殆ど魚臭が発生しません。さらに、飲料、流動食に使用した場合、高温でレトルト殺菌後でもエマルジョンは安定的で油滴分離はありません。
【 多種多様な飲料・食品への応用が可能 】
DHAはこれまで、魚臭の問題と飲料・食品中の安定性の問題のため、主に調製粉乳(粉ミルク)に使用が限られており、DHAを使用した強化飲料・食品は市場にあまり出回っておりませんでした。しかし「DHAエマルジョン8」を使用することにより、多種多様な飲料・食品を製造することが可能となります。乳飲料、流動食はもちろん、従来DHA強化が難しかったチルド飲料、健康ドリンク、お茶風味の飲料、ヨーグルト、味噌汁、アイスクリーム、ゼリー等にも使用することができます。受験生はもちろん、脳についての関心が高まっている若者・中高年向けの飲料・食品(ブレインフード)をより容易に開発することも可能になります。
[ 補足説明:DHAとは? ]
炭素数が22、不飽和結合が6のn-3系の直鎖の多価不飽和脂肪酸で、EPA(エイコサペンタエン酸)と同様、主に魚に含まれる必須脂肪酸の一つです。生体内では脳や神経組織、精子などに多く存在し、脳の発達に必要な栄養素と考えられていることから、日本では長年調製粉乳(粉ミルク)等に含まれています。また、冠状動脈疾患のリスク低減、免疫機能向上、視覚機能の向上、加齢黄斑変性等について、有効性が示唆されています。
■ BASFヒューマンニュートリション部門について
BASFのヒューマンニュートリション部門は、世界のリーディングカンパニーとして、栄養補助食品や飲料、食品業界向けにバランスの取れた画期的な製品を提供しています。
各種ビタミンからβ-カロテン、リコピン、ルテイン、コエンザイムQ10、オメガ3、カフェイン、賦形剤、コーティング剤等、あらゆる原料を提供しています。最新技術で製造した高品質な素材を提供するとともに、あらゆるニーズに対応可能な技術的なサービスと豊富な科学的知見を提供し、業界最高の価値をお届け致します。特に付加価値の高いプレミアムの配合剤を強みとして業界をリードしています。
詳しくは、 www.humannutrition.basf.com (英語)をご覧ください。
■ BASFについて
BASF(ビーエーエスエフ)は「ザ・ケミカル・カンパニー(The Chemical Company)」を標語に掲げる世界の化学業界のリーディングカンパニーです。BASFの製品群は、化学品、プラスチック、高機能製品、農薬、ファインケミカルから原油や天然ガスに至るまで多岐にわたります。あらゆる業界のパートナーとして信頼されているBASFは、高度なソリューションと高品質な製品によって、顧客のさらなる成功をサポートしています。BASFでは、新技術の開発により新たな市場を切り開いています。また、経済的な成功、環境保護、および社会的責任を果たすことでより良い未来に貢献しています。約9万5,000人以上の従業員を擁するBASFは、2005年度には427億ユーロを超える売上高を計上しました。BASFの株式はフランクフルト(BAS)、ロンドン(BFA)、ニューヨーク(BF)、チューリッヒ(AN)の各株式市場において取引されています。
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