オリンパス、審美歯科治療向けに歯科用測色装置「クリスタルアイ」を販売
オリンパス、歯科関連機器市場へ参入
歯科用測色装置「Crystaleye(クリスタルアイ)」を国内より発売
オリンパス株式会社(社長:菊川 剛、以下オリンパス)は、2006年11月から歯科関連機器市場へ参入します。
歯科医院・技工所に向けた歯科用測色装置「Crystaleye Spectrophotometer」(愛称:Crystaleye〔クリスタルアイ〕)を販売代理店ペントロン ジャパン株式会社(東京都品川区、代表取締役:薄井 邦昭)を通じて、11月21日から国内で販売を開始します。
今後も当社の光学・画像処理技術を活かした製品展開で、歯科関連機器市場での事業拡大を図ります。
■新製品導入の背景
近年、歯の補綴(ほてつ)物※を用いた審美歯科治療が増加してきており、患者の歯(歯牙)の正確な色情報を提供できるツールが求められていました。
従来は歯科医(術者)がシェードガイドと呼ばれる色見本を用いて人の視覚による色照合で歯牙色情報を得ていたため、補綴物を製作する技工士へ正確な情報伝達ができず、患者の歯牙色とのミスマッチによる補綴物のリメイクが発生していました。
「Crystaleye(クリスタルアイ)」は、当社独自の光学技術を活かした高精度な測色能力を持った歯科用測色装置で、患者の歯牙を簡単撮影し得られた情報から正確な色分析を行うことができます。また、技工所にて製作補綴物を専用の歯顎モデルにセットして撮影することで口腔内と同一環境下で撮影でき歯牙との比較が可能となりました。
この製品の導入により、今後の歯牙測色の標準化を築くべく普及を目指したいと考えています。
※歯科治療における「オールセラミック」、「メタルボンド」等のいわゆるかぶせもの
■発売の概要(国内)
製品名:歯科用測色装置「Crystaleye(クリスタルアイ)」
発売日:2006年11月21日
販売地域※2:日本
※2 その他の地域は未定
■主な特長
1.撮影環境を統一化し、円滑かつ効率的なコミュニケーションが可能
従来、歯科医師や技工士は、歯牙や補綴物をそれぞれ異なった光源下で観察していました。そのため両者の歯牙色情報に関する判断の違いにより、患者が求める補綴物の製作に差異が生じていました。
「Crystaleye」を用いた歯牙色の判断は、患者口腔内の外光を遮光して撮影を行います。技工所では歯科医院から送られたこの情報をもとに補綴物を製作し、同様に完全遮光の専用冶具にて製作補綴物を撮影することができます。歯科医院と技工所が同じ環境下で比較確認することができることにより患者ニーズに合った補綴物を製作することが可能です。
2.7バンドLED光源を採用し、高精度な測色で正確な色情報の判断が可能
これまで患者の歯牙の色判定をする場合、シェードガイドを使って目視にて行っていたため、微妙な色判定に時間が掛かっていました。また、補綴物製作のための技工指示書に記載しきれない色情報もあり、歯科医院と技工所間では正確な色情報伝達が容易ではありませんでした。
「Crystaleye」は7バンドLED光源を用いたスペクトル推定方式を採用し、高精度な測色を実現しました。一般的な3バンド(RGB)方式を超える色差認識能力によって微妙な色判定へのサポートが可能となりました。
3.簡単・正確な撮影とスピーディな画像データの提供が可能
従来の撮影には、フォトフラッシュ、マクロレンズなどの機材の扱いや、撮影時の複雑な設定が必要でした。さらに、開口器や撮影補助の為に介助者が求められていました。
「Crystaleye」では、複雑な操作を必要とせず、歯科医(術者)一人の操作で簡単に正確な撮影を実施することができます。さらに同梱のアプリケーションソフト(Crystaleye Application Master)を用いた電子情報を歯科医院から技工所へ送ることで、歯牙の形態や色調、及び観察したい部位の詳細な色情報を分析することが可能です。
■主な仕様
添付資料をご参照ください。