ソニー、「シネアルタ」シリーズから最上位モデルのデジタルシネマカメラ「F23」を発売
“CineAlta(シネアルタ)”シリーズの最上位カメラを発売
フィルムカメラスタイルの運用と、デジタルによる効率的なワークフローを両立
~撮影直後にレビューできるHDフル解像度スピードエフェクト、色再現性に優れたRGB 4:4:4記録に対応~
ソニーは、映画フィルムと同様の毎秒24フレームでのHD1080/24P映像制作に対応する“CineAlta(シネアルタ)”シリーズの最上位モデルとして、デジタルシネマカメラ『F23』を発売します。
商品名/型名 デジタルシネマカメラ『F23』
発売予定日 2007年5月
希望小売価格 オープン価格
※HDCAM-SRポータブルレコーダー『SRW-1』は別売となります。
『F23』は、デジタル映像制作における独自の最新技術と長年のノウハウを結集し、フィルムカメラでの撮影スタイルを追求したデザイン・操作性、映画やCM制作に求められる色再現性やスピードエフェクトなどの映像効果、そしてデジタルならではの効率的な制作ワークフローを実現したデジタルシネマカメラです。
全長をコンパクトに抑えた筐体に、HDの最上位フォーマットとして高く評価されているHDCAM-SRのポータブルレコーダー『SRW-1』を組み合わせることで、以下を実現しました。
・本機と『SRW-1』を直接ドッキングする構造による、小型化と高い機動性。
・映画・CM制作におけるフィルムカメラでの運用スタイルに迫るオペレーション、そしてフィルムカメラ用アクセサリーとの高い互換性の確保。
・ビジュアルエフェクト処理やデジタルインターメディエイト※に適した忠実な映像再現を可能にする“HD RGB 4:4:4”記録および高画質なスロー映像を可能にする“HD 1080/60P”記録。
・フィルムカメラと同様の“早回し”“遅回し”撮影などのスピードエフェクトをHDフル解像度にて実現した“SR Motion”機能の搭載。
※デジタルインターメディエイト:劇場公開用のフィルム、デジタルシネマ、デジタルビデオを含むあらゆる配信フォーマットに変換可能で、十分なダイナミックレンジと色再現域と解像度を持つ“デジタルマスター”のこと。
<CineAlta(シネアルタ)について>
CineAltaは、映画産業の中心地・ハリウッドなどからの要望に応えて1999年に世界に先駆けて当社が開発・商品化した、HD1080/24P映像制作に対応する商品群です。映画の“Cinema”と、スペイン語で最高を意味する“Alta”から、“CineAlta”と名づけました。現在、世界初の完全デジタルHD化の快挙を遂げた2002年公開のジョージ・ルーカス監督作品「スター・ウォーズ エピソード2/クローンの逆襲」の全編に採用されて以降、映画・CM制作領域にて世界で広く使われています。
2005年公開の「スター・ウォーズエピソード 3/シスの復讐」や2006年8月公開の本広克行監督作品「UDON」では、「HDC-F950」カメラシステムとHDCAM-SRによりHD RGB 4:4:4撮影が行われ、映像クオリティのさらなる向上や、効率的な合成処理などの制作ワークフローを実現しました。
CineAltaは、さらなる向上を目指し、常に進化を続けて参ります。
●『F23』の主な機能・特長
1.フィルムカメラスタイルの操作性・運用を追求した設計・デザイン
・新規開発の全長を抑えたコンパクトな本機の上部や後部に、映画フィルムを収容するマガジンのように『SRW-1』をドッキングする構造により、小型化と機動性を実現しました。
・車内などでの狭い環境においては、本機とHDCAM-SRプロセッサーユニット『SRPC-1』、『SRW-1』をケーブルで接続して撮影するなど、現場の要求に応じた多様な運用が可能です。
・撮影現場での頻繁なレンズ交換に対する耐久性の向上およびバックフォーカスのドリフトを低減する強固で熱膨張率の低い新設計を施したレンズマウントや、堅牢で安定性に優れたシャーシ構造を採用しています。また操作性の向上のため、手元で操作可能なアシスタントパネルを搭載し、シンプルな各種インジケーターやボタンレイアウトのデザインを採用しました。
2.フィルムカメラ用アクセサリーとの高い互換性
ドイツ ARRI(Arnold & Richter)社のフィルムカメラ用アクセサリーと高い互換性を確保しており、ブリッジプレートやフォローフォーカスユニット、マットボックスなどの多様なアクセサリーをご利用いただけます。
3.HD RGB 4:4:4記録に対応
ビジュアルエフェクトやデジタルインターメディエイトに最適な“HD RGB 4:4:4”記録に対応することにより、優れた映像クオリティとポストプロダクションでの作業効率を大幅に向上します。
4.クリエーターのイメージをHDフル解像度で映像表現する“SR Motion”
“SR Motion”は、ポータブルレコーダー『SRW-1』の撮像/記録コマ数を可変速させることで、スローモーション・クイックモーション・コマ撮り・残像効果などの映像表現を、フルHD解像度で実現する機能です。主な特長は以下のとおり。
・“SR Motion”で撮影された映像は、その場ですぐにレビューすることができ、制作者の意図をより迅速に反映できる、柔軟で効率的なコンテンツ制作のワークフローを提供します。
・撮影コマ数(fps)は、YPbPr 4:2:2信号記録時には1~60fps、RGB 4:4:4信号記録時には1~30fpsの範囲で設定することができ(ともに1fps単位で任意に設定可能)、より滑らかなスローモーション、クイックモーション効果を提供します。
・映画の毎秒24フレームの映像の場合には最大2.5倍速(YPbPr 4:2:2記録時、24/60=1/2.5のスローモーション効果)、CMや番組などの毎秒30フレームの映像の場合には最大2倍速(YPbPr 4:2:2記録時、30/60=1/2のスローモーション効果)の高速撮影が可能です。
5.2/3型プログレッシブ3CCD、14ビットA/Dコンバーター、先端のDSP搭載
最新の2/3型プログレッシブ3CCD及び新規CCD駆動回路、14ビットA/Dコンバーターや業界先端のDSP(Digital Signal Processor:デジタル信号処理回路)を搭載するなど、最新のデジタル技術を駆使して、よりきめ細かな階調表現・高機能・安定性を実現しました。
6.マルチフレームレート対応
映画のみならず、CM、番組などの幅広いコンテンツ制作に対応する、以下のフレーム(PsF)/フィールド(i)周波数に対応しています。
1920(H)×1080(V)
・プログレッシブ方式 : 1080/23.98PsF, 24PsF, 25PsF, 29.97PsF, 50P, 59.94P
(50P, 59.94PはYPbPr4:2:2記録時のみ対応)
・インターレース方式 : 1080/50i, 59.94i
7.CVP File EditorTMに対応
『HDW-F900』『HDW-F900R』をご利用のお客さまからご好評をいただいているユーザーガンマ設定用アプリケーションのCVP File EditorTMに対応しており、制作者の意図に適したガンマカーブの設定を行うことできます。
●『F23』の主な仕様
※添付資料を参照
●関連別売商品
・HDCAM-SRポータブルレコーダー『SRW-1』
希望小売価格 5,460,000円(税抜価格5,200,000円) 発売済み
デジタルシネマカメラ F23にメカニカルにドッキングするHDCAM-SRレコーダー。
YPbPr4:2:2記録に加え、RGB4:4:4記録にも対応。
・HDCAM-SRプロセッサーユニット『SRPC-1』
希望小売価格 2,887,500円(税抜価格2,750,000円) 発売済み
SRW-1と組み合わせることで、フィールドでのHDCAM-SR収録を可能にするポータブルレコーダーを構成。
SRPC-1は、プロセッサー部。
・セレクトFPSオプション『HKSR-102』
希望小売価格 1,365,000円(税抜価格1,300,000円) 発売済み
HDCAM-SRポータブルレコーダー『SRW-1』に装着し、スロー/クイックモーションの可変速記録を可能にするオプションボード。
■お客様からのお問い合わせ■
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TEL 0570-00-2288(ナビダイヤル)、0466-31-2588(携帯電話・PHSの場合)
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プロフェッショナル業務用商品/シネアルタオフィシャルサイト:http://www.sony.co.jp/cinealta/